大学生が未経験から電気通信主任技術者(伝送交換・線路)の2つを取れたわけ
私は地方国立大学に通う大学4年生です。
今回は電気通信主任技術者(伝送交換・線路)を実務未経験の大学生でも取得できる方法を伝えていきたいと思います。
私は令和元年度2回目で伝送交換を取得、令和2年度2回目で線路を取得しています。
まず、電気通信主任技術者の説明からしていきます。
電気通信主任技術者
事業用電気通信設備の工事、維持及び運用に関する事項を監督させるため、電気通信事業者によって選任された者。wikipedia参照
電気通信事業者が、総務省に対して、登録電気通信事業者として認定を受ける際に、電気通信主任技術者の伝送交換・線路の交付を受けている者の中から、選任し届出するが必要があります。
その際に必要な資格となります。
受験理由
なぜ大学生で取ったの?っていう疑問になるかと思われますが、、
端的に言うと、、会社設立を考えていたからです。
その会社で今後事業を展開していく際に、登録電気通信事業者の認定を受けようと思っていたので、電気通信主任技術者を受験しました。
資格勉強に関して、個人差があるので、あくまで私のステータスを基に今回紹介する勉強方法を参考にしていただければと思います。
自分のステータス
高校は偏差値50くらい出身
地方国立大学、センター600前半あれば、大抵受かるレベル。
専攻は情報工学
ITパスポート取得済み。
以上のステータスで、電気通信主任技術者(伝送交換)に取り組み始めました。
先にスコアと勉強時間を提示してから、勉強法の説明に移りたいと思います。
スコア : 伝送交換
電気通信システム 90
法規 78
設備 68
専門(データ通信) 75
線路
設備 83
専門(通信線路) 82
(伝送交換取得済みによって、電気通信システム、法規免除)
勉強期間 :
伝送交換 1日平均6時間の50日間 合計約300時間
線路 1日平均6時間の15日間 合計約90時間
電気通信主任技術者は、電気通信システム、法規、設備、専門の4科目あって、全ての分野6割以上で、合格となります。
*注意 令和3年度第1回から、改訂されて設備と専門が合わさって1科目になっています。なので、電気通信システム、法規、(設備+専門)の3科目になります。
まだ改訂させてから試験が開催されていないので、旧版ではありますが、私の勉強法を紹介したいと思います。
先に伝送交換の勉強法を説明した後で、線路の勉強法を説明したいと思います。
伝送交換
電気通信システム
高校や大学の物理の授業で習う範囲が7割くらいあるので、取り組みやすいです。
本番の試験では8割程度過去問から出題されました。
なので、教科書を一通り見たら、過去問ベースで勉強することをおすすめします。
使用した教科書
法規
初めて見る条文だらけで、最初とても戸惑いますが、法規こそ効率良く勉強することで短期間で合格点に達することができます。
法規は過去問を何度か解いてもらうと分かると思うのですが、ほとんど出題される問題や、問われる穴埋めの箇所が一緒です。
つまり、法規は条文を1つ1つ覚えるのではなく、過去問を何度も繰り返し解き、問われる箇所や問題形式を覚えてしまうことで勉強時間の短縮に繋がります。そして他の科目に短縮できた時間を割くことができます。
使用した教科書
設備
過去問からの出題率は同じ問題が3〜4割、類似問題が3〜4割程度です。
過去問だけでの対策だと合格点を取るのに少し危うくなります。
しかし、問われる分野はある程度限られているので、過去問で出題された分野に対して、自分で解釈して説明できる状態までいくと十分合格できると思います。
例えば、OSI参照モデルの問題が出た際に、TCP、UDPはトランスポート層で~、TCPは~。UDP~。のような感じで、1つのワードに対して自分の知識を木構造のように広げて説明できるようにしていました。
自分は、過去問を解いて、問われている問題のキーワードをピックアップして、そのワードの意味やどういう所で使われるのか、なぜその手法なのか等を教科書やネットで調べる癖をつけていました。
試験では大問5つで構成されており、特に大問4.5が勉強するには取り組みやすい範囲でした。(安全管理体制、信頼性、計算問題、MTBF、故障率、セキュリティ等を問われる問題)
使用した教科書
専門
1番苦労した科目です。
試験1週間前まで、過去問で40〜50点程度しか取れていませんでした。
しかし、過去問からの出題が意外と多かったので本番は運に助けられました。
過去問からの出題率は同じ問題が4割、類似問題が3〜4割でした。
専門は、データ通信を選択したので、ネットワークに関する知見から深めて行くことにしました。
そこで読んだのがマスタリングTCP/IPです。
正直、これを読破するのに時間がかかりすぎました。
そこまで、深く読まずに過去問を何度もやり直して、過去問に出題されるキーワードに対して、深堀りして調べる方が効率が良かったです。
なので、最後の1週間の専門科目では、過去問を5年間2周し、わからない単語があれば、即調べて仕組みを理解するように徹底していました。
使用した教科書
以上、伝送交換をまとめると、教科書で知識をインプットするのは総勉強時間の2割程度、残りは過去問を解く、わからない単語がある度に調べるというやり方が最も効率が良いとわかりました。
最終的にそれぞれの分野過去問5年分を約3周しました。
線路
続いて、線路の勉強法を説明していきます。
自分は伝送交換を取得してから線路を受けたので、電気通信システムと法規が免除となり、設備と専門の2科目受験でした。
設備
伝送交換での勉強を踏まえて、効率良い勉強法をある程度分かっていたので、教科書を読む時間を2日ぐらいで済ませて、後は過去問を解くようにしました。
もちろん、最初過去問を解いた際は30点くらいしか取れませんでした。間違えた問題、わからない問題を教科書で調べ、なぜ間違えたのか、どういう仕組みなのかを逐一理解していきました。
過去問5年を1周終える時点で、70点程取れたので、かなり時短で勉強できていました。
使用した教科書
専門
専門は通信線路を選択しました。
設備同様、2日間程で教科書を読み終わり、過去問ベースで勉強を行いました。
最終的には、設備と専門ともに、過去問5年分を2周で仕上げることができました。
伝送交換の時と比べると、勉強時間を大幅に短縮することができたと思います。
使用した教科書
使用した過去問題集(最新版)
平成28年第2回から令和2年第2回まで解説付きでまとめてあります。
各科目の教科書とこの1冊があれば、十分合格を狙えると思います。
とは言っても、教科書全てそろえるのはかなり出費が大きいので、厳選すると設備と専門の教科書、あとは解説付き過去問題集があればいけると思います。
さらに、もっとコストを抑えたい方には、解説付き過去問題集1冊で合格を目指すことができると思います。(教科書無しでわからない単語があった時、ネットで調べるのが大変だと思いますが、、)
令和3年度第1回から、設備と専門が合わって1科目となり、対策しづらいと思われますが、ぜひ今回紹介した勉強法を参考にしていただいて、少しでも皆さんのお役に立てればと思います。