ブラックアウト
↑マジでなんなんだこのMV。今見てもわからん。
アジカン。憂鬱な日常から抜け出してくれた音楽。いまぼっちざろっく!でも少しずつだが確実にメディアに出てきている。遅すぎるだろ。
そんなアジカンとの出会いは10年ほど前に遡り、高校の時の文化祭。二つ上先輩の演奏した「君の街まで」がキッカケだった。
「部員を3人集めてバンド単位でないと入部できない」という入部資格の制約があった軽音部。
課されたハードルを全く友達がいないために乗り越えることができなく、やむなく帰宅部を選択した。今思えばそれまでの熱量だったのかとも思うが。音楽は好きだったのだ。
文化祭で先輩の演奏を聴く。それしか当時の自分が軽音部との関わりを持つことができなかった。
肝心の演奏は、歯に衣着せずに言うと下手だった。素人目に見ても安定していなく、歌も上手くなかった。リズムもバラバラ。
だがその演奏が自分にとっては大きな出来事となった。正直くらった。人を感動させるのは技量じゃなくて、言語化は難しいけど、今風に言うと「バイブス」なんだなと感じた。
演奏の興奮を忘れられず、帰宅してからすぐにアジカンを調べ、君の街までという音源を知る。
まだ、リライトやソラニンといったメガヒット曲でしか知らなかったが、当楽曲が収録されていた『ソルファ』をすぐにレンタルし、聴きまくる。
ここからアジカンとの付き合いが始まる。
当時のCDショップのレンタルと販売の金額が殆ど変わらないことに気づき、『君繋ファイブエム』を購入。収録曲の「無限グライダー」「電波塔」の二曲に何回も人生を救われた。
サードアルバムの『ファンクラブ』は売っていなかったので、やむなくレンタルした。そこで出会った「ブラックアウト」という音楽のMV を観た時、で心が苦しくなる現象が起きた。それが自分にとって初めての出来事。
過去、曲で楽しくなったことはあっても、反対の感情に持ってかれることがなかった。
当時心に刺さった二つの文節。
言わずもがな、文学的な表現はアジカンの真骨頂である。過去聞いてきた邦ロックと一線を画している。個人的には、こんな美しい日本語の使い方を音楽でしているのはアジカンしかいない。
※この発言に関しては諸説あるかもしれないが、取り敢えずここは個人の感想としてスルーして貰えるとありがたい。
※現時点でヨルシカがかなり近いかそれ以上のレベルで文学表現を音楽に落とし込んでいる。その辺りのことは今回は割愛。
なんにせよ当時高校生の自分にはわからなかったけども確実にブッ刺さった。多感な時期だったこともある。化物語と自分の高校生活を比較するという馬鹿げたことをしてしまい、失望して暗黒の高校時代を過ごしてしまった。あの時けいおん!を見てればこうはならなかったと当時の自分を呪いたい。素直な気持ちが全く足りていなかった。理想ばかりを考えてなにも行動にせずに学校とバイト先と自宅の往復の繰り返し。
今の高校生に言いたいのは本当に部活は入った方がいい。仕事は社会に出てからいくらでもできる。書いていて思ったが、こんなこと言ってるオトナたくさんいたな。
ただ言うことを聞かなかった自分こそ呪うべき対象なのではないか。
音楽を聴く前に人の話はしっかり聴くべき。
閑話休題。
アジカンってリライトやソラニンがタイアップだけで先行しているけど、是非ともアルバム単位で聞いてほしい。
今回のnoteは「この記事をみた人になんとしてもアジカンを聴いてもらう」ということをフォーカスしているので。一つよろしくお願いします。
オススメ曲
①十二進法の夕景
まず薦める曲が終わっている。マニアックすぎる。フィードバックファイル2収録。ナノムゲンフェス2006年のコンピレーションにしか入ってなかった曲。しかしMVはしっかり製作されているよ。というもの。アジカンそこそこ聴いてないと中々名前も上がらないからこそ、ここで紹介したかった。
アジカンの独特の日本語の難しさと、ラストのフックでの転調など聴きどころの多い曲。難点なのは中々のスルメ曲だと言うこと。先に言っておくが、聴けるようになるまで時間かかる。というかアジカンの大体の曲はスルメ曲なので、布教もしずらいのだ。
②新世紀のラブソング
これ。まじでやばい。
流石に新世紀と言っているだけある。新世紀というとエヴァかこれ。
最初からエグい。野球部だった人で泣いちゃうんじゃないかと思うくらいセンシティブ。
で次の歌詞がこれだからね。もう本当になんでこんな歌詞かけるんだろうな。まじでこの表現は良い意味でグロテスク。
という絶望の歌。ではない。ラブソング。
この曲にラブソングとつけるゴッチが好き。
最終的に強引に着地させる。本当にすごい。
生きることに素直すぎる。
ゴッチはテイのいい空想などを歌わずに、心にナイフを突き刺すようなリリックを吐いてくるからマジでブッ刺さる。書いている今も既に苦しい。こういう気持ちを分かち合える人が周りにいなくてさらに苦しさを加速させてくるのだ。
怖すぎる。この問いかけはトラウマ。
③鎌倉グッドバイ
伝説のアルバム、サーフブンガクカマクラに入っている最終曲。言わずもがな素晴らしいアルバムであり、このアルバムを聴きながら江ノ電に乗ってほしい。そんな一日のことを人生で想像しながら聴くアルバム。
雨の日にはこの曲を必ず聴くようにしている。日常ってなんだろうってつくづく思う。日々の繰り返しのどこを切り取って名前をつけようか、そんなことに躍起にならなくても良い。
巷ではSNS上での群雄割拠の時代。
人とどんな違うことをするかが重要で、
承認欲求を満たす為、華やかで、煌びやかな投稿をして自分を保とうとしているそんな女子高生、女子大生にこの音源を聴かせたい。
大事なのは日常のふとした気づきなのだと。
そして大いにくらってほしいのだ。
こんな感じ。あまりにとっ散らかりすぎてアジカンを紹介するのも失礼かもしれないけど、人にアジカンの好きな曲聞かれた時、話し合いのテーブルにはのれるかと思う。
まあそんな使い方しなくとも、是非興味をもって他の音源も聞いてもらえるととても嬉しいと思う次第である。
というか文章書いてて思ったけど、レコメンドする能力マジで低いな。もう少し頑張ってほしい。
2023/05/01
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