メモ015|区分所有建物の終末問題(2)
区分所有建物の資産価値が、賃貸専用マンションと比較して、区分所有者が増加するほど低く、築年数に伴って減価するスピードも速くなることが分かったとする研究。
区分所有建物の建替なり区分所有の解消なりについて、総会議決要件を緩和しても、その後の明け渡しについてはまた別。円滑に進めるには事前の合意形成が必要であり、その労力が劇的に下がるわけではない。
なかなか止めがたい分譲マンション供給だが、その中でも都心部でのタワー住宅供給は戸別分譲ではなくシンプルな所有権に基づく賃貸住宅が望ましいとするデベロッパーがいるにはいる。将来リスクを低減する視点を持っていると思う。
『建て替え問題による区分所有建物の資産価値下落に関する実証分析』山崎福寿・定行泰甫(2014)
http://www.jcer.or.jp/academic_journal/jer/detail4738.html#2
(2016.03.06)