でんぱ組は光だった

10年前
大学生の時でんぱ組に出会った。
きっかけはたまたま見たテレビCMだった。

渇き。という映画の挿入歌に使われていた『でんでんぱっしょん』
カップヌードルのCMソングに使われていた『ちゅるりちゅるりら』
この2曲がほぼ同時期にテレビCMで流れていた

この2つの曲が脳にこびり付いて離れなくなった私は、Youtubeで検索してフルで曲を聴いた。
それから芋づる式にほかの楽曲も聴いていき、気付けばどっぷりとでんぱ組にハマっていた。
大学3年生の時だった。


最初はその中毒性のある曲の良さにハマったが、いろいろな曲を聴いていく中で、「W.W.D」という曲の歌詞に衝撃を受けた。

この曲は当時のメンバー6人のそれまでの人生を題材に書かれた曲だった。
その時のでんぱ組からはメラメラと燃える反骨精神を感じ、他のアイドルグループとは一線を画す、個性の強いグループだった。
なんかうまくいかない、クラスの端っこにいる目立たない存在、いじめられていた、孤立していた、居場所がなかった、引きこもっていた、夢が破れた。
学生時代イケてない系、そんな所謂陰キャのメンバーたちが這い上がっていく。
そんなコンセプトだった。(と私は思っている)

WWDの歌詞の中で特に私が好きなフレーズを紹介させてほしい。

「バカにしたって結構結構!そんなの慣れっこどうぞどうぞ!」
「マイナスからのスタートなめんな!」
「生きる場所なんてどこにもなかったんだ」
「今日ドッタンバッタンもがいていてもいつか月火水木金土日進化していく」
「あの日泣いていた自分自身に感謝」
「生まれてきた意味やっと解り始めてる」
「地の底でうごめいていたんだ どん底も経験してんだ 夢を見たっていいじゃん!見返してやるし!われらの名前はでんぱ組inc!」


私はこの曲を聴きながら何度も泣いた。

中学生の時不登校になったこと、高校生の時学年1位から転落した直後から周りの態度が変わったこと、第一志望に合格したと言った途端周りが手のひら返しで優しくなったこと、大学時代周りになじめなくて友達が出来なくて、唯一出来た彼氏はモラハラで人格否定を何度もされて自己肯定感が物凄く下がって地獄のような経験をしたこと。

これらの経験をしてきた私にとって、このWWDの歌詞は私へのメッセージなのではないかと思うくらいに、強く強く心に響いた。
曲を聴いて泣いたのは人生で初めてだった。

この中でも一番お気に入りのフレーズは

『マイナスからのスタートなめんな』


少し長くなってしまうが、私の中高の挫折について書かせてほしい(もっと長いバージョンはまた後日)

①不登校になったこと
これは私にとって人生で初めての、一回目の大きな挫折だった。
小学生から(幼稚園も含めるとしたらもっと長い)毎日欠かさず通っていた学校に中2の13歳の時から行けなくなってしまう。
それまで成績もよく、塾にも通うくらい真面目だった。
そのまま行けば地元のそこそこの進学校に行けたかもしれないのに。
不登校になったという事は”人生のレールから外れてしまった”のだ。
テンプレ通りでなくなる。

②生徒からも先生からも後ろ指を指されたこと
不登校から名前が書ければ入れる地元の不良高校に進学した後(そこしか入れる高校が無かった)、一時は学年一位を維持していたものの、後に1位から下がってしまうことになる。
その時生徒だけでなく先生まで私のことを批判した。「あいつはもう終わりだ」と先生に言われた。生徒からもこちらを見ながらコソコソなにか言われた。すごく辛かった。
辛くて仕方なくて、学校に行きたくなくて、高校を中退して通信制に転校したいと本気で考えるくらい辛かった。
それでもなんとか中退せずとどまることが出来た。
兎に角受験勉強を我武者羅に頑張った。
その結果関東のそこそこ偏差値の高い大学に第一志望の大学に合格することが出来た。そして田舎から上京することが出来た。


私自身が挫折→復活・成功、という経験をしたということもあり、”マイナスからのスタートなめんな”という歌詞は私にとってにすごく刺さったのだ。
初めて聞いた20歳の時から10年経った今でもこの言葉は私にとってお守りのようなものだ。



私は世間一般の人々とは違ってうまく人生を歩めていない。

この年になると、みんなが結婚出産かキャリアを積んで、人生のステージをどんどん次のステップへ進めている中、私だけが何もうまくいっていないなと感じることが多々ある。
多々あるどころではないかもしれない、ほぼ毎日考えてしまう。
考えては落ち込んで鬱になって、私はどうすればいいんだろう。
誰か教えてほしい、人生の指導者が欲しい、とか思ってしまう。

そんな時『マイナスからのスタートなめんな』というフレーズを思い出す。
そうすると、

あ、私って元々どん底だったんだ。
不登校で引きこもりみたいな生活をしてた時もあった、その当時は中卒フリーターになれれば十分だと思うくらい落ち込んでいた。
また別件ではストーカー被害にあって地元に逃げ帰って殺されるかもしれないと怯えながら生きていた時もあった。
こんなマイナスもマイナスな過去があるのに死なずに生きてこれた、上手くいかない腹いせで無敵の人になって無差別殺人みたいな犯罪を犯したりもせず、ここまで生きてこれたのってすごいよね。
しかも今はまた自立して人生二度目の上京をして、一人暮らしをして毎日しっかり働いている。十分すごいじゃないか。

こう思えるのだ。


私は辛いときや挫けそうなときは、今も昔もでんぱ組のWWDを聞く。
学生の時からずっとそう。何度も聞いて自分を励ました。
何度も泣きながら聞いた。
モラハラ彼氏にボロボロに傷つけられた時も。
新卒入社の会社でパワハラを受け鬱と統合失調症のような症状(幻聴)が出た時も。
ストーカー被害にあった時も。
いつもいつもこの曲、そしてでんぱ組は私を支えてくれた。


でんぱ組は光だった

いつだって私を照らしてくれる



そんなでんぱ組は来年1月に解散してしまう。
発表されたときは嘘でしょ?と思った。
でんぱ組は絶対にずっと続くと思っていたから。
でんぱ組はみりんちゃんが40代50代になっても続くんじゃないかと本気で思っていた。
でんぱ組の発起人であるみりんちゃんは何が何でもでんぱ組を諦めたくないと言っていたから。

あの時の私を支えてくれたでんぱ組。
学生のときの私も、社会人になってからの私も支えてくれたでんぱ組。
そんなでんぱ組が終わってしまうのはすごくすごく寂しい。

私はでんぱ組にありがとうと伝えたい

心からの感謝を伝えたい

でんぱ組のおかげで私は生きる希望を得ることが出来た。
どん底でも夢を見たっていいんだと思えた。
人生を諦めなくてもいいんだと思えた。


大好きな でんぱ組.inc 

私を救ってくれてありがとう

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