コミュニティのすいもあまいも
今回の記事はコミュニティの運営について思うことを書いていこうと思う。
昨今、リアルな場づくりやネットの世界でもコミュニティ、果てにはコミュニティデザインという言葉もあるけれど、
実際作ってみて、続けるのって中々大変だなぁという話と、こういう部分を要点として抑えておけばうまくいくんじゃないかなぁ、という話を今回は書いてみる。
ちなみに矢萩が企画運営しているのは⤵︎のコミュニティ
https://m.facebook.com/okuruTsunashima/
それについてメタ的に考察した記事はこちら⤵︎
okuruの今後と空き家活用について
https://note.mu/yahagikenta/n/nda0070d9a370
さて↑の記事でも書いたけど、コミュニティを企画運営していくにあたって、こういう点⤵︎が大事なんだなーと思った。
①ファシリテーション
②フォロワーシップ
③資金繰り
④環境
⑤集客
そりゃそうだよね、あたりまえじゃん。
なんだが、そりゃそうだよねが難しいとほんとに思う。
そして、このポイントはどれが突出して良ければOKというわけではなく、有機的に相互関係があるので、バランス感覚が必要だ。
ひとつずつ掘り下げていく。
①ファシリテーション
コミュニティを運営する以上、コミュニティの方向性を決めて、(自然と)引っ張る存在が必要だ。このファシリテーターの在り方によって、コミュニティの「色」が決まる。
たとえば、及川光博が仕立てるコミュニティは、カリスマに憧れなファンがフォロワーシップをとるのだろうし、
両津勘吉が仕立てるコミュニティは、
人情味あふれるわちゃわちゃした形式となるのだろう。
なので、
ファシリテーターは自分がどんな色を出しやすいのかを客観的に把握しておく必要がある。
自分の強いとこ、弱いとこをちゃんと把握しておく、その前提でコミュニティを作っていくということ。
それが場の雰囲気に大きく影響するし、集まる人/残る人が変わってくる。
極端な話、めちゃくちゃオシャレでクリーンな場にしたくてもファシリテーターがオシャレじゃなかったら、場に違和感が生じるのだ。
②フォロワーシップ
場の色をファシリテーターが主に担うとすれば、フォロワーはひとつの絵を作る線というか、コミュニティをかたどる存在だと思う。
フォロワーシップには濃淡がある。
okuruの場合では、お金を支払って継続運営を続けるオーナーのような濃い存在と、よく来てくれるフォロワーのような存在がいる。
またその濃淡も関係性が継続するほど濃くなったり、薄くなったりしていく。
okuruの場合も、
濃くなってオーナーになったパターン、薄くなってオーナーを辞めていったパターン両方経験してきた。
コミュニティは基本的に会社と違う。
会社ならばフォロワーはともすれば作業者にもなりうるが、基本的には自発的に参加するものがコミュニティだと思う。
常日頃、雇われ感覚が強い方には
このニュアンスの理解が難しいかもしれないし、コミュニティというものに馴染まないかもしれない。
すなわち自分が場に対して意味づけができて、その場を維持するために、お金を支払うというスタイルで運営している、
そのスタイルで運営する以上、参加する「自発的な」目的を(言語化しなくとも)持てないと濃いフォロワーシップは続かないのだと思う。
そしてマーケティングの観点でも、資金繰りの観点でも濃いフォロワーシップ(okuruの場合は家のオーナー)こそが大事な存在だ。
はっきり言えば薄いフォロワー100人より、濃いフォロワーが1人いてくれる方が良い。
なぜなら彼らは小さな広告塔であり、場の継続運営するために相互互助の精神を持ち、場に合うかどうかをフィルタリングして人を集めてくれる、場をひとつの絵に仕上げる大事な要素だからだ。
とりあえず人がたくさん来て欲しいと薄いフォロワーをたくさん集めるより、濃いフォロワーをちょっと集める、それがフォロワーシップを作りあげるにあたっての大事なポイントだと思う。
SNSをFacebookとInstagramを使っているが、実は集客目的ではない。
最初は集客目的での利用を考えていたが、特にFacebookは「個人日記」だと考えていて、つまるところ濃い目のフォロワーとの接点を保ち続けるためのものとして考えている。
またおそらくFacebookの使われ方として濃いフォロワーが友人にokuruを紹介しやすくする、つまり紹介ハードルを下げるものとして機能しているだろうという思惑がある。
そしてInstagramはそんなFacebookへの導線のイメージだ。なんだかんだやはり、フォロワーからの口コミで集まる繋がりが圧倒的に強い。
Online to Offlineではなく、Offline to OnlineというイメージでSNSは基本的に利用している。
そして今後okuruではオーナーとなるほどまで濃くはなくとも、場を応援したい濃い目のフォロワー層がいると思うので、今後はそちらに対しても施策展開しようと考えている。何を考えてるかは実施してから結果お伝えしたいと思う。
③資金繰り
上記を満たして一定の支払うオーナーの人数を保ち続けることが大変。
つまり一定数のオーナー(濃いフォロワーシップ)を保ち続けるのが大変。濃いフォロワーシップ×定額制の収入でおおむね資金繰りが成り立つので、濃いフォロワーシップをつくる、保つように場を運営していれば、問題ないとも言える。
ただイベントを企画して外貨を獲得したり、例えば貸し出しなどで有休時間を外貨獲得に充てるなど、複数にキャッシュポイントつくることはできるとは思う。
ただあくまで基本は定額制(サブスプリクション型)が安定しているし、コンセプトともマッチするので良いというのが肌感覚だ。
okuruの場合は、
この定額収入はランニングコスト(家賃、光熱費など)に充てていて、
イベント企画による収入は、
イニシャルコスト(リノベ費用)の回収に充てると整理している。
貸し出しはこの場はオーナーのための場であるというコンセプトに合わないし、外貨獲得のためにシゴト化してしまうのでやらない。
資金繰りは従って、コンセプトに合うかどうかという点と、フォロワーシップを築いていけば自ずとついてくる点、その2点を抑えておけば良いと思う。
だから短期的に収入をアップさせようとか、
そんなことは考えない。そもそも会社じゃないから、最低限の収入として場が運営できれば良いのだ。
④環境、⑤集客は長くなってきたので別記事で。
マーケティング的な話とこれまたフォロワーシップに繋がる話になるとおもう。
本日はこれまででござる。