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【0005】キックバック(kickback)とは、どんな意味。

キックバックが話題になっています。英語で表記すると「kickback」になるのでしょうか。英語教育をご専門とされている方の「蹴り返す」ことではないという書き込みをX(旧Twitter)上で見かけました。気になったので、改めて意味を調べてみることにしました。

コトバンクに、デジタル大辞泉の説明が記載されていました。「1.リベート、2.工具の跳ね返り」という二つの意味合いで使われているようです。車やバイクの運転の説明(解説記事など)で、ハンドルというかステアリングへの路面からのキックバックといった表現が用いられることもありますね。もっとも1の方(リベート)の意味合いで使われているのを普段見聞きする機会はあまりない気がします。

コトバンクには、精選版 日本国語大辞典の説明「支払代金の一部を手数料などとして返すこと。割り戻し。リベート。」も記載されています。今回のキックバックはこちらの意味合いですね。もっともノルマを超えた部分は全て「キックバック」されているようなので、割り戻しというか返すというよりもストレートに「リベート」というのが妥当そうですね。現時点では詳細な内容が報道されている訳ではないので断定することは「控えます」。

Weblio辞書には、実用日本語表現辞典の説明が載っています。こちらは、更にストレート、「主に不正な報酬やリベートを指す。特に、ビジネスや政治の世界で、契約や取引を通じて秘密裏に受け取る不正な報酬を指すことが多い。」、(ビジネスや)政治の世界で秘密裏に受け取る、いわゆる裏金の雰囲気が漂ってきます。

もっとも政治資金パーティーで売り買いされるのはパーティー券です。パーティー券代と、実際にパーティーに掛かった費用の差額が手元に政治資金として残るという算段です。さらにパーティーに参加しないで、パーティー券を買う場合もあ(り得)る訳です。早稲田リーガルコモンズ法律事務所の解説では、料理がパーティー券の販売数よりも少ない人数分しか準備しない場合もあるようです。しかも券の販売数の半分しか最初から会場に注文していない場合もあるとかないとか。そもそも政治献金を目的としたパーティーなのだからパーティーの料理や飲み物は二の次なのかもしれませんね。

まぁ何にせよ意味合いはともかく、キックバックとあまり聞き慣れない言葉を使用した報道がされているのは、もしかしたら忖度(そんたく)する部分がどこかであるのか。いやマスコミの記者さんが物知りでkickbackという英語を片仮名表記することで、より正確に伝えようという意図があったのでしょうか。海外向けの情報発信ではなく、日本国内向けの情報発信であれば、聞き慣れないキックバックではなく、より意味が伝わりやすい表現を選んだ方が良いのではと、改めて調べるというか確認してみた上で思った次第です。

2023年12月9日(土)記

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八木田 浩史
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