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「あんこ」とエナジー、ギターを弾くということについて

10/5-6で開催された「いいかねPalette軽音部」通称、「ぱおん」の合宿に参加してきました。

前回の投稿から気がつけばほぼ5ヶ月が経っていました。まぁ僕という人間はそんなものです。少しずつ無理せずに続けていければと。

この数ヶ月、ただただ、ただただ、ただただ、引き籠もってギターを練習していました。そう、僕が人生を音楽に全振りする決め手となった、軽音合宿のためです。今日はその話をさせてください。

「あんぱん理論」とは

これは僕が勝手に言ってるだけなんですが、まず、「あんぱん理論」について説明させてください。当たり前なんですが、あんぱんってあんこが最も重要な要素なんです。一番大事なその人のコアであり、核に当たる根っこの部分。そんなメタファーとしての「あんこ」。それがあるからこそ、あんぱんたり得るわけで何よりも大切なもの。ただ、あんぱんの上についてるゴマ、こいつがくせ者なんです。ゴマ単体で健康にいい食品として認知されてるし、ゴマのことだけ考えるとか、ゴマを食べるということだけで、ある一定の満足度が得られちゃう。つまり「ゴマ」は最も大事なことではないけど、それ単体でも成立し得る、ある種トラップ的な性質も兼ね備えたものの例えで、平たく言えば、手段の目的化って奴です。ただ、ゴマってあんぱんの上についてて、上っ面ばっかりで中身がないものや人をイメージするときに、このゴマとあんこの位置関係が個人的にしっくり来るんで、「あんぱん理論」っていうのを僕は好んで使っています。

何に執着してギターを弾くのか

要は、ギターを弾くことの「あんこ」は何なんだっていうことが今回の軽音楽合宿で表現したかったことでした。

上京して「ゴマ」しかなかった自分とバンド活動

「あんこ」不在のとき、厄介なのが、それを認知することが極めて難しいということです。「ゴマ」をあたかも「あんこ」と錯覚するというか、「ゴマ」をモチベーションに走れちゃうのが怖いなって。僕が上京して陥ってたのがまさにそれで、僕が追っかけていたのは一言で言えば「プロジェクトの成功」でした。例えば、バンドが日本市場で売れることを目指していたし、演奏レベルの高さや、結果を出すという意味でバンド活動が経済的に成り立つこと、そういうことを目標にやってました。間違ってはないと思うんですが、上に挙げたそれぞれ全てが「うんうん(まぁ百歩譲ってそうだとしよ)、で?」なんです。つまり「ゴマ」なんです。何か、伝わってますか?笑 手応えなかったらすみません。

これは自分の「あんこ」ができてから気づいたことで、僕の感覚的な話なんですが、音楽をやる上での「あんこ」がある人からしたら、僕がやってた活動全てが「ゴマ」で、薄っぺらな「あんこ」が入っていないあんぱんだっんだろうなって。

Music is the expression of who I am.

「あんこ」の手応えを感じ始めたキッカケ、これがまたしてもレッリチのジョン・フルシアンテとコテンラジオなんです(インプットが偏りまくりです、はい)。

“What I do on my solo stuff is just the most natural version of who I am, and I’m trying to represent the feelings that I’m feeling as purely as possible.”

John Frusciante

文脈がわからないんで、ソロ活動全般のことなのかギターソロ全般のことなのか判断が難しいんですが、和訳すると、「ソロ活動 / ギターソロでやっていることは、ありのままの自分を表現する最も自然な形なんだ。自分が感じている感情をできるだけ純粋に表現しようとしてる。」
彼の言葉、彼のライブ映像での動き、表情を見てると感じることや考えさせられることが多々あって、僕の中でギターを弾くことの「あんこ」が見え始めてきました。

ベースを演奏してたときはもちろん、今年2月の軽音合宿のときでさえ、ギター演奏の際に囚われていたのは「上手く弾くこと」でした。ある程度のレベルでミスなく弾けるかどうか、そればかりに気を取られていました。だからこそ、そうじゃない自分に自信が持てないまま、肩身が狭い思いでギターを弾いていました。そういうこともあって、去年の合宿は皓さんの前で下手な自分を見せることにビビって参加できませんでした、実は。皓さんにはいい姿しか見せれないって勝手に決め込んでいて、カッコつけてました。すみません。参加しなかったことで生まれた後悔の念が、今回の合宿で「ぶちかましてやる〜」という気持ちに繋がったのは間違いないです。

「うるせぇ!」コテンラジオの田川のヤンキーと尖りの話

いわゆる神回ですね。

普通に話としても面白いので、過去の田川のヤンキーの回も挙げておきます↓

この田川の「トガリ」の全3エピソードを少なくとも3−4周は聞いてると思うんですが、このエピソードを通して、自分らしくあること、それが例え社会とズレてたとしてもいいじゃないか。「うるせぇ!」って、自分らしさを貫けばいいじゃないかって思えてきました。自分のやりたいことを言語化できないことに何も卑下することはないし、誰かに説明責任がある訳でもないし。

エウレカ!「あんこ」を見つけたり!

そんなこんなで、僕にとって、ギターを弾くということの「あんこ」が何なのか、少しずつ掴めてた気がしています。

下手かろうが、上手かろうが、ミスしようがしまいが、そんなこと全てがどうでもよくて、「うるせぇ!俺は、純粋に演奏している『今』の自分自身を表現するんだ」というスタンスに変わってきました。

何も表現するか、それは、僕という本当にちっぽけな人間がこれまでの人生で感じたこと、積み上げてきたもの、キレイなものも、汚いものも全てです。僕という人間そのものです。

そのときどきによって爆発するような情熱的なエナジーのときもあれば、元カノたちや子どもたちに申し訳なく思っている気持ちのときもあれば、大切な人を想う愛情のときもあれば、親や家族への感謝の気持ちのときもあって、刻一刻と変わるその感情や想いを瞬間瞬間で表現できればそれでいいなと。

結局はエナジー、僕のギターを突き動かすもの

Can't Stopを弾いている僕

今回の軽音合宿で伝えたかったこと。それは、ギターを弾くスタンスが変わったこと、つまり「あんこ」が見つかったことでした。
それを言葉ではなく、ギターを弾くことで伝えたかったんです。僕の音楽の原点である、いいかねPaletteという場所で、僕のことを知っている軽音部のみなさんに。

幹事のUKさんから「個人的にMVPを選ぶとしたら僕は八木原さんです。」って言ってもらえて凄く凄く嬉しかったです。UKさんには「泥棒会議」というPodcastを通して凄く親近感がありますし(特に、債務トラベルの回)、企画がいつも面白いくて、人間的にも魅力的で、そんな人から言われた言葉だったので、めちゃ嬉しかったですね。

マスさんからは「この2日間、もうめっちゃ練習してたもんね」って演奏後に行ったら目がうるうるしてました。そのあと、合宿にかける想いをマリさんに話したら、マリさんの目から涙こぼれて。。。 この2人は僕の紆余曲折やアップダウンを間近で見てくれてた人たちでした。

クウちゃんからもらった「真夜中まで頑張ってたで賞」

この数ヶ月、そして、この2日間、軽音部のみんなに、僕のギターを弾くことの「あんこ」が見つかったことを伝えたいという、その一心でした。その情熱が、パッションが、ぶちかましてやる!というエナジーが僕を突き動かしていました。

みなさん、本当にありがとうございました!
今年も最高のイベントでした!!!

ぱおん2024 集合写真

↑いいかねPalette軽音部の合宿の様子がわかるショートムービーです!よかったら見てみてください。

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