変わらないものはない~「かわいそう」を変換した先に
ヒトとモノの彩り発見ライター 矢島真沙子です。
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修学旅行は中止・授業はオンラインの分散登校・運動会は校内実施で保護者は見られない・給食は黙食・常にマスクをつけている状態
大人たちから「子どもがかわいそう」と声を聞くようになりました。
確かに今までできていたことができなくなって、当たり前だったことが当たり前ではなくなっています。
「いつ元に戻るんだろう…」ゴールが見えなくて、不安や不満がたまっていく感覚を持っている方が多いような気がします。
今の状況は果たして子どもたちにとって「かわいそう」?
確かに今までを知っていれば、不自由で、できないことが増える=幸せでない=かわいそう。
でも、もし「今」がベースだったらどうなんでしょう?今が普通かもしれない、今が当たり前の世界だったら?特に物心ついたばかりの子どもにとっては、「今」に慣れてしまっているかもしれません。
逆に今の状況だからこそ、身につく力や生き抜く力がついたり、新しい発見ができたりすることもないでしょうか。
常に口と鼻が隠れるから、目と身振り手振りで何とか意思疎通しようとする力とか、マスクを取ったら全然印象が違う!という発見をしたり…とか。
大人にとっては煩わしく思える事柄も、案外子どもにとっては「普通」だし、わりと順応していると思うことすらあります。
かわいそう、は伝わる
あえて子どもたちに「かわいそう」と口にすることはないと思いますが、子どもは敏感です。大人のちょっとした表情やことばの節々から、「今の状況がかわいそう」と無意識にキャッチします。
特に感受性の強い子どもは、腹痛や頭痛、不眠などストレスが体調に現れることもあるようです。
一度「かわいそう」と思うと、思考を変えるのはなかなか難しいかもしれませんが、表現を工夫することで、受けとめ方が違ってくるような気がします。
世界は常に変わっていく
「変わらないものは、ない」
これが何となく、わたしがこの世界を生きていて感じることです。
歴史の勉強を振り返ってみると、明らかですよね。「あーこんな時代を経て今があるんだ」「あの〇〇があったから、今があるんだ」と、常に変化をした上で、現在に行きついています。
大げさかもしれないけど、「かわいそう」と思うことは、今この世界に生きていることが残念、不幸だと伝えているようなものかもしれません。
今はこうだけど、これからまた変わっていくんだよ
もっと良くなると思うよ
今を工夫して楽しもう
という形でメッセージが伝われば良いと思うのです。
変わらないものはありません。子どもは新しい生き方や楽しみ方を自分で作り出し、受け取ることができます。
「外(世界)」に過度な期待はしなくとも、子どもが自分で切り拓く力には期待することができます。その上で、来たるべき変化に備える力を一緒につけていければ充分じゃないかと思っているのです。
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