「パブリックスクールシリーズ」オススメの読む順番と最新刊情報【樋口美沙緒】
この記事では、樋口美沙緒先生によるBL小説「パブリックスクールシリーズ」のオススメの読む順番と最新刊情報を紹介しています。
「パブリックスクールシリーズ」は、樋口美沙緒先生がキャラ文庫から出しているイギリスの全寮制男子校を舞台にしたBL小説で、2023年9月現在は4冊の本編と2冊のスピンオフが刊行されているほか、3作のアンソロジーに短編が収録されています。
「パブリックスクールシリーズ」では、2組のカップルが描かれているので、刊行順ではなくカップルの話ごとに読むのがオススメです。
イラストはyoco先生。
「パブリックスクールシリーズ」最新刊
「パブリックスクールシリーズ」の最新刊は、2020年5月27日発売の『パブリックスクール -ツバメと監督生たち-』です。
「パブリックスクールシリーズ」一覧
『パブリックスクール―檻の中の王―』2015年10月刊行
『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』 2015年11月刊行
『パブリックスクール -八年後の王と小鳥-』 2016年6月刊行
『パブリックスクール -ツバメと殉教者-』 2019年6月刊行
『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』 2020年1月刊行
『パブリックスクール -ツバメと監督生たち-』 2020年5月刊行
「パブリックスクールシリーズ」オススメの読む順番
1.『パブリックスクール―檻の中の王―』2015年10月刊行
イギリスの大貴族の跡取り息子×天涯孤独の日系ハーフの少年の身分差BLです。
何もかもが完璧なのに愛に飢えている少年が、日本からやってきた健気な少年の一途な愛で満たされていく様子が美しい物語。
体格差カップル、身分差カップル、両片思い、金髪攻め、黒髪受けが好きな方にオススメです。
攻めと受けは叔父と甥にあたる関係なので、近親相姦が苦手な方はご注意ください。ただ、甥の方が年上という少し特殊な関係性のため、禁断の関係という雰囲気は薄めです。
また、攻めから受けへの無理矢理描写、攻めが受け以外の男と肉体関係を持っていることが匂わされる描写などがあります。
電子化済み。
2.『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』 2015年11月刊行
1巻の『パブリックスクール―檻の中の王―』と2巻の『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』は上下巻のような構成になっているので、『パブリックスクール―檻の中の王―』→『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』の順番で読むのがオススメです。
前半は攻めがパブリックスクールを卒業するまで、後半はそれから8年後が描かれています。
『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』で物語は一旦一区切り。
攻めも受けもお互い以外の男との関係が匂わされる描写がありますが、最後はハッピーエンドです。
電子化済み。
3.『パブリックスクール -八年後の王と小鳥-』 2016年6月刊行
過去に雑誌などで短編として発表された「八年目のクリスマス」「つる薔薇の感傷」に、書き下ろしの「八年後の王と小鳥」を加えた作品になっています。
内容は1巻の『パブリックスクール―檻の中の王―』、2巻の『パブリックスクール ―群れを出た小鳥― 』に続く展開なので、前の2つを読んでから読むのがオススメです。
電子化済みで、電子書籍版には書き下ろしSS「王と小鳥のバレンタイン」が付いてきます。
4.『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』 2020年1月刊行
刊行順では5巻にあたりますが、4巻がスピンオフ作品なので先に5巻を読んでも問題ありません。
こちらも過去に雑誌に掲載された短編「展覧会と小鳥」に書き下ろしの「ロンドンの蜜月」を加えた作品になっています。
メインカップルの2人が長い時を経て一緒に暮らし始めるストーリーで、イギリスのアートシーンをメインに描いています。
電子化済み。
5.『キャラ文庫アンソロジーI 琥珀』 2017年12月刊行
「パブリックスクールシリーズ」のスピンオフの前に、シリーズの短編を読むことができるアンソロジーを紹介します。
まず、キャラ文庫から出ているBL小説の番外編を集めたアンソロジーの1巻『キャラ文庫アンソロジーⅠ 琥珀』には、シリーズのメインカップルの親戚であるギルを主人公にした短編「コペンハーゲンから愛をこめて」が収録されています。
切ない失恋ストーリーなのでギル推しの方は必見。
第三者の視点からメインカップルの恋が描かれているので、彼らのファンの方も楽しめると思います。
電子書籍版だけになりますが、『キャラ文庫アンソロジーⅠ 琥珀』は分冊版も配信されているので、「コペンハーゲンから愛をこめて」だけ読みたい方は『【分冊版】キャラ文庫アンソロジーI 琥珀 [パブリックスクール]番外編』を購入するのがオススメです。
「キャラ文庫アンソロジー」について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
6.『キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃』 2020年6月刊行
キャラ文庫から出ているBL小説の番外編を集めたアンソロジーの3巻『キャラ文庫アンソロジーⅢ 瑠璃』には、『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』から2ヵ月後の話を攻めの視点で描いた短編「画廊オーナーの気がかりな案件」が収録されています。
電子書籍版だけになりますが、『キャラ文庫アンソロジーⅢ 瑠璃』は分冊版も配信されているので、「画廊オーナーの気がかりな案件」だけ読みたい方は『【分冊版】キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃 [パブリックスクール]番外編』を購入するのがオススメです。
「キャラ文庫アンソロジー」について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
7.『キャラ文庫アンソロジーIV 瑪瑙』 2022年11月刊行
キャラ文庫から出ているBL小説の番外編を集めたアンソロジーの4巻『キャラ文庫アンソロジーIV 瑪瑙』には、『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』から2ヵ月半後の話を受けの視点で描いた短編「幸福な王の帰還」が収録されています。
他のアンソロジーに収録されている話の中では最も後の時系列の内容ですが、それぞれの短編は独立しているのでどれから読んでも大丈夫です。
電子書籍版だけになりますが、『キャラ文庫アンソロジーIV 瑪瑙』は分冊版も配信されているので、「幸福な王の帰還」だけ読みたい方は『【分冊版】キャラ文庫アンソロジーIV 瑪瑙 [パブリックスクール]番外編』を購入するのがオススメです。
「キャラ文庫アンソロジー」について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
8.『パブリックスクール -ツバメと殉教者-』 2019年6月刊行
ここからはスピンオフ作品になります。
物語の舞台は久しぶりにパブリックスクールに帰ってきますが、メインカップルが卒業して数年後の話なので、登場するキャラクターはガラッと変わっています。
刊行順でいうとこれが4巻になりますが、時系列では5巻の『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』よりも後の話になるので、個人的には3巻の『パブリックスクール -八年後の王と小鳥-』を読んだ後は先に5巻を読んでから4巻に戻ってくるのがいいのではないかと思います。
カップリングは、名家に生まれた不良の監督生×日本人の父を持つスラム育ちの孤独な少年。
過去に傷を持つ者同士が寄り添って癒し合うストーリーです。
同級生カップル、体格差カップル、身分違いの恋、金髪攻め、黒髪受けが好きな方にオススメ。
これまでのシリーズと比べると、パブリックスクールという場所について詳しく描写されているシーンが多いので、全寮制の男子校という設定が好きな人はかなり楽しめると思います。
メインカップルの攻めもチラッと出てきます。
ただ、内容はかなりシリアスなので、親子間での性的虐待や、攻めが他のキャラを抱くシーンががっつりあるのがダメな方は苦手かもしれません。
また、こちらは2016年に書籍版として発売されたものを文庫化した作品になります。
文庫化にあたり、「寮代表は祈りを捧げる」という短編が追加で書き下ろされています。
電子化済み。
9.『パブリックスクール -ツバメと監督生たち-』 2020年5月刊行
スピンオフ2作目。
内容は4巻『パブリックスクール -ツバメと殉教者-』の続きで、攻めと受けの2人が最終学年になってからの1年を描いています。
引き続きシリアスな雰囲気は健在ですが、ラストはハッピーエンド。
こちらにもメインカップルの攻めがチラッと出てきます。
電子化済み。
オマケ 『キスと等価価値』
樋口美沙緒先生が同人誌として出している『キスと等価価値』は、「パブリックスクールシリーズ」の短編集です。
全部で4つの短編が収録されていて、2組のカップルのどちらも登場するので、シリーズのファンの方なら楽しめると思います。
読む順番としてはシリーズ全て読み終えた後が最適です。
過去にBOOTHで電子販売されたことがあるので、樋口先生のお気持ち次第で今後再販してくれる可能性があります。
※紙版の方はタイミングが良ければ駿河屋などの中古ショップで手に入ることがあります。→駿河屋.JP|女性向け一般同人誌(BL含む) <<商業作品番外編>> キスと等価価値 / 樋口美沙緒(HIGUTIMISAO) / 9ST
まとめ
「パブリックスクールシリーズ」を読むのにオススメの順番は、『パブリックスクール ―檻の中の王―』→『パブリックスクール ―群れを出た小鳥―』→『パブリックスクール -八年後の王と小鳥-』→『パブリックスクール ―ロンドンの蜜月―』→(『キャラ文庫アンソロジーI 琥珀』→『キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃』→『キャラ文庫アンソロジーIV 瑪瑙』)→『パブリックスクール -ツバメと殉教者-』→『パブリックスクール -ツバメと監督生たち-』です。
イギリスの貴族社会と全寮制男子校を舞台にしたファンタジックな雰囲気のある作品なので、そういった設定がお好きな方はぜひ一度手に取ってみてください。