サイバーパンク・ポリス・アクション小説
今日はニンジャスレイヤーの紹介をしようと思う。特に、これから読み始める人に向けたものを書く。
ニンジャスレイヤーはたくさんのエピソードが集まってできた作品で、しかもエピソードは時系列順に並んでいなかったりするので、どのエピソードから読むべきかについては色々な意見がある。それはつまり、いきなり読み始められるエピソードがたくさんあるということだと思ってほしい。今回はそのようなエピソードの中から特におすすめしたいものを紹介する。
「ネオサイタマ・シティ・コップス」というエピソードだ。どんな話か。あらすじが用意されているので、確認してみよう。
ニンジャスレイヤーはサイバーパンク・ニンジャ・アクション小説と紹介されることも多いので、それに倣うとこのエピソードはサイバーパンク・ポリス・アクション小説だ。
このエピソードの主人公はナカジマだ。他のエピソードでは別の人物が主人公になることもある。もちろんニンジャスレイヤーの視点で描かれる物語もある。彼はこのエピソードで初登場なので、彼について前提として必要とされる知識は特にないし、また彼が知らないことについては読者もそれを知らなくても特に困らないように書かれている。なのでおそらくいきなりでも読める。
早速、具体的にどんな見所があるかの話をしようと思う。
まず挙げておきたいのは登場人物たちだ。あらすじに出てくる暴力的な女デッカーとはデッドエンドのことだ。どんな人物か。セリフを一つだけ引っ張ってくるのであとは自分で確かめてほしい。
「いいな!クソ犯罪者を見たら容赦無くクソトリガを引け!潜在的なクソ犯罪者にも容赦無くクソトリガを引け!解ったか!」
あとナカジマもなかなかに見所のある男なので注目してほしい。
そしてストーリーだ。荒くれ者たちが集まる49課だが、何も考えずに暴力を振るっている訳ではない。彼らはネオサイタマの法と秩序の最後の番人なのだ。ネオサイタマにはびこる堕落と腐敗は深刻であり、悪との戦いも極めて苛烈だ。アクションシーンも超かっこいいので期待してよい。
実のところここまででほぼ紹介は終わりなので、本編はこちらからどうぞ。
さて、ところでこの記事は、ニンジャスレイヤーを時系列的に後のエピソードからいきなり読み始めるという行為について書いている。
そうするとやっぱり順番に読んである程度知識を持っている方が楽しめるんじゃない?と思う人もいると思う。ということでこの点について書く。
背景知識があった方が楽しめるというのはもちろん当然なのだけれど、このエピソードを含む結構な数のエピソードに関して、何も持たずに読み始めた方が面白いという可能性もあると思っている。
それは例えば、スターウォーズシリーズはどこから見始めるのが面白いか、みたいな話に似ている。4より前に何があったかを知らないからこそ興味を惹かれるという部分はあると思うのだ。
話を作品に戻すと、このエピソードだけを読む限り、ニンジャスレイヤーとはほとんど伝説みたいなものだ。彼の戦いの仔細については語られない。筆者は順を追って読んでいたので当然ニンジャスレイヤーとは何者なのかとかどんな敵と戦っているのかとかどれくらい強いのかとかそういった諸々については理解していた。一方でいきなりここから読み始めた場合、もしかして相当に謎めいて興味深く感じられるのではないだろうかと読み返しながら思ったのだ。
実際のところ、どんな風に感じられるかについては確かめようがない。なのでどこかで他の人の感想を読めたりしないものかと思ってこの記事を書くことにした。