再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた③
3 転機と城での仕事
早いもので国立学園に入学して、丸5年が経つ。
今晩は、恒例の新入生の歓迎パーティだ。
学園生活も残すところあと1年。卒業後の生き方をそろそろ決めねばならない。
この5年間で、学園の変革はだいぶ進んだ。
平民生徒数は1割を占め、今では貴族生徒との大きな軋轢もなく、皆わりと平和に学んでいる。
私以外にも、各学年毎に貴族籍の生徒が数名、平民生徒のお世話係に任命されている。お世話係は定期的に集まり、お悩み相談や情報交換を行っている。
私が卒業