「なんでできないの?」は才能を見つける魔法の言葉
『世界一やさしい「才能」の見つけ方 』が2023年4月3日に発売。
本作は、世界累計30万部突破の大ベストセラー『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』待望の第二弾となります。
本noteでは発売を記念して、特に学びが多い部分を抜粋して紹介します。
才能本の著者として、あってはならない失敗談
今でこそ、こうして才能に関する本を書いている僕ですが、才能についての理解が浅かったころは恥ずかしい失敗をしてきました。
特に、
「自分が当たり前にできることを、他人が当たり前にできるとは限らない」
この本質を忘れ、過ちを犯してきました。
会社を立ち上げた当初の話です。
事業拡大のために、会社のメンバーにお客さまサポートのマニュアル作成を依頼することにしました。
僕はマニュアル作りがとても得意です。僕と同じようにやってほしいと、メンバーのTさんにマニュアル作りを任せました。
しかし、そのプロジェクトが始まっても、なかなかTさんの作業が進みません。
作り途中のマニュアルを見せてもらっても、お世辞にもクオリティが高いとは言えない出来でした。
僕は、自分がマニュアルを作るときに意識していることを毎週のミーティングでアドバイスしました。
しかし、Tさんは毎週会うたびに元気がなくなっていきます。スケジュールもどんどん遅れていきます。もちろん、クオリティも全く上がりません。
「これは何かおかしいぞ」と感じた僕は、「なぜマニュアル作りがうまくできないのか」をそのTさんと話し合いました。
自分が当たり前にできることを、他人が当たり前にできるとは限らない
Tさんは、頭の中に浮かんでいることをこんなふうに言葉にしてくれました。
「この部分は、お客さまの反応によって対応を変えないといけないので、マニュアルにはどう書けばいいんだろう。」
「うーん、他のことも、目の前のお客さまによるから一概にこうするとは言えない。1つ1つ、『これはあの人には当てはまらないな』と考えてしまう。あの社員さんがつかうと困るだろうな、とか......」
それもそのはず、Tさんは「お客さまや状況に合わせて臨機応変に対応する才能」を持っている、お客さま対応のスペシャリストだったからです。
Tさんが持っている「臨機応変に対応する」という才能は、マニュアル作りで求められる「一般的な対応を記す」才能とは完全に逆のことだったのです。
これは、時間をとってTさんと一緒に振り返らないとわからないことでした。
そのとき、やっと気づきました。
「自分が当たり前にできるからと言って、Tさんが当たり前にできるわけではない」と。
そして、Tさんの才能が活かせない仕事を任せてしまっていたと。反省した僕は、Tさんに謝罪しました。
現在はTさんに、メンバーの育成をお願いしています。そこでは、「個々に合わせて対応する」という才能を存分に活かして、やりがいを持って働いてくれています。
「大したことない」と思う中にこそ、才能が隠れている
僕の失敗談を通して伝えたかったのは、
「あなたの当たり前と、他人の当たり前は違う」
ということです。
「それはそうでしょ」と思うかもしれません。
しかし、僕のエピソードからもわかるように、気を抜くと
「自分が当たり前にやっていることは、他人も当たり前にできる」
と勘違いしてしまうのです。
逆に言えば、あなたが「これはみんなできるし、大したことない」と思っていることの中に、あなたの本当の才能があるかもしれないのです。
「なんでできないの?」と思うことの裏には、あなたの才能が隠れている。だからこそ、できない理由がわからないのかもしれません。
僕も、この経験から「誰でも再現できるマニュアルを作成すること」は自分の才能なんだと気づくことができました。
同じように、あなたの才能も「すでに当たり前にやっていること」の中にあります。
才能を、外へ探しに行ってはいけません。すでにやっていることが才能なんです。
宝物は、すでにあなたの中にあります。
著者情報
30万部突破のベストセラーの第二弾!
『世界一やさしい「才能」の見つけ方』が4月3日に発売!
『世界一やさしい「才能」の見つけ方
一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド』
30万部突破のベストセラー!
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』
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