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やぎさん家探し②〜長女の誕生とコロナ〜
長女が生まれたのは2020年4月30日。
日本中が大パニックになった、あのコロナ真っ只中。4/7はじめての緊急事態宣言が出され、世の中すべてがストップし、静まり返ったあの時。
何が何だか分からない、未知のウイルスにただただ怖かった。
緊急の用事がなければ外出もしてはいけない…そんな雰囲気の中、本当に無事に出産できるのだろうか…
はじめての出産で不安な気持ちがさらに不安でいっぱいになった。
立ち会い出産を希望していたけれど、もちろん叶わず、入院中の面会もできず、夫が長女をはじめて抱っこできたのは退院の日。
無事に子どもが産まれておめでたい出来事なのに、人と会って喜びを共有できることはほとんどなかった。
こんな大変な時代の始まりに産んでしまってごめんね。と思わずにはいられないぐらい、マスクだのトイレットペーパーだの消毒液だの争奪戦の日常。
毎日ニュースでは何人感染した、感染した経路や重症化するリスクや、感染したら犯罪を犯したかのような叩かれよう…
自営業である我が家は収入の面でも不安は増すばかり…子どもが生まれたばかりなのに仕事がないだなんて、夫はさそがし不安だった事だろう。
これからこの子たちの生きる世の中はどうなっていくんだろう。漠然とした不安が大きかった。
もちろん物件探しどころではなくなり、しばらくお休みしてたと思う。というか子育てでいっぱいいっぱいだった私は子育て以外の記憶があんまりない笑
実家の両親にも助けてもらいながら、なんとかやっていた。
とここまで書いていて、一つ思い出した事が…
私の実家の近所で家を手放したい人がいるよーと父から連絡があり、夫が見に行かせてもらった。
農業をされていたので大きな倉庫と立派な日本家屋だった。
そのSさんは昔からその地に住んでおられるので、たくさん土地や物件を持っていて、農機具などもあり、少しずつ手放したいと思っていたようだ。
その頃、私は産後1ヶ月も経っておらず、はじめての子育てに奔走中…物件を買うとか、引っ越しとか、そんな新しいことを考える余裕なんて全くなくて、その件は夫に任せていた。
結果、その物件は買うことも住むこともなかったのだけれど、理由の一つは農業用の大きな倉庫が違法的に建てられたものだったということ。
(広い土地がある田舎の家などは珍しいことではなく、建物を建てる時に申請などを出さずに勝手に建ててしまう)
昔の建物で鉄骨で建てられていたのもあり、適法化するのは現実的ではないらしい…
↑この辺りの専門的な事は、私には難しいです。。。笑
詳しく知りたい方は夫へどうぞ。
もし賃貸で住めるなら、ぜひ住みたいとお願いしたけれど、それはSさんの希望ではなかったらしく、あくまで売って手放したいとの事だった。
残念だけれど、お互いの希望が一致していないのだから仕方がない。
Sさんも夫が建築士と分かっていて違法物件というところも説明した上で理解してくださった。
それから少し間が空き、再度動き始めたのは確か、長女が1歳を過ぎた頃…
今思い返すと、長女の夜泣きが1歳前に徐々になくなり私の体力気力が復活してきたのだと思われる。
睡眠は本当に大事。しっかり取れていないと思考も働かない。(現在次女が絶賛夜泣き中…泣)
そろそろ再開しないとな〜、、そんな一言から始まったような…
まずは近所の不動産屋のポータルサイトで自分の希望を入力して検索する。
めちゃくちゃ至って普通の探し方。笑
ただし、ここではあまり希望を細かく入れずに絶対に譲れない事だけを入れる。(条件だけで物件の情報を狭めてしまうので)
物件を探す前に希望はあらかじめ紙に書き出しておくと分かりやすく、客観的にも見やすいので、こんなにたくさんはあかんかな?とか細かすぎるかな?とか思う必要もなく、ただただ家族や自分の希望を1枚の紙に箇条書きにしていくイメージ。
なぜ、それが希望なのか?というところまで掘り下げると、自分や家族はどんな暮らしがしたいのか?も見えてくる。
それをした上で、ここはやっぱりいらんかなーとか、これとこれは結局同じ事やな。とか、これとこれって矛盾してるよな。が分かってきて見えてくるので、場所は?広さは?庭は?駐車場はいる?などが決まってくる。
家族のあんな暮らしの思いやこんな希望…知らなかった!って事もあるかも知れない。
我が家の場合、当初の希望↓
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/163116947/picture_pc_278ce33d7cb5650e0583dccb9a7451b7.jpg?width=1200)
・物件の購入金額の上限は500万円ぐらい
・場所はほとんど決まっておらず、加古川、高砂、播磨町、稲美町、小野、加西の中で現在の加古川の自宅から車で20分圏内の場所
・土地の広さ80坪以上
・だいたいどんな雰囲気の家なのか?(木造、庭付き、縁側、土間)
・築年数は戦前が好ましい(建てられ方がしっかりしているため)
・通う予定の小学校まで徒歩20分圏内
・家の前の道路が狭すぎない(4m以上)
などなど…
うーん、たぶん最初はこんなもん。
まだまだ表面上でしか自分の思いにも気づいていないし、向き合えていなかった。
↑この希望が条件の時は、全ての希望の地域にチェックを入れ(加古川、高砂…他)、上限は1000万円まで、土地の広さ200平米以上にチェックをし、それ以外は空白で
検索していたと思う。
現在の自宅から20分圏内の場所、というのは夫婦お互いに地元からさほど離れた場所に住むイメージはなく、(夫の地元は高砂、私は加古川)住み慣れた場所でのコミュニティをこれからも大事にしていきたいし、何よりも安心感があるからなのかな〜と思う。(この時はそんな風に深掘りしていなかったけれど)
家の前の道路が狭すぎない(4m以上)というのは、私の中で道路が狭いことへのデメリットがすごく大きいと感じていたから。
例えば自分たちが車で家を出る時、帰宅する時、対向車が来たら、すれ違うのが難しい。
毎日何回かあるそのタイミングで、スムーズにいかないのはストレスもある。
友人にもたくさん来てもらいたいと考えていたので、来てもらう時に、我が家に来にくいな…と思わせてしまう場所は避けたい。
今振り返ると、車社会であるがゆえの周囲との繋がりを途絶えさせたくない、という気持ちが強かったんだなぁと思った。
実際に気になる物件を見に行ったときに、物件周辺の道路が3m程しかない住宅街で運悪く対向車があり、交わすに交わせず、大変なこともあった。
そう言えば、私の育った実家の場所は、大きな車は擦りそうな細い道があったり、対向車が来たらかわせないような細い道が続いたり、すごい住宅街にあって来る人が良く迷う場所にあるけど、よく人が来る家だったなぁ〜
実際のところ我が家の場合は、自宅周辺の交通路よりも、自宅や周辺に来客用の車を駐車できるスペースがあるかどうか、、の方が重要だとずっと後で気づく。
家を買う・作るという事は、自分の本来のしたい暮らしに気づいて、【自分の本当の本当は何が好き?】#みたいな正直な自分の思いに気づく必要があるなと思う。
私も最初はざっくりとした希望しか出てこず、場所や家の広さや、家の雰囲気など要望はあったものの、なぜそれがいいのかまで気づいてなかったし、気づこうともしていなかった。(今の若干不自由な暮らしに慣れすぎて、それが普通で好きだと思い込んでいる)
本来のしたい暮らしが分かっていると、物件探しで迷いがなくなる。毎回同じような物件ばかり出てくるわけじゃない。
全然違う雰囲気の物件だとしても、それがしたい暮らしに合っていれば全然問題ないわけで、家の設備や間取りがこうじゃなきゃいけないというのは、どうとでもなるかもしれない…という話。
それは物件探しの回数を重ねるごとに、自分や家族や周りの方々と対話をしていく中でどんどん深まっていく。
つづく