211202【嫌な汗、気持ちいい汗】
今日、妻は生後5ヶ月の娘が寝るレンタルのベビーベッドの隣に簡易的な布団を敷いて、一緒に寝ている。娘が夜中に泣き出しても、すぐに駆けつけている。できる母だ。一方で自分は、別室の寝室に、新調したクイーンサイズのベッドを独り占めしている。クイーンサイズのベッドは、たぶん渋谷道玄坂のラブホテルくらいでしか経験がない。しかも、休憩プランでしか使ったことがない。さらに加えれば、そのベッドで十分な睡眠を取ったことがない。ひらすら相手とイチャイチャしていたからだ。ベッドより目の前に横たわる裸のクイーンの方が良いに決まっている。それ以上書くのは恥ずかしい。だから、自宅に設置したクイーンサイズのベッド、将来は妻と娘と3人で一緒に寝るベッド。今だけ、真ん中で大の字になって睡眠が取れる。気持ちがいい。そのベッドの上に、照明一体型のプロジェクターを付けた。結構値段高くて話題のやつ。壁面を使ってYou Tubeやテレビに、映画も観れる。ここは地上の楽園か。
その日、風呂上がりにいつものストレッチをして、真っ暗な寝室で睡眠に入った。仰向けで寝ている時、左側、何やら部屋のカーテンの先、窓ガラス越しに人が居るようで、影が映った。こここは三階のマンションの部屋、柵をよじ登り、ガラス窓を叩く音が聞こえた。自分は、思わず「うわぁー!」と驚き叫ぶが、身体が反応せず動けない。金縛りなのか、脳が起きていて身体が寝ているのか分からないが、怪しい人影がこちらを狙っている。叫んで助けを求めても、誰かに伝わっているのか分からない中、目が覚めてイヤな汗をかいた。
変な夢を見たのであった。翌朝、妻から「あんた、うめき声、大きかったよ。」と半分笑いながら告げられた。どうやら、私は強いストレスや、不安感があり、まあ、疲れているらしい。
「お風呂のミストサウナ、やってみたら。温まるし、ゆっくり睡眠取れるんじゃない。」
人生において、自分の尺度で恐縮だが、何事も、初めての瞬間はドキドキするし興奮する。おかんの手を握りしめ、初めて保育園に登園した時、どうも重い金属バットを握りしめ、初めて少年野球のバッターボックスに入った時、自宅で食べる豚肉ではなく、初めて焼肉屋さんに連れてもらった時、勇気を振り絞って初めて彼女に告白した日、こんな田舎には居たくないと大学受験に上京した時、初めて彼女のパンツを脱がせた時、会社からいただいた社長賞の金一封を握りしめ、初めてソープランドに行った時、初めて絵画作品の幕をオープンした時。それはないけど。ちなみに、披露宴のケーキ入刀は「あ、こんなもんか。」と思った次第だ。
さて、自宅のバスルームにミストサウナがついているのだが、先日初めて使ってみた。ドキドキする、いや、スイッチを入れた瞬間は湯船に使っており、おおかたリラックスしていた。自宅のバスルームは、スイッチひとつで、天井からミストを浴びられるミストサウナ。スプラッシュミストモードにすると、しっかりミストを浴びているという爽快感がたまらない。ドライサウナと異なり、喉の渇きや息苦しさを感じることなく、低温高湿度の状態にする、と教科書のような紹介に留め、ミストを浴びた。
こりゃ、たまらんね。10分で限界、ということもなく、タイマーいっぱいの30分、ミストサウナ空間に身を置いた。これは良い、いい具合に身体も絞れそうで、気持ちがいい。悪い夢を見ること無く、眠れそうだ、湯上がりのVAAMが楽しみだ。
自分は、サウナ、銭湯は好きな部類だ。ただ、最近、いや、コロナ禍になってからほとんど行っていない。ソーシャルディスタンスが~もあるが、サウナ-のブームが来てしまい、いつも通っていた銭湯が苦学生から意識高い系のサラリーマンまでごった返し、落ち着ける環境では無くなったのだ。「サウナー」、「ととのう」等の言葉が流行る前から、よく銭湯には通っていた。それでも、自分はサウナーでは無い。たぶん、サウナの正しい入り方を行ってないからだ。我流である。最低限、マナーは守るけど。
とりあえず、身体が行けるところまでサウナと水風呂、シャワーを繰り返すのだ。ほぼドライサウナ室であり、1回あたり10分を目標に入るが、2回目以降はなかなか10分サウナ室にいることが遠い。そんな時、サウナ室にテレビがあるととても嬉しい。つまらないサスペンスドラマだと困るが、バラエティ番組だと気になってあと1分居よう、このボケが終わるまで居よう、と考えていくうち10分以上経って、自分の中のノルマが達成したりする。その年の11月、サウナ室の中のテレビでプロ野球日本シリーズが放映されていて、自分は前のめりでテレビを観ていた。日本ハムファイターズのバース投手がセンター前タイムリーヒットを放ち、当時チームメイトの大谷翔平もびっくりの二刀流を見せてくれた。そんな名シーンは、自宅でゆっくり観たかったが、大人が揃って全裸で観る日本シリーズは思い出深い。
妻とも銭湯、健康ランド、また一緒のタイミングで温泉なり入りに行くが、「1時間後くらいに。」と男女に別れたのれんの元で別れを告げて、結局90分くらい何かの我慢比べのように過ごしている。長く入ること=身体に良いこと、とはき違えて考えており、「なに、あんた早いじゃん。」と勝利宣言を告げられたことが何度あったか。そして、その後の休憩室なり、フリースペースで飲む缶ビールが最高だ。すべてをダメにする一杯だけど、この世で一番ビールが美味い瞬間の一つに挙げたいと思う。
また、サウナの入り方を守らないくせに、「サウナ・スパ 健康アドバイザー」の認定資格を取得してしまったバカである。その資格をどこで発揮するのか、自分は今も知らない。とりあえず、サウナ・銭湯・敷いては温泉のそばに身を置いていたいのだ。現場では、自分に自信がないためガッツリ画す派ですが。
おすすめの銭湯なんて紹介できないのだが、よく行った銭湯、まあ、健康ランド、いや、あれはビジネスホテルになる。
大学を出て新卒で入った会社に勤務していた頃、仕事柄、1ヶ月の半分近くが出張になり、自分は北関東エリアを担当していて、ビジネスホテルに宿泊していた。そんな中、出会ったのが埼玉県は羽生の羽生天然温泉「華のゆ」ルートイングランティア羽生SPA RESORTだった。日帰り入浴もできる健康ランドなる天然温泉が併設されており、そこに一週間で3泊したこともあった。ビジネスホテルとしての利用で宿泊予算もハマり、それでいて、サウナ室は広く、露天風呂含め10種類以上の風呂が草臥れたビジネスマンを迎えてくれた。ここのホテルに泊まりたくて出張に行っていたこともあったかもしれない。クライアントではなく、このホテルに泊まり、どうクライアントに会いに行くかスケジュールを組んでいたくらいだ。平日の夜だと利用客が少なくてゆっくり過ごせる。広いサウナ室で横になって、テレビではアメトークをやっていて、腹筋なり筋トレをしてた。そのまま、「ごろりん湯」という名のいわゆる寝風呂があって、そのまま寝てしまい、閉館時間24時過ぎに、スタッフの方に何度も起こされたことがあった。ここ、オススメです、と最後に書いておく。なんせ、友人を何人か連れてきて、小旅行の1泊に使ったり、妻とも何回も泊まっている。ふやけるまで風呂に入って、翌日は佐野のアウトレットに行く。ベタなコースだ。
とりあえず、風呂で寝てしまって溺れないように。溺れかけた経験、何度かあるので。そして、湯上がりのビールは最高だ。悪夢は立ち去れ。