「やる」の賞味期限と消費期限
「やる」って意思決定、誰もがしたことがあるんじゃないかな。
したわりに、やり切れなかったりするのも誰もがあるんじゃないかな。
僕は社長なので、
「どうする?やる?」
「やります!」ってよく聞くんですね。
賞味期限と消費期限
じつは、「やる」には賞味期限と消費期限がある。
賞味期限は「やる」と言ったそばから鮮度が落ち始め、時間とともに"まずい"状態になって手がつきにくくなっていく期限。
一方、消費期限は、認識していながらも後回しにしたり、忘れてしまったり、やる気が失せてやらなくなる期限のことね。
で、「やる」の鮮度の正体が何かといえば、期待感のこと。
「コレやってくれる?」
「やります!」(←この時ってできてる自分を想像してると思うのよ。できると思うから“やります”とか言えるわけで。)
鮮度が落ちる原因の正体
「やる」と決めた瞬間、その先にある理想の状態への期待感が最も高まっている。しかし、感情は時間とともに風化していく。(感情ってら血中の化学物質濃度なので当たり前)
これが「やる」の鮮度が落ちていく正体である。
「やる」の鮮度管理
鮮度管理には、明確な方法がある。鮮度を保つのではなく、回復させるのだ。
野菜の50度洗いみたいに(50度のお湯で野菜を洗うと、水分を短時間で吸収して鮮度が戻るやつ)目的や達成後の状態を思い起こすことで、期待感は再び呼び覚まされる。
鮮度が落ちてる時には、何度でも『なんのためにやるんだった?』『コレができるとどんないいことあるんだっけ?』と50度のお湯をぶっかけていこう。
期限の設定も重要だ。「やる」の期限は、できる限り短く設定する。これにより目的志向性を高く保ち、モチベーションを維持できる。逆に、長期的なストレスを抱え込むような期間設定は、必ず消費期限切れとなる危険性をはらんでいる。
本邦初公開、意思決定の真実
そして、最も重要な真実がある。意思決定とは、後からしか判断できないものなのだ。
「やります!」という宣言は意思決定ではない。実際に実行に移して初めて、それは意思決定だったことが証明される。実行されなければ、それは「やらない」という意思決定プラス「やります」という発言だったに過ぎない。
意思決定の真価は、宣言の瞬間ではなく、その後の行動によって測られる。宣言から実行までの時間が、その意思決定の本質を決定づけるのだ。