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油羽牟益郎の独り言 「君は、サンタクロースを信じているか?」
やあ、皆さんこんにちは。
私は油羽牟益郎と言う者だ。
自らを「精神世界の探究者」と言っているが、その多くは聞くに堪えないたわごとの部類で、世間的には「変わり者」と映ることだろう。
さて今日の話題だが、時期的にもサンタクロースの話をしようと思っている。もしかしたら今日あたり、ボーナスを握りしめてクリスマスや年末の買い物に忙しい読者諸氏もおられたのではないかな?
ん? そんなものない?
それは、気の毒に。
これを機に、今後の自分の働き方を考えてみるのもいいんじゃないかな?
働き方改革は、押し付けられるものだけではないはずだ。
まあとにかく、今日はボーナスには関係ない。
いや、完全にないとは言えない。
むしろ、大ありの可能性もはらんでいる。
今、商業施設はもはやクリスマス一色だろう。彼らにとってクリスマスは、ボーナスで懐の温かい顧客の財布の紐を緩める方策のひとつなのだから。
このクリスマスが日本に導入された経緯には、たくさんの「それらしい」逸話があるが、つまるところはお祭り騒ぎで経済を活性化させようというのが実際だろう。
大体その多くが無宗教と言う名の仏教徒ばかりのこの国で、キリストの降誕祭などほとんど関係がないことだ。日本には、そんな風にして輸入された風習がたくさんある。近年だとハロウィン、そしてブラックフライデーだろうな。
そのどれもが、経済を循環させるための「方便」だ。
本来の目的を外れて、極端な商業主義に陥っている始末。
昔から、日本人は踊らされやすい。ことに、欧米からのものには。
みなさんは、そもそもなんで12月25日にお祝いをするか、わざわざその前日までを「イブ」として祝うかを、ご存じだろうか?
「イエスキリストの誕生日」と思い込んでいる人がほとんどだろうが、実はキリストの誕生日は12月25日ではない。
「降誕祭」というのがクリスマスの正式な名称だから「誕生日」と思い込んでいる日本人がほとんどだとは思うが、実際の生年月日は違うのだ。
まあ、誕生日当日以外に誕生のお祝いをしてはならない、などという決まりはないから、実際はいつでもいいのだが、この日は冬至を過ぎ、昼の時間がまた長くなり始める時期で、「新しい太陽を祝う祭り」と「キリストの生誕」をごちゃ混ぜにして一緒に祝うことになったのがそもそもの「クリスマス」の始まりなのだ。
つまり、大元となる欧州で盛んな「クリスマス」自体がそんなようなあやふやな捉えられ方だというわけだ。
さらに言えば、クリスマスには付き物のサンタクロースは聖ニコラウスと言われているが、その聖ニコラウスとクリスマスにはなんの因果関係もない。
確かに、聖ニコラウスは子供の守護聖人であり、ドイツやベルギーなどでは聖ニコラウスの祝日に子供にプレゼントを贈る風習があるが、それは12月6日のこと。
また、スペインでは1月6日にプレゼントを贈り合う風習があるが、これはキリストの誕生を祝った「東方の三賢者」が贈り物を携えていたことが起源となっている。
これら全ての風習をごちゃ混ぜにして伝えられたのが「日本のクリスマス」なのだ。
ここまで聞いていただいて、皆さんはどのような感想をお持ちだろうか?
なんだかアヤシイ雰囲気になってきたのに、お気付きだろうか?
私は非常に怪しいと睨んでいる。
「なんでもいいからとにかくボーナスを使わせるために、それらしいイベントをでっち上げよう!なに?クリスマス?そりゃあいい!さっそく導入!」
これが、実際のところなのではないだろうか。
・・・私としたことが興ざめしてしまうような夢の無い話をしてしまった。全国の良い子たちのためにも、少しは夢のある話をしよう。
「クリスマスに付き物」のサンタクロース、ヨーロッパからアメリカに伝わった時に、コカ・コーラ社が大々的にイベントを行い、「今のサンタクロース像」の原型を作り上げたと言われている。
曰く、北極(あるいは北欧)に住み、トナカイの牽くソリでクリスマスイブの夜に良い子たちにプレゼントを配る。侵入にはその当時当たり前だった煙突を使う。プレゼントは枕元の靴下に入れてくれるから、寝る前には靴下を準備しておく。
大きなプレゼントが入るように、わざわざ親の靴下を借りて吊るしたような方もいるのではないだろうか?
そうそう、サンタクロースの服が赤いのはコカ・コーラが赤いから、というまことしやかな噂もあるが、あれは嘘だ。サンタクロースはその前から赤い服を着ている。
実は、この「サンタクロース像」もかなりの「でっち上げ」とも捉えられかねないくらい、複雑で現実的な要素が絡まっている。
「煙突から侵入」なんて言うのは、銃社会のアメリカで不審人物と間違えられて射・・・ウォホン!エヘン! ゴホッゴホッ!・・・・・・
・・・失礼。
危うくまた夢のない話になるところだった。
これだから研究者肌はいかん。
ここの皆さんのように、もっと多くの夢を語れるようにならねばならん。
・・・ところが、だ。
この「でっち上げ」が、凄まじいほどの犯罪抑止効果を生み出した。
12月24日から25日までは、「一年で世界が最も平和になる日」なのだ。
凶悪犯罪率は実に60%も低下していた時期まである。
近年、この効果は徐々に薄れつつあるが、それでもやはりクリスマスイブからクリスマス当日に掛けては凶悪犯罪率が極端に低い。
これは、「サンタクロースから世界中の人への贈り物」と捉えることができないだろうか?
世界には、今日の命を繋ぐのがやっとの子供が、まだまだたくさん存在している。ことに、治安の悪い国や地域では「夜も安心して眠れない」ような子供と親がたくさんいるのだ。
そんな人たちに、一晩の安らかな眠りを与えてくれる。
それがクリスマスであり、サンタクロースなのだと。
また、クリスマス休戦という逸話も残されている。第一次世界大戦中のイギリスとドイツがにらみ合う戦線で、クリスマスに現場の兵士たちが自らの意思で行った「休戦」だ。
戦闘地域を挟んで、クリスマスソングが交代に披露され、それぞれの国のクリスマスを祝う食べ物や酒などが交換されたと言う。
ご存じの通り、軍隊と言うのは絶対的な階級統制がなされている組織だ。
普通なら、こんなことは有り得ないのだが、それが実際に起こった。
それも、ごく自然発生的に、だ。
こんなことができるのは、世界広しと言えども、サンタクロースくらいのものなのではなかろうか。
こうしている今も、ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナなどに代表される戦争地域が地球上に存在している。もうひとつの政治主導によらない休戦である「オリンピック休戦」は、残念ながら破られた。
私がここでこんな発言をしたところで、世界にその声が届くとは思えないが、それでも私はあえて言いたい。
「戦闘地域に、クリスマス休戦を。子供たちに、安らかな一夜を。」
出来得ることならば、皆さんが共に願い、お力を貸していただき、この声がそうした戦闘地域にまで届くことを祈っている。
私は決して「良く」もないし、もはや「子供」でもないが、そう、サンタクロースにお願いしたいのだ。
皆さんの心の中の、サンタクロース全員に。
私は、サンタクロースを信じている。
今日はこのサイトの本来の主である八神クンにお願いして、私の話をさせてもらった。
前回の貸しの話をしたら、快く場所を空けてくれたよ。
まあ、八神クンも最近はいろいろと忙しいようだし、もしかしたら私の出番が少し増えるかも知れないね・・・。
それでは、また。
良い週末を。
そして、良いクリスマスを。
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