水を守り、森林を守る活動【JICA海外協力隊】
アフリカには「Warm Heart of Africa(アフリカの温かい心)」と呼ばれる国があります。それがアフリカ南部に位置するマラウイです。
マラウイは、日本からの直行便はなく、最短でも2回乗り継ぎ、23時間以上かかります。まさに地球の反対側です。
そんな日本から少し遠いマラウイには、日本にはない魅力がたくさん。
一人でも多くの日本人に知ってほしいために”マラウイチャンネル”運営しています。
2019年11月11日に公開した吉永さん(2018年度1次隊)との対談の一部を記事にしました。
吉永さんは、節水活動と森林保全をメインに活動しています。マラウイでは、どのように節水活動を行なっているのでしょうか、そしてどのように森を守って行けばいいのでしょうか。
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青柳:
自己紹介をお願いします!
吉永:
2018年1次隊の吉永沙季と申します。環境教育という職種でLilongwe Water Boardっていうリロングウェ市で、唯一の水供給会社に配属されています。
青柳:
主な活動は何でしょうか?
吉永:
隊員としての配属部署は、広報部署なので、日々のルーティンとしてプロジェクトの写真撮って、SNS に投稿しています。
それとは別にメインの活動は、”節水”を市民に呼びかけることと、リロングウェ川の水源林になってるザラニヤマの森林破壊を防ぐ活動。植樹イベントを開催したりしています。
節水と森林保全という2つの軸で活動をしています。
青柳:
節水の方は、具体的にはどういう取り組みをされているんですか?
吉永:
節水っていうと、もっと専門的な言葉で言うと”水需要管理”です。英語だとWater Demand Managementです。文字通り、水の需要の管理を行っています。
最初に節水って聞いた時に「マラウイで節水なんてやる必要あるのかな?」って思っていました。
というのは、水の使用ってお金がかかるものなので、みんな呼びかけなくてもちゃんと使ってるんですよね。
ちゃんと、再利用(リユース)したり。リユースって言葉は頭になくてもリユースしていますね。例えば、洗剤の水とか洗濯の水とか、食器の水とかも、ちゃんとバケツを使って洗ってます。
そんな印象だったんで、「マラウイで節水なんてやる必要あるのかな?」と私は最初そう思っていました。
でも毎月の水の消費量をリロングウェ市内のエリアごとに見ていったら、エリアで全然消費量が違いました。
裕福な人たちは、日本人の消費量の平均よりも、もっと使っていたんですね。ガーデニングとかプールに水を使っています。
そういう人たちに、もっと節水してもらって、「あなたたちが節制することでその節水された水で生きていける人たちがいる。」ということを伝えていく必要があるのかなと。
なんせ、リロングウェ市の18%が安全な水のアクセスがない状況です。
裕福な人たちが節水することで、そういう人たちにも回せるって考えたら、節水大事だなと思いました。
青柳:
森林保全の方は、どういう活動をされてるんですか?
吉永:
Lilongwe Water Boardが管理しているのが川沿いの森林なんですけど、一番防ぎたいのは土壌浸食で川が濁ったり汚れたりすることですね。
川が汚れると水をきれいにする処理の効率が下がって、コストもかかります。
なので、川沿いとかの土壌が流出しないように森林で覆ってあげる。そのために川沿いとダム周りとかその辺で植樹祭をやっています。
青柳:
マラウイには、ダムもあるんでしたっけ?
吉永:
ダムありますよ!綺麗ですよ!
観光地ではできないかもしれないんですけどでも。。。
カムズダム1と2がありますね。その周りでみんな結構、魚をとったりとか、放牧したりとかしていますね。
メイズが植えられているんですけど、それらの土壌が雨降って土壌が流れたりして、ダムのキャパシティーがどんどん減っちゃっていますね。そういうのも防ぎたいのですね。
ザラニヤマの森林の大事な働きが水をRetainすることです。つまり、ゆっくり川に流して1年中川の流量・水量が減らないようにする働きがあります。
日本だと緑のダムって言われてるんですけど。ザラニヤマには、そういうダムのような機能もあるのでザラニヤマにも森林を植えるのが大事何ですよね。
青柳:
活動する上での困難は?
吉永:
難しいなと思うのが、森林の価値を表しにくい、ということですね。
「森林には、こういう機能があるんだよ」と言ってもちょっとくらい切ったって大丈夫でしょ。と言われます。
どれくらい森林を切ったらダメなのか、そういうのが伝えにくいのが難しいなって思います。
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