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学部2年・予算30万円・2300時間の勉強で予備試験論文式試験に合格した勉強法をご紹介します。

こんにちは。
焼石 会計(やけいし れじ)と申します。

本記事では、タイトル通り、僕が学部2年・予算30万円・2300時間の勉強で予備試験論文式試験に合格した勉強法をご紹介します。

僕は予備試験の勉強をするに当たって、「コストパフォーマンス(費用対効果)とタイムパフォーマンス(時間対効果)をいかに最大限にして合格するか」という点を常に強く意識していました。そのため、他の受験生に比べて、合格に要した費用や予算は比較的少なめだと思います。

そのため本記事は、「予備試験に合格したいけれど、お金や時間が足りなくて困っている」という人に何らかのヒントを与えることができるかもしれません。

もしこの記事が少しでも皆様のお役に立つことができれば、この上ない幸いです。


予備試験の成績

令和5年度予備試験短答式試験 440位(195点)
令和5年度予備試験論文式試験 300位台(憲D 行C 民B 商B 民訴D 刑A 刑訴A 経済B 実務C)

使った教材

①基礎インプット期(2022年5月~2022年9月)

呉基礎本民法(3周)
呉基礎本憲法(2周)
呉基礎本刑法(2周)
呉基礎本刑事訴訟法(2周)
リーガルクエスト会社法(2周)
ストゥディア民事訴訟法
サクハシ行政法

②基礎アウトプット期(2022年9月~2023年1月)

アガルート実況論文講義(各教科2周)
アガルート重問(各教科2周)
大島本入門編
刑事実務基礎の定石

③基本書通読→短答対策期(2023年1月~2023年7月)

呉基礎本民法(4周目)
窪田家族法
短パフェ民法
基本刑法総論・各論
短パフェ刑法
芦部憲法
短パフェ憲法
リーガルクエスト会社法(3周目)
近藤商法総則・商行為法
早川手形・小切手法
短パフェ商法
長谷部民事訴訟法
短パフェ民事訴訟法
基本刑事訴訟法
短パフェ刑事訴訟法
サクハシ行政法(2周目)
短パフェ行政法
短パフェ全教科(2周目)
芦部憲法(2周目)
リーガルクエスト会社法(4周目)

④論文式試験直前期(2023年7月~2023年9月)

アガルート重問(3周目)
アガルート論証集(各教科1周)
大島本入門編(2周目)
刑事実務基礎の定石(2周目)
過去問3年分フル起案(R2〜R4)
白石独禁法講義
一冊だけで経済法2周
合格思考憲法
読解民事訴訟法
アガルート重問(4周目)
アガルート論証集(各教科2周)

各教材の特徴やおすすめ度は、『今まで使った司法試験・予備試験教材の感想まとめ』という記事にまとめてあります。もしよければお読みください。

1日あたりの平均勉強時間

2022年5月〜2023年5月 3.5時間
2023年5月〜2024年7月(短答本番) 5時間
2024年7月(短答本番)〜2024年9月(論文本番) 12時間

かかったお金

アガルート重問 約10万円
アガルート論証集 約4万円
基本書・市販教材 約14万円
予備試験受験料 約2万円
合計 約30万円

費用を節約するコツ

・短答の過去問集は、少し古いものであれば、メルカリを活用すると定価よりもかなり安い値段で入手することができます。(もっとも、近年の改正知識が問われることの多い民法に関しては、最新版のものを入手した方がいいかもしれません。)
・使用頻度の低い家族法や商法総則、手形・小切手法の基本書は図書館で済ませるのもアリだと思います。(実際僕はそうしていました。)
・アガルートの論証集は、公法系以外は安価で市販されているので、そちらを買った方が安く済みます。(僕は論証集が市販されているのを知らずにアガルートの講座を買ってしまい、後悔しました。)

選択科目は経済法がオススメ

選択科目としては、「経済法」を選択することがおすすめです。
理由は以下の通りです。
・他の科目に比べて、覚えなければいけない論証が非常に少ない。
・基本書(独禁法講義)が200ページ弱しかない。
・東大の白石忠志教授が授業をYouTubeでフル公開している。
・司法試験の過去問だけで主要論点をおおよそ網羅できる 。
・短答後から勉強を始めても間に合う。
・シンプルに勉強していて面白い。

自分の勉強方法を振り返って反省点

・行政法の基本書はサクハシよりも基本行政法を使った方が良かったなと思いました。
・リークエ会社法をいきなり通読するのはかなり大変だったので、最初はストゥディアなどの薄めの入門書から読んだ方が良かったかもと思いました。逆に、③基本書通読→短答対策期には、リークエ会社法よりも情報量が多くてかつ分かりやすい田中会社法を使った方が良かったかもと思いました。
・実務基礎の勉強はもっとしておくべきだったなと思いました。予備論文は実務基礎で高得点を取ることが極めて重要な合格の鍵になります。大島本入門編と定石本に書かれていることは何を聞かれても答えられる状態にして、過去問も全年度分目を通すべきでした。

勉強をするに当たって意識したこと

・①基礎インプット期では、なるべく早くテキストを読み終えることを意識していました。分からないところは普通に読み飛ばしていましたし、条文も重要なもの以外は見ていませんでした。
法律の勉強はインプットとアウトプットの繰り返しなので、最初のインプットの段階で時間をかけすぎると、なかなか成長しません。この段階ではあまり完璧主義になりすぎず、なんとなく雰囲気を掴む程度の理解でどんどんテキストを読み進めるのが良いと思います。
・③基本書通読→短答対策期では、基本書を読み終えた直後に当該科目の短答過去問を解くのがとても効果的でした。インプットとアウトプットの距離を近くすることによって、知識が脳に定着しやすくなります。
・④論文式試験直前期で一番重要な教材は、アガルート重問です。欲張って色々な本に手を出しすぎず、アガルート重問(伊藤塾であれば問研?)をひたすら完璧にするのが合格への最短距離だと思います。

終わりに

この記事を読んでくださった皆様が、この記事をたたき台にして、それぞれにとって最良の勉強法を見出すことができれば、本記事の執筆者として大変嬉しいです。
皆様が予備試験に無事合格されることを心から祈っております。

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