大地の芸術祭に行ったよ〜
【サマリ】
・何も分からんまま参加した
・めっちゃ良かった
・次があるなら下調べしてから行こ
【前書き】
友人「新潟旅行どう?」
私「行く行く〜」
友人「野山にアートが展示してあるから車で回るよ」
私「分かった〜」
こうしてよく分かってないまま大地の芸術祭に行ったのであった。大変面白かったのでここに感想とか記す。
個人の勝手な感想なので正確性とかは無いですよろしくお願いします。まあアート見て得たものなんて本質的な共有は不可能でしょ!(過激思想)
【作品別感想】
思うところがあった奴だけ書いてる。
なんとなく見た順になってる筈だけどもう記憶が曖昧なので違うとこあるかも。
あと解説とか全然見てない奴が多いので作者の意図と違う受け取り方してそ~。トンチンカンなこと書いてても笑ってください。
SCP感凄かった。このシンプルな柄がますますSCPっぽくないですか?私だけ?
これめーっちゃ良かった。今回見たものの中でベストかも。いやでもベストは最後の教室とどっちか悩むな。それぐらい好き。
高台の端っこに窓枠+カーテンがあるだけのシンプルな作品なんですけど、もうこれだけで完成されてましたね。窓の周りが遮られたりとかしてないのもいい。こう…窓の中を切り取って作品にするんじゃなくて、そこにある窓自体が作品っていうか…(ろくろ)
またこのカーテンがいいんですよね。見に行った日はよく晴れてて風も程々にあり、程よくカーテンが揺れる感じが逆に室内からの眺めであることを想起させて開放的な風景との矛盾があり、非現実的な感覚がファンタジックな印象を高めていてですね…(再ろくろ)
ここまで山奥ではなかったけど田舎の出身なので、亡くなった祖父の家の窓からの風景と重ねられるのも大きかったな。祖父の家に行く機会はもう中々無いし、三十路もとっくに過ぎて自分の中でいい感じにラッピングされた「子供の頃の思い出」を開いてる感じがエモくも切なくて良かったです。いい意味での思い出補正みたいな。
あと、これを見たタイミングも良かったな。かなり序盤で野山に作品を展示する意味を体感できた。このエモさは美術館とかで見てても絶対得られないやつだよね~。いいイベント行ったな~!
「謎オブジェがずらっと道端にある」というシチュエーションは伏見稲荷の千本鳥居とかを思い出すんですけど、周囲が田園風景だとこんなに印象違うんだな~。カラカラ音が爽やかで良い。
風が強いと結構うるさいのでまたちょっと違う印象になるところも面白い。音圧って内容に結構影響あるんだな、という学びを得たので良かったね。
カラフルで可愛い見た目だけど結構サイズ大きかった。
この大きさなのに入口とか壁にダメージが無いってことは部屋の中で発生したんだなこのドラゴン…思い出から発生したんだしそらそうか…という妄想で楽しんでしまった。そのままここに留まってる理由なんかも妄想できてn回美味しいですね。何の話してんの?
作品そのものよりロケーションを楽しんでしまった。ゼルダ…いやワンダだな!ワンダ!あのでかい建造物が丸ごとゴゴゴゴゴ…って立ち上がってくる奴でしょ!絶対そう!
これめっちゃ良かった!!!「たくさんの失われた窓のために」とどっちがベストか悩む。あっちはあはれ賞でこっちはおかし賞とかそういう感じでひとつ。
色々コンテンツがあったので教室ごとに分けて書く。
・体育館
開幕から幻想的で良かったです。星とかのモチーフが好きなので闇…光…星?宇宙!って勝手に盛り上がれました。
目が暗さに慣れちゃうと扇風機…体育館…って正気に戻っちゃうので、入って最初の数十秒がMAXだったな。
・理科室
厳密に言うとこの部屋がおかし賞受賞です。他の部屋もいろいろ面白かったけどここはぶっちぎりで良かった。
そもそも建物全体が暗い&何があるのか全然調べないで入ったので、暗い学校怖…足元見えない…えっこれホラーコンテンツじゃないよね?大丈夫?ってクリアリングしながら1階見てたんですよね。そしたら2階に上がる階段に近寄った時点でなんかでかい音が聞こえるんですよね。ダン!ダン!みたいな音なんですよね。しかもなんかフラッシュっぽいのもチカチカしてるし。もうホラーコンテンツじゃないですか。魔女の家とかであった気がするもんこういうの。なんか怖い事象が待ってそうなのに自分で進んでいかないといけないじゃないですか。怖すぎ。ホラーゲームとかでピンチの時に心臓の音がするの、演出としてはよくあると思うんですけどあんま効果を感じたことが無かったんですよね。リアルで体験したら分かりました。爆音で心臓の音聞くだけでこんなに焦燥感煽られるんですね。怖すぎ。へっぴり腰で2階に上がってそ~~~~~っと教室覗く瞬間が前半のハイライトでした。今後は心臓の音が演出に使われるタイプのホラーコンテンツも臨場感を持って楽しめるでしょう。ホラー得意じゃないから出来れば有効活用したくない経験ですね!怖すぎ!
教室覗いたら電球と爆音だけが待ってたのでここでやっとホラーコンテンツでないことを理解しました。今度はSCP感が凄かったですけど。「生きてる部屋」みたいなのあった気がするな…と思って今ググったけどSCP-002はなんかちょっと違うんだよな~。どっちかっていうとクーロンズゲートのチャンピオン号みたいな、あんま生々しくない感じの質感というか。
(流石に誰が分かるんだよってなったので一応参考動画↓)(これ中田譲治だったのか……)
話が逸れたな。爆音と光で鼓動が表現されてるだけなんですけど、とにかくでかい&強いだけでこんなに圧倒されるもんなんだ…という学びを得た。心臓って色んなところでモチーフにされてますけど、こんなに圧倒的なものならそりゃ色んな形で取り上げたくもなるよな~。生きてるってすごい。っょぃ。(小並感)
・音楽室
部屋自体を見てもピンと来なかったけど、壁のプレートを覗くと異世界が見えてるみたいで良かったです。奥行と部屋の質感がいい感じに誤魔化された。
星モチーフ好きなのでその辺にも刺さって良かったな。ポポローグのムーンスターを思い出しました。
アトリエ!アトリエだ!RPG錬金術怪薬生成偏屈術氏協力依頼奴~!(ゲーム脳)(これ書いてる人は最近アーシャのアトリエをプレイしています)
こういうファンタジーなアトリエは元々大好物だけど、和風なアトリエってあんま見たこと無かったので新しい発見!って感じでよかったです。これはこれでロマンがありますね!!いいですね!!!
コンセプトはめっちゃ好みなんだけど、なんていうかメッセージがしっかり固まりすぎてて逆に刺さらなかったな…。自分の主観を差し込める空白がある方が楽しめるのかもしれん。
実際泊まったらまた違うのかもしれないけど、寝る前に「あれってあの手順で合ってたのかな…」「なんかやること忘れてる気がする…」みたいな不安でいっぱいになりそうだ。
あとカメムシ凄かったのが辛い。部屋が狭いのもあってカメムシに襲われまくりでゆっくり楽しめなかった感じある。
子供向け作品かな…あんま刺さんなそうかも…と思ったけど、入ってみたらボールがゴロゴロする感触を全身で楽しんでしまった。やはり体感型コンテンツは強い。あと銭湯ってコンセプトが部屋全体で一貫してたので子供向け感が薄まって良かったです。
心が汚れてるせいか「人間の標本」って感じが凄くてめっちゃ怖かった。若干音質悪いのがクーロンズゲートを彷彿とさせて余計に怖い…。
一個だけ椅子が傾いてるのがエモですね。「最初の4人」の1人だけ袂を別ったとかかな…と思いました。オタクだから仕方ない。
コンセプトはめっちゃ好き。私に音楽的才能が有ればもっと楽しめたでしょう。無かったのでなんか…ベベベベンベベベベンみたいな音を出して終わりました…。無念。
どこにあるのか分からなくてしばらく探してしまった。地下室を探すんじゃなくて「対岸にある一本の木」を探した方が分かりやすかったです。手入れの状態が周囲から浮いてたので…(メタ発言)
小さい部屋でしたが、その小ささと何もなさが木に集中するのに丁度いい感じだったな。家の中にこういうスペース欲しい。
色々コンテンツがあったので作品ごとに分けて書く。
・Palimpsest: 空の池
これ別に今回のイベントの作品じゃないと思うんだけど他に書くところないしここで。
エッシャーめっちゃ好きなのでこれも好きです。建物の硬質な感じも相まってよりエッシャーみがあった。やっぱシャツ買うべきだったかな~。
・溢れる
これめっちゃ良かった…1つ家に持って帰りたい…。
もう手触りがね。良くてね。それだけで優勝です。あのもちっ…むにっ…たぷっ…。って感じがね。唯一無二でした。永遠に触りたい。
透明だから周りが映っててそれもいい。でもこれは美術館というか建物そのものの良さが前提になっているので、この点では家に持って帰っても楽しめないですね。残念。
・Tape Echigo-Tsumari
ゲームでよく見る蜘蛛系のボスの巣を体験できてめっちゃ良かったです。パッと見は大したことなさそうな巣でも実物見ると意外と大きいですね。こりゃ人間じゃ太刀打ちできませんわ。
中にも入ったんですけど想像以上に滑るし強度保証されてても足元が揺れると不安が凄い。見た目に反して全然水平の部分が無いので、力の弱い人とか手が乾燥してる人だと坂になってる部分を登れなくて脱出不能になりそう。
これを何とかする勇者パーティはやっぱり凄いんだな~。次行く時は炎系の攻撃アイテム持っていきます。
ネオンがピカピカしてて可愛くて良かった。1つ1つのネオンが小さめなので、光の切り替わりが忙しないけど煩くない。ボーっと眺めるのに良い。水族館で小魚の群れの水槽見てる時と同じような気持ちで見れた。
これ超良かったな~。ボーっと見てると段々自分が大量のチクタクの圧に負けて気が狂いそうになっていくのが感じられて良かったです。人生にSANチェックの機会なんてなんぼあっても良いですからね。同じSANチェック系でも「最後の教室」と違って視覚効果のみなので目を閉じれば発狂終了なのも良かったですね、また目を開ければ新鮮な気持ちでSANチェックから開始できますからね。
全部のムーブメントが動いてたらもっとチクタク圧が高くて好みだったな~と思ったけど、仕様なのか電池切れなのかよく分からなかった。まあ数考えると電池替えるの大変そうだよね。それだけでSANチェック要求されそう。
これは自分に刺さらなかったんですけど、逆になんで刺さらなかったのか分かんなくて面白かった。ここまで色々見て「素材の味を楽しむ」「繰り返す動きがある」「見た目シンプル」「絵ではない」のが好きなのかな~と思っていたところにこれが出てきて、条件をクリアしてる筈なのにときめきが薄い…何故…?っていう。
オイルがもっと粘性高かったら刺さった気がするのでなんか…メッセージを自分の中で組み立てられなかったのかな…?要検討。
ゲーム脳なので奥に行くほど悲惨なメッセージになるのかと思ってしまったが違った。人間の言葉が絡むとギミックを期待してしまうのでこういう作品に向いてない…。
これは流石に敵でしょ。つつくと草の中から顔が出てきて戦闘に突入する奴。ホラー系のフリゲで見た気がするもん。
防火水槽的な物だと脳が誤認して、怖すぎて上に乗れなかった。田舎もんなので山の中のこういうのは迂闊に近寄ると事故って死ぬ!!!って脳に刻まれすぎている。
RPGの謎解き向けオブジェクトじゃん!
これあれでしょ?最初の石板に全体のルールとかヒントが書いてあって、2つ目以降はそれを基に解いてく奴でしょ?俺はゲーマーだから詳しいんだ。
Virtual Insanity!Virtual Insanityじゃないか!!!って大興奮したけど冷静になって考えると全然Virtual Insanityじゃなかった。ここに辿り着くまでに滅茶苦茶山登りしたので疲れてたのかな……。
じっくり見てるとSANチェック要求されそうな雰囲気なので多分好みなんだろうけど、あの山の上にある限り冷静な脳味噌とじっくり鑑賞する体力を残せるタイミングが永遠に無さそう。無念。
【作品に関係ない感想】
・秋に行ったのは本当に良かったです。相当歩いたし日にも当たったので夏だったら耐えられなかった可能性が高い。
・全日晴れで大変ラッキーでした!!!野山に展示してある以上天気の影響は避けられないので…。作品の印象もかなり変わりそうだし。誘ってくれた友人親子がめちゃくちゃ晴れ女だったのが大きいと思うので、今後旅行に行くときはお供えとかした方が良いかもしれない。
・子供連れてくか迷ったけど、少なくとも今回は連れてかなくて正解だったな…。車移動の時間が長いので絶対途中で飽きて暴れて揉めるし、一つの作品をじっくり見る時間が取れなそう。マンツー前提になるしマジで無理。芸術鑑賞旅行は情操教育にはめちゃ良さそうだけどもう少し大きくなってからのチャレンジにしたい。
・米が旨い!!!!!新米って凄いですね!!!町のあちこちに「新米」ってのぼりが立ってるのが既に面白かったんですけどこの旨さならそりゃ宣伝しますわ。フードファイトか?ってぐらい米盛られてワロタけど旨いので食べきれてしまうんだな~。米どころのパワーを感じました。
・思った以上に歩くし坂も多いので靴はちゃんと外歩き用の奴で行くべきだったな。普段使いの適当な靴で山の中に入っていったので足の変なところが筋肉痛になってしまった。運動不足は大変解消されました。
【総括】
いやー良かったな~!なんも分からんまま友人に相乗りさせてもらった感じでしたが大変楽しかったです。特に野山での展示とか体感要素のある展示はこのイベントならではの希少な体験でした。機会があればまた行きたいです。もし次があればちゃんと見たい作品下調べしてからチャレンジしたいところ。
連れてってくれた友人氏ありがと~!