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VTuberに興味がなかったバンドリーマーが、バンドリ!発のバーチャル系バンドである夢限大みゅーたいぷのライブに参加するまでの話。

はじめに

夢(バーチャル)と現実(リアル)を飛び越える運命共同体(バンド)といった触れ込みで発足したバンドリ!発のバーチャル系バンド、「夢限大みゅーたいぷ」。

今回はその夢限大みゅーたいぷの1stLIVE「めたもるふぉーぜ」に参加してきたので、そのライブの感想を綴っていくとともに、夢限大みゅーたいぷとの出会いや、VTuberに触れたことがないなりの1バンドリーマーの戯言を書き散らしていこうと思います。

お時間ありましたら、最後まで読んでくださると幸いです。


1.プロジェクト発足、賛否両論からのスタート

夢限大みゅーたいぷ(以下ゆめみた)との邂逅は2年前の2022年7月中旬。

バンドリの「バーチャル系」新バンドプロジェクト発足が発表され、それと共にキャラクターと、そのキャラを演じるキャストのオーディションが発表されました。


上記のツイートはバンドリ!公式Twitterからの告知ツイートですが、ツイートの文面と添付のURLのオーディション詳細を見て、いきなり気になった点がひとつ。


“バンドリ!“だけど、演奏できなくて大丈夫!

https://bang-dream.com/v_audition

ほーん、楽器未経験でもいいのね。


ん?


バンドリ!ってキャストがリアルライブで楽器持って演奏するのがウリじゃなかったのか???(リアルバンドに限った話だが)


と感じました。

ギターが弾ける声優に面白味を感じて木谷社長が愛美さんをアイマスからフックアップしたように、バンドリの強みとして「楽器が弾ける声優がリアルライブをする」というのが固定観念として存在していただけにかなり衝撃を受けました。

さらに、GBP2020→2022開催を控えていたとはいえ、非リア組バンド(Afterglow、Pastel*Palettets、ハロー、ハッピーワールド!)のライブやファンミーティングの頻度が低かったこともあり、既存バンドをおざなりにして新規プロジェクトを始めることに対する憤りを感じている旨のツイートが多数散見されました。

そんなモヤモヤも抱えつつ、とりあえずライブ会場で生の感触を掴んでみるまではできるだけフラットな視点で接しておこうという気持ちでした。

2.バンド詳細発表、満を持しての活動開始

なんやかんやあり賛否両論あったプロジェクト発足。
情報発表以降はオーディションが動いているのかどうかすら不明瞭な状況が続き、2022年のブシロード臨時株主総会の質疑応答にて木谷社長の口から一瞬言及があったらしい(書き起こし記事見つかりませんでした; ;)です。
それ以降は話題に上がることはあまり無く、バンドリーマーの記憶からほぼ忘れ去られかけようとしていた2023年11月。


バンドリ!より「夢限大みゅーたいぷ」始動!!!!!



急やん。めちゃくちゃ急やん。


バンドリ12thライブの興奮が抜けない11月9日、バンドリ公式YouTubeチャンネルの生放送で発表されました。
マジで不意打ち食らいました。

冒頭にも挙げましたが、
「バンドリ!プロジェクトから、夢(バーチャル)と現実(リアル)を飛び越える運命共同体(バンド)」
といった触れ込みで情報が解禁された夢限大みゅーたいぷ。
上記の映像を参照していただけると分かりますが、キャラクターの楽器編成の公開と1stLIVEの開催決定が発表されました。

メンバーの楽器編成は以下の通り。

Vo. 仲町あられ
Gt. 宮永ののか
Gt. 峰月律
Key. 藤都子
DJ & Mp. 千石ユノ

構成で特徴的なのは、ドラムとベースのリズム隊が居ないことと、バンドリのバンドとしては初のマニュピレーターが編成されていること。
ファーストインプレッションは、「斬新な編成だな~」と思いました。それ故にバンドリに新たな風を吹かせることができる存在でもあるな、と感じました。

また、上記の告知映像ではオーディションで選ばれたとされるメンバーが楽器の練習をしている様子があり、「あ、ちゃんと楽器弾いてリアルライブするのね」とちょっと安心しました。

今だから言えることですが、
「“バンドリ!“だけど、演奏できなくて大丈夫!」
といった触れ込みは間違いではないと思いますが、あまりにもコンシューマーに対して提示されている情報量が乏しく、また、「バンドリ!」というコンテンツの名前を大々的に引き出しているため、オタクに誤解を与え曲解されかねない表現だったな、と思ってます。

3.ゆめみた1stLIVEまでの道のり

ゆめみた公式YouTubeチャンネルとメンバーの個人チャンネルと公式Xが満を持して開設。顔面バンドリーマーなので即フォローしました。

ゆめみたのメンバーの配信の視聴はどうしてたかというと、個人的にあまり配信を見るのが得意でないタイプの人間なので、暇な時や作業する時にメンバーの配信を開いてちょこちょこ見てる感じでした。
TLの千石ユノさん(DJ&Mp.)強火オタクの影響で結構ユノさんの配信を見ることが多かったです。バンドリ関わるとチョロいオタクなのでバンドリ曲DJ配信とか見てました。

配信と並行してゆめみたのバンド公式チャンネルから各メンバーのキャラソン?的な楽曲が随時リリースされました。
1stLIVEまでに5曲リリースされましたが、個人的に刺さったのが「エンプティパペット」です。

Trapっぽい重厚感あるリズムと小気味よいメロディーがかなり癖に刺さりました。なによりMyGO!!!!!ファンである筆者はちょっとダークな世界観が描かれた歌詞と曲中にポエトリーリーディングは見逃せない要素でした。

そして1stLIVE「めたもるふぉーぜ」のチケットホームページ先行が開始され、「とりあえず面白そうだし1stライブ見に行くか〜バンドリだし」といった軽い気持ちで申し込み。
1stLIVEということもあり倍率がそこそこ出そうだったので友人と協力してなんとかチケット確保。実際に体感倍率2〜3倍ぐらい出てました。

そして迎えた発券日。


整理番号40番台


はい??????

頑張れば最前狙えそうな整番をツモりバカでかい声出ました。バンドリ関連ライブで最前を引いたことがないので結構興奮。というか「バンドリだから行く」みたいな比較的浅いオタクがこんな良い整番を引いていいのかといった自責もありましたが、せっかく手に入れた良番なので目一杯楽しもうと思いました。


4.1stライブ開催当日、満員の1000CLUB

会場の様子

そして迎えた2024年8月24日、1stライブ当日。実にプロジェクト発表から丸2年以上。1バンドリーマーとして結構待ちに待った1stライブでした。

会場の1000CLUB

会場に着いてみて思ったことは、いつもライブに来てそうな人が大多数でしたが、配信経由で初めてライブに来たのかなといった感じの人が一定数みられました。
ここら辺はMyGO!!!!!1stやAve0thライブのようにほぼほぼ既存バンドリーマーだった客層とは違いましたね。

ソールド公演だったこともあり、入場待機列が形成され整理番号呼び出しが始まる数分前には1000CLUBの屋外スペースを埋めつくして、敷地外の車道に溢れんばかりの人だかりでした。ここら辺の動員は流石にコンテンツの地力を感じましたね。

いよいよ17時になり入場開始。早歩きでフロアに入り、無事下手の峰月律さん0ズレ最前確保しました。バンドリ関連ライブ最前童貞卒業。

最前の景色

場内BGMでゆめみた1stEP「スタートライン」の5曲のインストが流れてましたが、それに合わせてコールや振りの予習をしているオタクが居たのはいつも通りのバンドリライブといった感じでした。

開演10分前にはメンバーによる注意事項の読み上げがありました。
これまでのバンドリライブには(記憶の限りでは)なかったので結構面白かったです。
いよいよ開演時間になり、BGMがフェードアウトしライブ開演。
セットリストは以下に記述しています。

SE(千石ユノRe-mix)
M1 ✞animaるパーティ✞開催中✞
M2 エイリアンエイリアン
M3 えがおのオーケストラっ!
M4 エンプティパペット
M5 壱雫空(Key. Solo)
M6 メンタルチェンソー
M7 限界現実サバイブ天使
M8 ビッグマウス
M9 ときめきエクスペリエンス!
M10 夢現妄想世界

DJ TIME(バンドリ!メドレー&ビッグマウス Remix)

EN1 歌ってみたメドレー
・スイートマジック covered by 宮永ののか
・ティアドロップス covered by 峰月律
・PARTY☆NIGHT covered by 藤都子
・マーシャル・マキシマイザー covered by 千石ユノ
EN2 コハク


というわけで個人的にライブで特筆すべきことだと思ったことを以下書き連ねていきます。

入場SEについて

一番最初にうおっ、と感じたのは入場SE。

DJ&Mp.の千石ユノさんが直々にRemixしたというこのSEですが、各メンバーの紹介とそのメンバーの配信のセリフなどをRemixしてておもしれぇ~となってました。

あとバンドリライブの始まりは楽曲のロングイントロやインストから始まることが結構多いですが、個人的にはオリジナルSEを作って雰囲気を作りだしてライブ本編に入るのがめちゃくちゃ好きなので良かったです。Morfonicaツアー&コンセプトライブforteの重厚感あるSEとか好き。


仲町あられさん(Vo.)の光る歌唱力

バンドの花形になることが多いボーカル。
ゆめみたのボーカルは仲町あられさんという方で、配信や歌ってみた動画、オリジナル曲の音源などで歌唱を拝聴してましたが、それ以上にライブでの歌唱は圧倒されるレベルでした。

Key.の独奏による壱雫空カバーや、アンコールラストのコハクなど、ロングトーンや、ゆめみたの個性あふれるオリジナル楽曲を歌いこなす表情豊かな声色に魅了されました。

てか壱雫空のカバーは流石に不意打ちすぎて崩れ落ちた。


ENC前のDJタイム&ENCの歌ってみた(カバー)メドレー

これも今までのバンドリのライブではあまり例を見なかった演出。アンコール前のDJタイムはラウクレ2でやってたりしたのでそれ以来ですかね?
アンコール中に千石ユノさんが登場し、バンドリの各バンドの楽曲を1曲ずつDJプレイで繋いでました。
その後メンバーが1人ずつ登場し、歌ってみた動画の楽曲を披露していく、といった感じでした。

特徴ある楽器構成を活かしたうえで、既存バンドリーマーとゆめみたアチアチオタクの両方の需要を汲みつつ、いっちゃん手っ取り早くフロアを盛り上げられるので素直に良いアイデアだな、と思いました。


だいたいこんな感じです。
素直に最前でライブを見る機会があまりないのでめちゃくちゃ楽しかったです。正直楽しすぎて半分ぐらい記憶消し飛んでる。
あとジャケ写の自作や楽曲Remix、楽曲の作詞などセルフプロデュース的な面があるのは個性を発揮する意味合いでは強いなと感じました。

そして最前であることもあり、千石ユノさんと峰月律さんのピックをゲットすることが出来ました。めちゃくちゃ嬉しい。


5.ゆめみたの今後の展望・気になった点について

1stLIVEで得られた感想や新情報などを踏まえて今後の展望について少し。ここからライブの感想というよりは個人的な考察や見解チックなものの割合が大きくなるので苦手な方はブラウザバック推奨です。


2ndLIVE開催決定、驚きのフロア割り

個人的には一番の目玉情報である2ndLIVEと定期公演の発表。

まずは2ndライブについて。
1stLIVEの告知コーナーにて2ndLIVEの開催が発表されました。
会場はZepp Shinjuku、昼夜の2公演開催となっておりオールスタンディングです。
驚きなのはそのフロア割り。

引用元:https://bang-dream.com/events/yumemita_2nd

初めての夢限大エリアねなるほどなるほど


チケ代888円!?!?!?!?!?!?


発表時に会場がどよめきに包まれました。ブシロード主催のバンドリのライブでこの価格は見たことないです。(もしあったら有識者の方教えてください)

メンバーによると、ゆめみたを知ってるけどライブに行ったことが無い人がライブに行きやすいようにこの値段設定にしてるとか。歌舞伎町のど真ん中かつトー横にある半ばクラブみたいなライブハウスなんて初心者関係なくあまり好んで行く場所ではない気がするが

それはそうと、「新規を呼び込むために」公式ピンチケを用意するのはまあ悪い事じゃないと思うんですが、それで入ってくる客層はピンチケに相応しい客層であることは間違いないと思います。

客を入れるために必死になってチケ代を下げても、配信を熱心に視聴しゆめみたに対して真剣な層ではなく、とりあえず音の出る現場に行きたい人たちが来るのは火を見るより明らかです。ガチ勢とエンジョイ勢の棲み分けをしたいからこの価格設定にしてるのかもしれないけど。
運営がどの層にリーチしたいのかは不明瞭なところがあるのでこれ以上の深い言及はできませんが。

あと気になったのはチケットの販売時期についてです。
ブシロードお得意(?)のイベント開催の決定の速さはメリットであると思いますが、チケットを1stライブの直後に申し込み開始するのは前述の内容を踏まえるとちょっと疑問符が付くところがあります。

1stLIVEから2ndLIVEまでの期間は約半年あり、その間に獲得したファンがライブに行きたくても行けない、といった可能性が危惧されます。
888円の新規向けチケットをゆめみたの配信を見ている新規層に売りたいのであれば、販売時期を少し遅らせるなどするべきじゃないかな~とは思いました。

もしかしたら定期公演はその需要を吸収するためのものかもしれませんが。

ここまでチケ代についてだらだら話しましたが、バンドリの統括プロデューサーが木谷社長から根本プロデューサーに代わってからチケットと座席割りに関してかなり改革が見られたので、それの一環かもしれない可能性はあります。


「バーチャル系バンド」としてのゆめみた

今回のライブの経験までを通して感じたことがこの節に詰まってます。
この記事の一番の山場かもしれない。

まず大前提として、夢限大みゅーたいぷは「VTuber」であることは一度も公式から明言されてなく、「バーチャル系バンド」であると説明されています。

そもそもVTuberに対して疎いので言葉の大意を認識するために辞書を参照すると、

ブイ チューバー〖VTuber〗〔バーチャル-ユーチューバーの略〕動画配信サイトのユーチューブで、生身の人間に代わって投稿コンテンツに出演するコンピューター-グラフィックスのキャラクター。

https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/shingo2018/2018/best10.html

「Vチューバー」とは、YouTube上で2D3Dのキャラクターアバターを用いてアバター動いたしゃべったりするようにしてゲーム実況ライブ配信を行う人のことを意味する表現

Vチューバー・バーチャルユーチューバー(virtual YouTuber)は、動画共有サービスYouTube」の投稿者としてアカウント持ち配信活動行っている(という設定の)架空キャラクターのこと。CGキャラクターYouTuberユーチューバー)。言い換えればYouTuberが自らの代わりに画面登場させているアバターである。

https://www.weblio.jp/content/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC

らしいです。
言葉は時代と共に変化するものであり、最早VTuberというものが多様化しすぎているため定義不能な言葉である感じは否めないですが、この説明を参照したいと思います。

これまでの彼女たちの活動を見てみれば、ゲーム実況配信や歌ってみた配信、楽器の練習配信など、この定義に則るなら典型的なVTuber活動をしているわけですが、ブシロード的にはあくまでバンド活動の一環である、という認識だと考えます。

メディアミックスコンテンツであるバンドリのバンドである以上、配信だけでなくライブも主戦場の一つであるため、VTuberと明言することによる活動の幅が狭小になることを防ぎたかったのではないかと感じました。割と簡単に中身を露出することにも個人的には納得いきました。

この記事で何度も登場している「夢(バーチャル)と現実(リアル)を飛び越える運命共同体(バンド)」といったキャッチコピーの大意はここにあるんじゃないかな、と推察しました。


バンドというよりアイドル?

前節でゆめみたはあくまでバンドであるといった旨を述べましたが、売り方はアイドルのそれに近しいと感じました。

小箱での定期公演の開催や特典会、さらには後方ピンチケなど売り方はアイドル的な面が強いと感じました。
実際バンドリ公式HPに記載されているオーディション概要の活動内容にも「ライブを中心としたアイドル活動」と明記されてるわけですし。

引用:https://bang-dream.com/v_audition

まだあまり活動の全容が明らかになっていないため、このことについて深く推察はしないですが、ブシロードはどのような方向性でマーケティングをしていくのか個人的に注目しています。


あ、最前でメンバーを凝視してましたが、皆さんめちゃくちゃ可愛かったです。


6.おわりに

ここまで長々と感想やら考察やら書き連ねてきましたが、なんだかんだ1stLIVEは最高に楽しかったです。

ライブだけでなく、個性あふれるメンバーや、その個性を生かしたセルフプロデュース的な面はこれまでのバンドリにはあまり無かった要素ですし、RealSoundの対談記事にもありましたが、バーチャルを通して、自分の持っているものを表明できるという点では面白いと感じました。
(参照:https://realsound.jp/2024/02/post-1580208_3.html)

今後ゆめみたズはどのような「生存戦略」を取ってくるのか、1ファンとして応援出来たらなと思います。


最後に、ポジショントークや肯定批判一辺倒にならないよう、できるだけフラットに記事を書いたつもりですが、何か明らかに間違っていることがあったら教えてくださると幸いです。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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