見出し画像

『分解の哲学』

学位認定されれば、3月に修了できるはずのアルモンデザイナーです。
この約2年の学生時代に購入し、積読してきた本を3月までに読もうという試み その1です。

藤原辰史 著
『分解の哲学 -腐敗と発酵をめぐる思考-』
青土社 2019年

この本とは、ゼミでお世話になった八幡先生に紹介していただき出会いました。

人間非人間を問わず、本連載で登場したこれらの分解者たちに共通するのは、人間社会では負の烙印を押されるものを、どちらにも転びうる中立的な存在へと転換する作用の担い手であることだ。

『分解の哲学』P310

「うわーーーっ!これってアルモンデザインやん。。。」
修論を書く前にこの本を読み終え、引用や参考文献にできなかったことが悔やまれます。

ほかにも、以前からわたしはずっと
「なんで人間だけは火葬されてお墓に埋められるんやろ?
循環の輪の中に入れへんのやろ?」と、不思議に思っていました。
なので、20年ほど前に畑を借りたときは、
夫や息子に「わたしは死んだら、畑の肥料になりたい」と言っていました。その後、平地にある畑の土は、
もともと山から川が運んできてくれたものと知ってからは、
山の土になることを望んでいますが。。。

ちゃんと言葉にはなっていませんでしたが、
これまで食事をしていただいてきた命と同じように、
自分も死んだら、分解されて役に立ちたいと思っていたのです。

この本を読んで、
「同じようなことを考え、もっともーっと深ーく掘り下げ、
端正な文章にまとめ上げた人がここに居はったわー!」
と、嬉しいような、悔しいような、複雑な気持ちになりました。

もし、修論を書く前にこの本を読めていたら、
自分のペラペラさに打ちのめされて、
全然書けなくなっていた可能性も考えられます。

なので、ちょうどいい時に読めたんかもしれません。

生あるうちは、分解者としてのアルモンデザインを実践する中で
生れてくる言葉を、今後もわたしのペースで書き留めていくことにします。


いいなと思ったら応援しよう!