実家からの帰り道
実家に1日以上帰ったのは何年ぶりだろう。
大学進学を機に地元を離れて約10年。
実家でゆっくり過ごせなくなったのはなんでだったのか。
自分の中で、落ち着いて考えて気を遣わずに自由に過ごせるのは一人でいることだと思っていた。何にも縛られず、ただ自分の好きなことをできる状態。
何もしていない時間に対して(テレビを見たり、ただごろごろすること)特になんとも思っていないと思ってた。
でも、今回実家で過ごしてみてどうも何もしないことを恐れている。この時間に何か意味を付け加えようとして、本を読んでみたり、携帯を触ってみたり、はしったり、トレーニングしたり。
好きでやっているつもりだったけど、どうも心の中の何かを埋めたい。そんな心理が働いていることに気づくことができた。
やればやるほど、充実感とともにどこかにできる心のすきま。家族からの愛を素直に受け取ることができず、天邪鬼に対応してしまう。そんな自分が恥ずかしくて素直に感謝の気持ちを伝えたいのに。できない自分が嫌になって。家族も含めてたくさんの人から愛されていて、幸せな自分が簡単に幸せになってはいけないとまだどこかで思っているのかもしれない。
少しずつではあるけど、自分にいろんなことを許してきて。そう思っていた時間が長かったからもう少し時間がかかるのかもしれない。表面的には一時的には変わっても根本的な部分はもう少し。今の感情から逃げることなく、立ち向かう。いろいろ書きながら思うことは、
どこかに、寂しいという気持ちが潜んでいるということ。
本当はみんなと一緒にいたい。たくさん愛されたい。愛されている実感、変に取り繕うことなく自分が自分のままでいいという安心感を一番求めている。
ここに、帰ってきていいんだよって感覚。どんなに無様でも、打ちのめされても、何かをしても、しなくてもどんな自分であっても受け入れてもらえて、包み込んでもらえるそんな感覚。
いろんなことがあって、自分の中でまだまだ整理できなくて。
今までなら答えを出さずにそのままにしてたけど、今の自分が出す答えを受け入れて時期が来ればまた考えればいい。
そんなことを考えながら帰りの電車で泣くことはこの先はないだろう。電車にはたくさんの人がいるけど、一人で考えるには寂しさも少し紛らわせていいのかもしれない。
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