シンデレラで100本記事を書く(1/100)
寝物語が過小評価されすぎている!
寝物語とは
「保護者が子供や家族に語る個性のある物語」
と、私は定義しています
しかし現状は寝る前に子供が布団やベットの中で見たり聴いたりする「子供向けの物語」程度に思われているかもしれません
皆さんは寝物語を絵本やyoutubeに任せてませんか?
それはとてももったいないと思います
さて、皆さんはシンデレラという物語を知っていますか
シンデレラのあらすじを書くと、ざっと以下のような形です
幼くして母を亡くしたシンデレラは、お父さんの再婚相手の家に預けられます
シンデレラは意地悪な2人の姉と継母から毎日嫌がらせを受けていました
ある時お城の舞踏会が開催されますが、もちろんシンデレラは参加できません
そんなシンデレラをかわいそうに思った魔法使いの助けを得て、カボチャの馬車に乗り、素敵なドレス、ガラスの靴を履いて彼女は舞踏会に参加します舞踏会では、美しいシンデレラに王子は一目ぼれし、二人は楽しい時間を過ごします
しかし魔法が切れる時間に気づくと、彼女は慌てて家に帰りました
あまりに慌てていたため、ガラスの靴の片方を落としてきてしまいます
後日シンデレラのことを忘れられない王子様が「このガラスの靴がピッタリはまる女性と結婚する」とお触れを出しました
家々をめぐる中で、シンデレラがガラスの靴を履く番が回ってきます
シンデレラの足はガラスの靴にピタリとはまり、王子様と結婚して幸せになりました
めでたしめでたし
と言った内容です
細かいところを言うと、原作や作者によって違いはあるのですが、おおむね話の流れは同じかと思います
ストーリー構成の歴史的な正しさや、シンデレラの本当の名前が「エラちゃん」は些細な問題で
私が言いたいのは、シンデレラのストーリー一つとっても100個くらい記事書けると思えるほど、このシンデレラ、ひいては寝物語にポテンシャルがあるよって点です
シンデレラには、切り口によって様々な感情を聞き手に考えさせることができます
テーマに沿って色々語るのは次回以降にしますが
寝物語のポテンシャルをシンデレラの内容からほんの一部分ですが書き出してみました
ここがすごいぞシンデレラ1
シンプルである事
私の寝物語の定義によれば、保護者、つまり素人でも簡単に説明できるお話でなければなりません
例えば、ミステリーはトリックや構成の順序がおかしいと話としての面白さがなくなります
キャラクターが多いと誰のセリフか混乱します
長い話は当然覚えることは困難ですし、子供が聞いていられません
かといって即興で面白い話ができるわけではありません
その点、シンデレラは内容も簡単
キャラクターの数も少なく
多少あいまいな部分があっても成立します
ここがすごいぞシンデレラ2
キャラクターが柔軟
さて、みなさんはシンデレラって何歳だと思いますか?
私は最初、10歳くらいの金髪の女の子を想像していました
しかし、王子と結婚している事を考えると、少なくとも現代日本なら18歳以上と考えるのが、教育的には妥当です
10歳のシンデレラに王子が惚れて、嫁にするのはちょっとイメージしずらいです
反対に、シンデレラを18歳としたら、なんで家を出なかったんでしょうね?
そこら辺の所は専門家が色々考えてくれるのかもしれませんが
シンデレラが何歳くらいかと考えるだけでも、話の内容も変化します
ドレスはどんなドレス着てたんですかね
他のキャラクターに関しても
例えば、シンプルにするなら姉は2人いなくても成立します
魔法使いは男でも、女でも、サンタクロースでも成立します
原作では鳥でした
このようにストーリーがシンプルなため、キャラクターも大きく変化させられます
漫画、ドラマなどでも、シンデレラのストーリをオマージュしたものを、皆さんも見たり聞いたりしたことがあるかもしれません
読み手によって、とても柔軟に変化をさせることができます
ここがすごいぞシンデレラ3
様々な社会問題の事例研究になる
ざっと上げるだけでも、スッテプファミリー、いじめ、結婚観、ルッキズム、価値観などはシンデレラを通して考えることができます
例えば、シンデレラはお父さんの連れ子です
連れ子はいじめられる運命なのでしょうか?
王子さまはシンデレラの見た目に惚れたのであれば、結局シンデレラが美人だったから上手くいったということになります
(内面はどうでもいいのでしょうか?)
シンデレラのエンディングは様々な形があります
是非読んでもらいたいのですが、いじめに対する報復の形として正しいのか疑問に残るものもあります
王子様(金と権力の象徴)と結婚したら幸せなのでしょうか
というよりも「結婚=めでたし」で終わるのって
それだけがゴールなのは変に思うわけです
何歳の子供であっても、頭で考えることはできます
何となくシンデレラを読んでいたとしても
子供たちなりに話の内容を受け取っています
子供の想像力、情操教育、様々な価値観があることを学ぶのに寝物語は凄いツールだと思いませんか
こんなに良いコンテンツを私たちは身近に持っているのです
シンデレラに限りませんが、寝物語は色々な立場の人、考え、感情などを体験するお金のかからない優れたツールだと思います
物語の内容をじっくり考える機会は
日々減ってきているように思います
お子さんが受け答えできる年齢なら
「シンデレラは何歳だと思った?」
「シンデレラのドレスってどんな感じなんだろう?」
など、親子で話し合えることは多種多様です
絵本は非常に魅力的なものですが
寝物語にはそれとは違った魅力があります
まだまだ寝物語の魅力を語るには話足りませんが、今回はこの辺で
次回以降、様々な切り口でシンデレラについて語っていきたいと思います