見出し画像

長女がかかえているもの①



不意に…

ということばがとても合うと思う。


長女に行動障害がはじまった。
はじまったという表現はおかしいかな。
顕著になった。

不意にはじまった我が家の闘い。
長女の混乱。わたしの狼狽。夫の困惑。

はじまり(だと思っているの)は、1ヶ月前の食卓のもつ鍋。夫が海外出張から帰ってきて、家族で食卓を囲んでいた。


以前から何度かあった、長女が食事をひっくり返す行為。コレがあった。
みそ汁や飲み物など、水分系をわざとこちらを見据えてこぼす行為。それが今回はもつ鍋だった。
ギットギトだよね。テーブルも床も。
いつものようにこちらを挑発するかのように見ながら、お皿をひっくり返す。

だから、いつも通り「もう食うな!」とキレてテーブルや床を片付けた。
長女はいつも通り、怒りながらソファに突っ伏してそのまま寝た。


それから…

ほぼ毎食ひっくり返すように。
ご飯だろうが大好きな麺だろうが。


「どうしたどうした?」と気分転換に外食してみてもお店でしてしまい、外でBBQしてみても、手にとるものを全てひっくり返す。


「なんでなん?」と思いながら、いつも通りを意識してみても、どんどん酷くなる。

食事時間は誰よりも先に椅子につき、待っている。「いただきまーす!」と食べ物を口に運んだ瞬間に左手がお皿をひっくり返す。

「なんでなん?」
この頃からわたしの頭に「行動障害」ということばがずっと浮かんでいた。

そしていつからかひっくり返したり投げた瞬間から泣き出すように。


そして数日後には食事自体を拒否。

「本当は投げたくないんや」と発語のない長女の抵抗だろう。投げたくないのに、食事の時間になると手が投げてしまう。

ほんまに辛い。投げるか食べないか…救いはいつも通り食べる学校の給食だけ。という状況。
朝も拒否なので、学校におにぎりを持たせて、教室で食べる。

そう、学校ではひとりで食べられるのだ。
「なんでなん?」

家だと食べられない。平日は給食があるけれど、週末は食べない、食べられない。

案の定、週明けには低血糖になり点滴したり、寝ているうちにどんどん白くなっていくので救急車呼んだり…

本当に彼女に何が起こっているのかわからない。長女自身もたぶんわかってないようで、投げた後は涙をぽろぽろ流す。

低血糖を起こしてからは、投げても、拒否しても、懲りずにわたしが口元に運ぶのを繰り返していると、なんとか食べるようになった。

膝の上で、全介助で。
投げ初めて、ここまでくるのに半月。

しばらく介助で食事をして安定していたけど、もちろん抱っこ食事していてもひっくり返すこともある。車の中でジュースをボトボトひっくり返されたりもした。

不意に、ほんとに意図せずにやってくるのだ。
「ひっくり返す」長女が。

食べ物だけではなく、おもちゃもスマホも学校のリュックも絵本も。
不意にひっくり返す。

正直めっちゃつらい。

中でも「食べ物を投げる、食べない」は買い物して作って用意している母には相当堪える。

いやほんまツラいがな!!

これまで、なんでも投げるタイプとは思っていたけど、それが大きく問題とは思っていなかった。食事を投げ出して、初めて家庭の中で「困りごと」となった。

ほんとは「投げる」自体が「困りごと」なのに。それは後になって気づいたこと。

1ヶ月たった今、長女は食事の用意をすると、わたしの膝に座るために待機している。
そして食べ始めるのだけど、わたしはいつ投げられるかドキドキしながら食器をホールドしている。

投げそうになったら、どうにかなだめて落ち着かせ…気が休まらない。

まだまだどうしようもない道中。
ゴールもみえない。ゴールって何。

そんなこんなでいろんなことが表面化してきた、ここ最近。

しばらく長女のことを綴ります。
現在進行形だし、どうなっていくかもわからないけど。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?