柿渋のこと
Podcastヤイヤイラジオを配信しているいっぷくです。
我らが古城趾古民家ベースには、念願のウッドデッキがあります!ウッドデッキづくりの様子は、こちらのPodcastをぜひお聴きください。
さて、ウッドデッキがたった4時間で完成した後、私たちヤイラジ夫婦に課せられたミッションが塗装です。今回はウッドデッキの塗装とともに、柿渋の話をしようと思います。
柿渋ってなに?
そもそも、柿渋という言葉を聞いたことはありますか?私はよく耳にしていたのは加齢臭対策に使われる防臭の柿渋せっけんです。
大好きなPodcast「おじさんの知らない魔女の話」カルテ16でも、加齢臭対策に柿渋せっけんの話がありました。
柿渋は、名前の通り、渋柿から作られる天然塗料です。まだ熟していない渋柿を潰して汁を採り、発酵させて作ります。独特の赤っぽい色をした液体で、カキタンニンをたくさん含んでいます。
タンニンと言えば、赤ワイン!あの赤ワインの渋みもタンニン由来だそうです。このカキタンニンの効果から、柿渋は防腐・防虫に役立ちます。ほかにも、防水効果があるので屋外に使うウッドデッキの塗装にはもってこいです。
渋墨ってなに?
ここまで柿渋について見てきましたが、もうひとつヤイラジハウスで大活躍している塗料も紹介させてください。
それは渋墨です。
渋墨は柿渋を使った塗料のひとつで濃い黒色をしています。柿渋に松の煤を混ぜて作ったもので、やはり天然素材の塗料として古くから利用されてきました。
今でも松江城の塗装などで使われていて、独特の味のある黒を出すことができます。この渋墨、以前はまったく知らなかったのですが柿渋について調べていたうまやんが見つけて大興奮。
渋墨は外壁に使われている焼杉の塗装にぴったりなのです。我が家の外壁も一部がはげてきていて、グラデーションになっているところがあります。
どうせなら、渋墨でかっこよく黒く塗装しよう!
柿渋で塗装する
まずは柿渋でウッドデッキを塗装します。柿渋はホームセンターやインターネットでも購入できます。私たちはすぐにウッドデッキで過ごしたいので、匂いが気にならない無臭柿渋を選びました。
柿渋は、本来独特の柿の発酵臭がしますが、無臭柿渋ならその心配もいりません!何度か重ね塗りをするので、まずは薄く柿渋を倍量の水で薄めたものを塗っていきます。
うっすら、赤茶色に染まって、いい感じです。柿渋は紫外線にあたって色味も変わるようなので、1日置いて色の変化を確認します。
翌日見てみると薄いかな~という風情だったので、再度重ね塗り。結局最後は原液をそのまま塗って、合計3回の重ね塗りを行いました!
いい感じです。塗り立ては赤い発色が強く出ますが、少しずつ落ち着いてきて渋みも加わりそう。
さらに塗るのも簡単で、道具もすぐに水洗いすればちゃちゃっも汚れも落とせます。塗るときの匂いストレスもなし!なんといっても、いかにもペンキ塗り立てって感じじゃないのが素晴らしい。
渋墨で塗装
次は渋墨を使った外壁の塗装です。渋墨はインターネットでも買えますが、送料もかかるなぁと考えていたところ…ヤイラジハウスの近くに柿の産地があることに気づきました!
そこの産直なら渋墨売ってるかも!ということで、うまやんがさっそくヤイラジ号を走らせ、渋墨を入手。送料もかからず、売場のおいやんとも仲良くなって、いろいろ教えてもらえました。産地が近いのも柿渋、渋墨のよいところでした。
渋墨も2倍の水で薄めたものを二度塗りして仕上げます。外壁部分は手の届く一階から屋根の上に上る必要がある二階部分まで!
屋根の上に登るのは、体重の軽いいっぷくの担当です。命綱代わりのロープも腰に巻き、窓から屋根に出て塗装します。
一度塗りの後、色むらや塗り残しがないかチェック。乾燥させた後、翌日2度塗りまで終わらせます。
実際に塗ってみると、めっちゃ渋くてかっこいい!内心、グラデーションも悪くないなと思っていたいっぷくですが、渋墨の黒色にすっかり魅せられました。
外壁部分は、まだ塗装できていないところもあるので、これからも渋墨を塗って、黒が映える古民家に仕上げたいと思います!
ちなみにうまやんは柿渋、自作できないかも検討中!もし自作できたら…めっちゃおもしろいなぁ~
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