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PKM試行錯誤#1 | NotionとObsidianを併用してみる
考えるためのノートを整理した記録です。NotionとObsidianでZettelkastenや LYT、Evergreen notesを自分流にアレンジして知識管理システムを構築してみました。
はじめに
私は知的生産術が好きです。小学校の頃に思考を書き出す楽しさを知り、確か中学校の頃にGTDを知ってタスク管理に凝りはじめ、タスク管理法をさまざま試し、就職してからZettelkastenの概念を知りました。日記は10歳くらいから書きたい時に書き続けており、考えようと思った時に書く習慣のある人間です。
長年の試行錯誤を経てタスク管理はストレスフリーで回せています。GoogleカレンダーとNotionを使っています。ただ、アウトプットのためのノート管理にはしっくりこない状態でした。
まずZettelkastenの概念を知り、NotionにZettelkastenを作ってみました。1年ほど前のことです。ただしほぼ使っていませんでした。
その次は半年ほど前にタスク管理ごとNotionからObsidianに移ろうとしたのですが断念しました。Obsidianでストレスフリーなタスク管理システムを構築できなかったのが1つめの理由。タスク管理も思考するノートもNotionのみにまとまっている状態が理想だと判断したのが2つめです。
そしてこの週末に思い立ち、思考のためのノートに手を入れました。ざっくり言うとノートの一部をObsidianに移し、Notionと併用してみることにしました。こちらはその引越しの記録です。
前提知識
PKM、Zettelkasten、Notion、Obsidianについては詳しく説明しません。
ざっくり言うとPKMとはPersonal Knowledge Manegementの略で個人の知的生産のこと、Zettelkastenはツェッテルカステンと読みPKMの1つの手法です。NotionとObsidianはメジャーなノート管理アプリです。
現状と問題意識
改装前のノート管理への問題意識は使えていないことと、Notionで管理することへの不安です。
使えていない点で言うとLiterature Noteは書いていました。本や記事の学びをメモしており、本だけで250冊ほど記録しています。
ただPermanent Noteは面倒で書いておらず、Structure Noteはまともに作ったことがありません。よってZettelkastenがXの呟き2、3個以上の内容を持つ文章に繋がったことがありませんでした。
Notionで構築していた我流Zettelkastenは以下のような構成です。
Literature Note、Permanent Note、Structure Note、キーワードのデータベースをそれぞれ用意
Fleeting NoteはGTD用のなんでも放り込むデータベースを使用
Literature Noteは読んだ本や記事や動画に対して、感想の概要をプロパティに、詳細な感想や学びをページ内に書く
Permanent Noteはタイトルとプロパティのみを記入。リレーションプロパティでPermanent Note同士を繋げていたが、NotionのUI上紐つけしやすくはなかった。アトミックに書くように意識
Structure Noteはページ内部にPermanent Noteのリンクと見出しを書く
キーワードはPermanent Noteとリレーション。紐ついているPermanent Noteの数をロールアッププロパティで計算
これらのデータベースのビューを、普段開きっぱなしにしているHOMEページに置く
上手くいけば人生の財産になりうる思考をNotionに置いておく不安もありました。
Notionのデータ構造はおそらく独特で、汎用的ではありません。一度Obsidianに移そうとした時、非プログラマーの自分では丸1日かけてもノートを満足できる形で引っ越せませんでした。
一生Notionを使い続けるとは到底思えないため、ノートは移しやすい状態で保管しておきたいです。
どう変えたか
以下をObsidianで作ることにしました。
atomic note、つまりPermanent Note
MoC、つまりStructure Noteのようなもの
キーワード。タグ機能で表現
公開する文章の下書き
Literature NoteはNotionの方が簡単に理想を実現できるため、Notionに置いたままにしようと思っています。
私のLiterature Noteには本の表紙を載せており、表紙と評価と感想のサマリを読み終わった日時順に並べて表示したギャラリービューをよく眺めています。ObsidianでもDataviewプラグインを使うなどで実現可能だとは思いますが、Notionで同じことをする方が構築も運用も楽でかつ見た目が美しいと判断しました。
また本だけで250ページも書き溜めており、Obsidianに引っ越すのも無に返すのも嫌でした。Literature NoteはPermanent Noteさえ残れば最悪消えてもよいと判断しています。
atomic note、MoC、下書きはそれぞれフォルダを作りました。それ以上の階層化はしません。保管庫内のフォルダ構成は現状以下の通りです。
MoCのフォルダ
atomic noteのフォルダ
記事の下書きのフォルダ
実験場所
アーカイブ
テンプレートのフォルダ
Permanent Noteのタイトルは作成日時のユニークIDに思考の要約をつけています。フロントマターにタグを入れ、エイリアスは書きたければ書くつもりです。ノート内部に他のノートへのリンクと思考の中身を書きます。
MoCはかなり手探りです。ひとまずはノートが溜まってきたら、タグなどで検索をかけて出てきたノートのリンクを貼り付けて作るつもりです。ノートが増えたらリンクを並べ替え、見出しをつけ、さらにノートが増えたらMoCを分割しようかと考えています。
こちらついては『アトミック・シンキング』のトピックノートを参考にしています。
キーワードはノートの内容でつけるというよりは、そのノートを読み返したくなるように自分の興味関心に基づいてつけようと思っています。試行錯誤中です。
『TAKE NOTES!』を参考にしています。
構造はなるべくシンプルにするよう意識してみました。Obsidianならではの機能に依存しすぎると結局引越しがしにくくなると考えたためです。
手入れは毎朝少しずつする予定です。元々朝に日記やタスクを見返して処理する時間を取っており、その時間でノートも書こうと思っています。
Literature Noteからatomic noteを作ったり、Notionの Permanent NoteのうちObsidianに移しておきたいものを写したりすることを考えています。
終わりに
今回のノート引越し記録をせっかくなので公開してみました。情報が豊富とは言えない分野ですので、なにかの参考になれば幸いです。
また試行錯誤の足跡を残したいと思っています。同じマガジンに追加していく予定ですので、もし気が向けばご覧ください。