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ビリの話から犬の管理について考える
私が常々、「治さないといけないなー」と思っている悪癖の一つに、「ネット記事を読みながらダラダラ食事する」と言うのがあります。
今日も、牛筋カレーを食べながらネット記事を読んでいると、一つのニュースに目が留まりました。
「ロットワイラーから子供4人を守ったミニチュアピンシャー、自らの命を犠牲に(ブラジル)」
というタイトルの記事でした。
ビリという名の1歳のミニチュアピンシャーが、3歳から7歳の子供4人と遊んでいる時、近所で放し飼いされているロットワイラーが近付いてきたため、ビリは家族を守るため、ロットワイラーに立ち向かい、子供たち4人は無事だったものの、自分はひどいケガを負って亡くなってしまった、という内容の記事でした。
涙が流れました。
とてもとても、勇敢なワンちゃんだと思います。
ご存じのこととは思いますが、ミニチュアピンシャーという犬種は小型犬でも、スッと引き締まったスタイルで、脚などは折れてしまいそうなほど細いのです。
ロットワイラーは軍用犬にも利用されるほど体が大きく、筋肉質で、体重もかなり重くなる大型犬です。
人間で例えるなら、3歳児と力士くらいの体重差があるにも関わらず、ビリは立ち向かい、立派に家族を守りました。
残念ながら虹の橋を渡ってしまうことになりましたが、向こうでも犬の神様に「よくやった」と褒めてもらってると思います。
と、同時に、ロットワイラーの飼い主に腹が立ちました。
そもそもロットワイラーは大人しく、賢く、家族に対して非常に愛情深くて忠実だと言われています。
ただし、躾を中途半端にしたり、管理が行き届いてなかったりした場合はその大きさとモードが入った時の攻撃性から、非常に危険な存在になることもまた事実です。
ロットワイラーの飼い主は、自宅敷地内とは言え、放し飼いにしており、さらに十分な措置を取っていなかったために、犬が敷地から出たのでしょう。
ロットワイラーからすれば、楽しそうに遊んでいる子供と犬を見て、単に一緒に遊びたかっただけかも知れません。
でも、大人だって放し飼いのロットワイラーが近付いてきたら恐ろしいのですから、子供たちにとってみれば、まるで悪魔が近付いてきたような恐怖だったことでしょう。
ビリは、その「恐怖」を敏感に察知し、その対象を追い払おうとしたのだと思います。
しかし、それがロットワイラーのスイッチを入れてしまい、このような結末を迎えてしまった。
ロットワイラーの飼い主が、きちんとした管理を行っていれば、十分に防げた事故だと思います。
そう考えると、非常に悔しいし、余計に悲しいです。
遠く離れたブラジルでの出来事ではありますが、日本でも、令和のこの時代になっても未だにわざわざリードを外して散歩をしている方を見かけます。
大抵は、手にリードを持ってるので、どこかのタイミングで外すのでしょうね。
その状態で、何かに驚いて道路に飛び出したり、遊ぶつもりで子供やお年寄りに飛び掛かっていったら、結果がどうなるか想像できないんでしょうかね。
この件では一度、秋田犬を飼われている初老の男性と軽く口論になったことがありますが、彼の言い分は「うちのはそんなことにならないから大丈夫」でした。
確かにいい子なんでしょうけども、大抵の事故っていうのはそういうワケのわからない自信や慢心から起きることがほとんどですよね。
もう、何言っても始まらないと思ったので、一応交番に通報だけして、散歩コースを変えました。
とにかく、「犬についての悲惨な話」を耳にするたびに、「人間のバカさ加減」に腹が立ちます。
多頭飼育崩壊、適齢期を過ぎた繁殖犬を捨てる、年老いた犬を捨てる、犬が子供を襲った、動物に危害を加えた・・・。
ぜーーーんぶ、人間の責任ですよ。
犬は、まったく悪くありません。
「動物愛護法」なんて法律ありますけど、罪に対しての罰が軽すぎて、お話にもならない。
私も二頭の愛犬を飼ってる身ですから、犬については何が起きても他人事とは思えません。
リードはもちろん、散歩の際の「落とし物」の回収や、吠え声についても極力、ご近所迷惑にならないように気を付けています。
辛い決断ではありましたが、去勢手術も受けさせました。
犬だけの話ではないですが、生き物をペットとして飼育する以上、無責任なことをしてはいけません。
「命を預かる」と言うのは、そんなに簡単なことではないのです。
それこそ、こちらも「命を懸ける」くらいの覚悟で臨んで欲しいと、心から思います。
もう二度と、このような事件や犬を粗末に扱うようなニュースが聞かれない日がくることを願います。
ビリ、お疲れ様、とっても偉かったね!
子供たちを守ってくれて、ほんとにありがとう。
ゆっくり休んだら、またいい家族に巡り合うために戻って来てね!
その時には、「人間も少しはマシになった」と思ってもらえるように努力していくよ!
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