文法筋に全振り!英文法のトリセツ 外国語の筋肉的教材レビュー
英文法のトリセツ
パラメーターは文法筋に全振りの英文法徹底解説書です。
著者の阿川イチロヲさん自身が英文法に苦労をした経験から、とことん英文法にこだわって解説しています。
手に持った感じは結構分厚いです。
それもそのはず300ページ以上あります。
そしてそれを基礎編・攻略編・完結編と三冊構成になっています。
それだけ聞くと「ぉ、ぉお…」と身構えてしまいそうですが、中身がとにかく丁寧でわかりやすく解説してくれているので全然読みやすいです。
英語学習は、何をするにも読解ができないと学習効率が非常に悪くなります。
そして読解は文法がキモです。
ブランクがあったり英文法に自信がないという人は、この教材をオススメします。
☆スターレーティングは拙著「外国語の筋肉」の基本筋肉に沿って評価しています。
単語筋★☆☆☆☆
ほぼ効果なし。
文法筋★★★★★
文句なしの五つ星。
これ以上丁寧に英文法を解説している教材を僕は知りません。
聞耳筋☆☆☆☆☆
音声CDなしなので効果なしです。
発音筋★☆☆☆☆
お手本となる音声や練習に使えそうな例文もほぼなしです。
反射筋★☆☆☆☆
反射筋トレーニングに適している音声や例文はないです。
山羊山ならこう使う!!
特別な使い方というのはないのですが、とにかく読んで英文法の知識を身につけます。
僕が書いた「外国語の筋肉」と同様、学習教材というよりは本格的な学習を始める前に事前知識として読む本だと思います。
音声CDも練習問題もないですが、それのお陰で逆に英文法の理解に集中できます。
読めば読むほど今まで意味不明だった英文法の謎が腑に落ちていくので、ページ数の割に一気に読めてしまいます。
僕はこのシリーズを3冊読んだら洋書を読むのが凄く楽しくなりました。
当時は、シンプルだったり短い文なら意味がわかるのですが、一文が長くなってくると途端に読み難くなるという状態でした。
原因は、関係詞や仮定法などを理解できていなかったからです。
whatやwhere、thatなどで文を繋げられてしまうと、もうチンプンカンプン。
あと、wouldも苦手でした。
苦手といいますか、理解不能。
未来なのに過去形?なんじゃそりゃ?って感じで。
そういうのに限って出てくる頻度って高いんですよね。
苦手だった関係詞系と仮定法を理解できただけでも十分読む価値があったと思っています。
当時はLuisSacharさんのHolesという洋書に挑戦していたのですが、小学生向けの内容にも関わらず3割も理解できていなかったと思います。
関係詞と仮定法が出てくると読み飛ばしていたので当然と言えば当然ですが。
英文法のトリセツを読んだあとの、関係詞と仮定法が読めるようになったあの感動は忘れられません。
英文法で苦労した阿川イチロヲさんだからこそ書ける秀逸な内容。
同じように文法に苦手意識があったり苦労している人には文句なしでオススメの一冊です。