見出し画像

笑いの壺#ボケ学会(一分で読める小説)➕追伸

久しぶりにユニシロに行く。
この店は雑貨屋で、この前は「復習のTシャツ」なる物を買わされ
もっと前は「放課後のランプ」を買わされた。

最初に買わされしまったのは、「宇宙人の入った缶詰」だった。
その時は「烏賊の缶詰」と思って買ったのだが
烏賊では無く、宇宙人だった。
その事については、私の小説「謎の生き物」にも書いてある。
そんな事はさて置き、
また来てしまったユニシロ。

店内を見渡すと可笑しな壺が置いてある。
大きな壺で大人の頭は楽に入る。
壺に「笑いの壺」と言う張り紙が貼ってある。
不思議に想い、店主に聞く事にした。
店主はいつものように、揉み手をしながら近づいて来る。
「お客様、これは面白い壺ですよ。
お客様が考えた面白い事を、この壺の中で語るのです」

「そんな事して、どうなるのですか?」
と、訝しい思いで聞いてみた。
「お客様の語った事が面白ければ、壺の中で笑いが起きます。
面白く無い時は何も反応しません。先ほどもお笑い芸人の方に
買って頂きました。この壺の名前は『笑いの壺』と言います。
お笑いを目指すのなら、必需品のアイテムです。
お値段は5万円です」
「私は、お笑い芸人を目指してはいません」
と言う事もできず、またも購入させられた。

私は「笑いの壺」の中でお笑いを語ってみたが、何も反応が無い。
毎日試みているが、笑いの反応が全く無い。
私には、お笑いのセンスは残念な事に無いみたいだ。

追伸
「おい、君。もしかして、騙されているんじゃ無いか?
笑いが起きる壺など本当にあるのか?」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?