アフリカ・マラウイのスタートアップ動向①
最近、アフリカのスタートアップについて何度か話を聞く機会がありました。
アフリカ発スタートアップへの日系企業の関心が急速に高まっていると感じています。
アジアに次ぐ巨大市場と目されるアフリカですが、これまで市場のデータがほとんど存在せず、アプローチが難しかったです。
ところが、ビッグデータ革命の波がアフリカにも押し寄せたことで、日系企業にも新たな参入の可能性がもたらされたのでなと感じでいます。
ビッグデータなどにより、貧困層(BOP)や農村の消費者を可視化され、市場開拓も数年前と比べると、とても容易になっています。
そういう背景もあり、いわゆる「スタートアップ」と呼ばれる国がアフリカでも急速に拡大しています。
で、マラウイ🇲🇼は?
アフリカで「スタートアップ」と聞くと思い浮かぶのが、ケニア・ナイジェリア・エチオピア・南アフリカ・・・
いくつものアフリカ諸国の名前を眺めながら気づいきました。
「あれ、マラウイのことが書かれていない。」
日本語の記事や資料では、全くマラウイの現地スタートアップの情報を見つけることができませんでした。
「あぁ、マラウイにはスタートアップの「ス」の字も入国してないのか」
と思っていましたが、調べていくと英語でこんなブログを発見しました。
日本語で見つからないものは、簡単な英語でもいいのでググってみる。これ大事。
さてこの記事をもとに翻訳したので紹介します。
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2019年は、マラウイにとって多くの点で刺激的。5月21日に行われる大統領選挙とは別に、注目に値する技術とアントレプレーシップの分野での成長が見込まれる。
新しい起業家のための新しいプログラム、イノベーションスペース、投資イニシアチブから、市場を席巻する新しい革新的なビジネスに至るまで、注目すべきことがたくさんある。
過去12か月で、ブログ筆者は、全国の数百人の起業家や生態系の他の利害関係者と交流する機会があった。
その結果、マラウイの起業家精神は未来が明るいと自信を持って言える。私の立場から、2019年に注視する必要がある9つの新興企業とエコシステムプレーヤーのリストをまとめた。
(それぞれのサブタイトルは勝手につけてます。)
1. Intelligent Monitoring Systems (IMOSYS)ー地方給水を電子システムで
Intelligent Monitoring Systems(IMOSYS)は、リソースをリモートにてマラウイ市場向けにIoT : Internet of Thingsおよび人工知能(AI)ソリューションを開発し、人々と組織の管理を支援する企業として昔から存在している。
エンジニアのマヤミコ・ンコロマによって設立されたIMOSYSは、スマートカードを使用して全国の人々がアクセスできるiTapと呼ばれる太陽電池式のウォーターキオスクを考案した。(上の写真参考)
コミュニティは24時間年中無休でウォーターキオスクにアクセスできる。
また、ウォーターボード(水公社)はこれらの共同ウォーターキオスクから収集した資金をリモートで管理できる。
IMOSYSは、2017年にMBCイノベーションアワードを受賞したITUカンファレンスでの受賞や、2018年6月にマラウイ投資フォーラムに参加した複数の投資家からの関心を集めている。
今後も全国のさまざまな地域にiTapを展開していく予定。iTapおよびその他のソリューションの詳細については、Webサイトをチェック。
電子カードを使用し、使用状況を管理。
iTapの説明。
IoTでデータを集計。
2. Noble Agri-Techー農業技術の革命児
まずは、Noble Agri-Techは、農業技術、野外土壌試験、農場の設計と計画、農業システムの自動化、灌漑のセットアップ、農業コンサルタントを扱う、農業技術企業。
創業者はリロングウェ農業自然資源大学の新卒者で、マラウイの園芸農家向けのシステムを自動化する会社としてNoble Agri-Techを設立した。
2018年、Noble Agri-Techは灌漑システム、アクアポニックスを設計し、全国の色んな農家向けに温室を設置。
非常に高いポテンシャルを持っており、労働人口の8割を農業で占めるマラウイでの拡大はもちろん、農業に依存している多くのサブサハラアフリカ諸国で爆発的に増えていく可能性がある。
Facebookページで詳細をチェック。連絡先も記載されている。
企業紹介の動画。
3. The Basket Malawiーフレッシュな野菜をあなたに
食事の栄養バランスを取るためには、複数種類の野菜が欠かせない。
The Basket Malawiは、マラウイのすべての家が新鮮な野菜に簡単にアクセスし、家に届けられるようにしている。
2018年の最後の四半期に設立されたThe Basket Malawiは、バランスの取れた食事を作る野菜や果物がいっぱい入ったバスケットを販売する企業。
バスケットマラウィは、電話とソーシャルメディアで注文を受け取り、リロングウェの顧客にバスケットを届けている。
また、クリスマス休暇には、特別な種類のバスケットを提供している。
これは、マラウイのローカルソリューションをeコマースおよび物流上の課題に対する革新的な方法である。
2019年は、The Basket Malawiが実用的なビジネスモデルとしての地位を確立し、他の地域に成長拡大していく1年だろう。
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4. Angle Dimensionsーみんなで貯めよう
Banki M’khondeとして広く知られているコミュニティ主導のインフォーマルローンおよび貯蓄グループが急増している。
そこに目をつけたAngle Dimensionsは、ローン貯蓄モバイルアプリであるKhusaを開発した。
Financial 360 platformで有名なAngle Dimensionsは、マラウイにおけるFinTechとデジタルファイナンスの分野での地位を確立している。
Khusa Appでは、デジタルウォレットを作成することで、グループが貯蓄し、グループローンへのアクセスも促している。
また、グループが銀行や関心のある金融機関と統合する機会も提供します。
2018年、Khusaは世界サミット賞にノミネートされた。
銀行を持たないマラウイの人口の80%以上を対象としているため、Angle Dimensionとアプリケーションの進捗には非常に注目。
次回は、クリエイティブビジネス向けのアートスペースを作るKweza Artsやマラウイ版UberのEcoride Appを紹介します。