朝鮮半島　その地域の芸術全体の流れについて

古朝鮮は前漢の武帝に侵攻によって滅ぼされた後、高句麗、百済、新羅の三国が興り、中国文明と融合し、三国時代が始まった。高句麗は中国と国境を接していたため、文化・文明の吸収が早く、また、軍事的衝突も多かったため、ほかの二国より早く国家として成長した。 高句麗伝統の墳墓形式は石を積み上げた積石塚であったが、三五七年に築造された安岳三号墳のような土を盛り上げて石室を覆った新しいタイプに変化していった。石室内には中国風の墓主夫妻図が描かれ高句麗固有のモチーフと中国伝来のものが混合している。その後、四神図が描かれるようになり、より中国的宗教性が強いものとなっていった。