部下ができない原因は・・・
皆さんは、仕事とかスポーツとかで部下や後輩の指導にあたる時、
何かができない状況に出くわした場合、
どのようなアプローチで問題解決にあたりますか?
例えば営業の場合、
後輩君に新規案件の開拓をお願いといって企業訪問をさせたが
結果は惨敗!
先輩として惨敗の理由を考えた時、
どのような視点で後輩の行動を分析をするかということが今回のテーマ。。。
以前、私はこのような場合に
知識不足が原因じゃないかと思い、再度知識の埋め合わせを行い
後輩の指導をしたつもりになっていました。(涙)
ただこれでは完璧とは言えないという気づきを近々得ました。
というのは、まず知識と情報は違うこと。
簡単な例だと、
皆さんは、カレーを売るときにどう商品説明をしますか?
知識としてのカレーは、
”スパイスの効いた、肉と野菜が一緒に食べられるインドの料理”
ですが、これを聞いたところで
「おー素晴らしい。あなたのカレーを買います。」
とはならないでしょう。
一方、情報としてのカレーは
”カレーは身体を温める効果もあり、冷え性の方にもおすすめですよ”
この場合、最近冷房が強くて寒い思いしている人には、もしかしたら心に響いて
売れるかもしれません。
ここまでが今までの自分が取っていた、
後輩の足りないところがどこにあるのかという
切り口でした。
しかし、最近はこれに加えて、後輩の「能力」についても考えるようになりました。
わかりやすい例として、サッカーのドリブルを上げます。
小学生の選手は知識として
アウトサイドのタッチやインサイドのタッチ、また足の裏のタッチを知っています。
情報として、スペースがあるときはスピードアップをすると抜けるということを知っています。
ただ、実際の試合になると、相手を抜くどころか取られてしまいます。
なぜか?
それは、どのドリブルをどのように組み合わせていつ使うかという戦略立案能力がないから・・・
簡単に言えば、ストーリーがないんです。
もちろんそこには対峙する相手の情報やカバーの立ち位置の情報を分析する必要もあります。
指導者としてドリブル失敗の理由を
アウトサイドの使い方を知らないからだ(ドリブルの知識としての分析)
スペースがあるなしでドリブルを変えないといけない(ドリブルの情報としての分析)
で終わって、次の週の練習に技術練習をいっぱい行っていませんか?
必要なのはもう一度言います。
ストーリーです。
状況把握と手段の組み合わせを順序立てられるか?そして、自分の目的を達成できるか?
もう一度サッカーのドリブルで考えると、
左サイドで、右利きの選手がボールを前向きに持ったときに
相手がどれくらいのスピードで寄せに来てスペースがどこにあるのかを観察して
自分に求めれる目的は何なのか?点を取ることなのか、チャンスを作るのか?
これらを一瞬のうちに戦略を組み立てて、相手の様子を汲み取って臨機応変に対応しながら修正できるか?
というのがドリブルで結果を残す能力があるということだと、自分は考えています。
したがって、次の週の練習もまず目的の達成がテーマとなります。
コーンやマーカーに向かってのドリブル練習がテーマになりません。
相手との対峙と仲間との協力をどの練習にも条件として入れる必要があります。
思考の整理としては、ドリブルという手段を
いつどのタイミングでどこで使うのかを選手が理解する必要があります。
ではここで、カレーの営業に戻ります。
必要なのは”ものを売るという能力”です。
なので、ヒアリングでお客様のニーズを探り、情報を与え、相手の興味を引き出し需要の喚起をします。
最後は、自社のカレーに価値を感じ取ってもらって、実際の販売のイメージや販売で得るメリットを提示します。
そうして成約を初めて勝ち取ることができるのです。
相手の様子を汲み取りながら言葉を選び、組み立てる。
ここでやりがちなのが、クロージングや商品説明といった分子に分けてトレーニングをするといったこと。
あくまでお客様の様子に合わせた言葉選び=ストーリーの構築ですから
分けてトレーニングすることは、初心者としてのトレーニングにはなるかと思いますが、
成約の決定打とはならないでしょう。
知識や情報のストックだけではなくて、能力の獲得を手に入れるにはどうしたらいいか”、
といった切り口で後輩のできないを分析してみるのも
結果を残す上で必要かもしれないですね!