[第9回目] 情報の非対称性が良貨を駆逐する --- アドバースセレクション

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第9回目は，前回扱ったモラルハザードと並ぶ，情報の非対称性に関する問題であるアドバースセレクション（逆淘汰）について解説しました。

【板書1】　アドバースセレクションの様々な問題。アカロフによって分析された“レモン”の市場では，情報の非対称が無ければ成立していた取引が，私的情報の存在によって一切無くなる「市場崩壊」を引き起こす。

【板書2】　契約が“書けない”状況が想定されている不完備契約。契約の代わりに事後的な交渉でパイを取り合う場合に生じる，投資水準が過少になってしまう問題はホールドアップ問題と呼ばれる。