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医療職は呪われている

40歳をまえにして、呪いは存在するんだと知った。

みなさんは呪いにどんなイメージをもつだろうか。

ぼくは呪いといえばドラゴンクエスト。装備すると外せなくなる装備がある。「まじんのよろい」とか言った気がする。

 呪文のダメージを3分の2に減らすかわりに、素早さが0になる。

どうやら呪いには自分を守る要素と、自分を弱らせる要素があるらしい。

僕もまぁまぁ呪われた。
呪いってね、周りにかけられるんですよ。
一番初めに呪いにかけられる可能性があるのが親。

僕は国体に出るくらいソフトテニスを頑張ったが「上には上がいる」と言われた記憶だけが強く残っている。呪われたよね。

この呪いの効果は、
①いい成績を出しても、次のことを考える効果と、②自分の成果を受け入れられない効果

未成年にとって家庭は社会そのものだし、それが世界に思ってしまう。なんでも、自分の周り3人が言ってたら、人は「みんなそう思っている」と思い込んでしまうそう。

なんとなく、感覚的にはわかる。


なんで今日呪いの話をしたかというと医療職の呪いを解きたいと思っている。医療職の大多数は呪われている。はっきり言って呪われている。

医療にかかわる職種はその教育課程で、自分の行動選択一つ一つが、患者さんの命に直結しているといわれ続ける。

ここで呪われる。

①恐怖感を持つことで注意深く仕事に取り掛かれる、一方で、②完璧にふるまわないとあなたは意図せず人の命をあやめることになるという呪いになる。医療職は完璧でいなさいと。

でもさ、完璧な人間なんてありえない。これはくつがえらない。真理だ。

真理だけれど、人は医療職に完璧を求める。
社会のすべての人が医療職に完璧でミスなんて絶対しないでほしいと思っている。僕だって病院に行けば、完璧に対応してほしいと思ってしまうだろう。

でもさ、反対側の立場になると、やっぱり完璧な人間なんてありえないじゃない。

求められる完璧 ⇔ 人の不完全さ

これが医療職というもの。

だとしたらさ、せめて仲間の中だけでも、不完全さにうそつかず、ださなきゃなんだよ。

「デキる姿で安心させる」のは外側にみせるだけでいい。

不完全でありながら完璧を求められる医療職だからこそ、尊いし大変な仕事なんです。間違いなく。

だからこそ、不完全さへの恐怖感を受け入れ、僕らは自分に向けても、仲間に向けてもその不完全さを認め、許せたら、もっと仕事が、仲間が違って見えてきそうな感じがするんだよね。

心理的安全性の概念が、医療の中から生まれた理由って、こういう事じゃないかと思ったよ。

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