ドロマーゴッドをなんとかしたかった人間の備忘録に見せかけた弾劾の叫び
皆様おはようございます。
最近はよくわからない名前でCSに出ているしがないデュエマニンゲンです。
この記事はゴッドノヴァOMGに頭をやられたニンゲンによる、思考整理を兼ねた備忘録のようなもの……ではなく、如何にゴッドが弱いかを叫ぶ弾劾記事です。
有名プレイヤーの記事のような洗練された内容もなければ、特にクリティカルな構築の答えがあるわけでもありません。
その点をご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
※書くのに時間がかかり過ぎてタイトルが過去形になりました。
はじめに(状況と前提の整理)
さて、現在デュエル・マスターズは最新弾である
『DM23-EX1 大感謝祭 ビクトリーBEST』の発売からしばらく経ち、
次弾の『DM23-RP3 アビス・レボリューション第3弾 魔覇革命』の発売を控えている状況です。
※書くのに時間がかかり過ぎて公開時期が発売の数日前です。
この『ビクトリーBEST』では、過去テーマ×現行種族テーマの下記5種類のカードがメインに収録されています。
・アーマード×サムライ/火+光
・ジャイアント×ハンター(ゼニス)/火+水+自然
・メカ×ゴッド(ゴッドノヴァOMG)/光+闇(+水)
・マジック×アウトレイジ(MAX)/水+火
・アビス/闇(+自然)
※アビスだけは現在の主人公テーマのためか単独収録です。
発売直後はサガ環境の終末期だったこともあり、横並びのメタクリーチャーを吹き飛ばせる《飛翔龍 5000VT》を獲得した【水闇ダンタルサガ】がまさしく最強デッキと化した事が話題になっていました。
その一方、殆どこの『ビクトリーBEST』の収録カードを基盤とした【火光サムライ】が大勢の予想を裏切る強さを発揮し、各種高レアリティカードのシングル価格が倍近くに高騰、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ /「未来から来る、だからミラクル」》のシングル価格もついでに終わりました。
そしてメクレイドとアビスラッシュの2戦術ハイブリッドである《邪幽 ジャガイスト》を手に入れたアビスは【闇単アビス】の強化は勿論、【火闇テレスコ邪王門】の大幅なパワーアップに成功しました。
そうしてデッキ名はテレスコ単体から変化、【火闇アビス】へと進化しました。
そして8月に入り、《絶望神サガ》と《触王の晩餐》の殿堂入りを以ておよそ半年ほどのサガ環境が終焉を迎え、新環境を迎えました。
サガだけが死んだ新環境では【ゼーロベン】や【グラスパーループ】、【4c邪王門】といった、“サガより遅い”が故に姿を見かけなくなったデッキ達が復権した一方、サガと入れ替わる形で殿堂解除された《勝利宣言 鬼丸「覇」》を強力に使える【火水自然ハンター】が増加。
ガチンコジャッジの強さを活かした《特攻の忠犬 ハチ公》によるサブプラン付き圧縮や、そもそも相性の良い《流星のガイアッシュ・カイザー》からの大型クリーチャー射出など、派手かつ多彩、それでいてエキサイティングな戦術を取れるハンターデッキは瞬く間に人気を獲得していきました。
このデッキに採用される《「必然」の頂 リュウセイ / 「オレの勝利だオフコース!」》は、
小型クリーチャーを並べながらクリーチャー能力にロックをかけるデッキ、まさしく【自然単オービーメイカー】に効果テキメンなことから【火水自然モルトSAGA】に内定。
これに限らずドラゴンデッキは小型メタのバラ撒きに弱いので、《5000VT》と併せて強力なメタ焼きを手に入れた事は大きな強化でしょう。
(VTまで入ってる構築は現状見かけていませんが……)
アウトレイジ連中は相変わらずまとまりの無い能力をしてるがゆえに全体像が見えず、基本的にはグッドスタッフのような使い方をされていました。
しかしそこに彗星のように【火水闇テスタ・ロッサ】が飛来。
最初はオリジナルのデッキとして登場しましたが、《フォーエバー・オカルト》と《零龍》がまたもやらかし手を組み、現在はアドバンスにて強力なデッキというところに落ち着いています。
勿論【火水アウトレイジ】で組んでも、速度のある打点形成から突然のリーサルを叩き込む速攻デッキとして使っていけます。
無論、新環境でもアビスとサムライの強さは健在です。
寧ろあまりにも大きな不利対面だった【サガループ】系統が消滅したため、発売直後より全然強くなってます。
さて、ビクトリーBEST出身のテーマは皆華々しく競技シーンでも活躍し、
パックも絶賛完売御礼のため10月の再販予定を大体の全DMPが待ちわびる程。
いやぁ、いい弾でしたね、ビクベス!
……そう、ただひとつ、【ゴッド】を除けばですが。
ビクベスゴッドという問題児
そう、ゴッドだけは競技シーンにあまり顔を見せず、プレイヤー間でもあまり話題に上がらない状態が続きました。
デュエル・マスターズを扱う動画投稿者達も(新カードだから……)と渋々デッキを組んで動画を上げてはいますが、その内容は決して充実しているとは言い難く、精々《プロジェクト・ゴッド》から《機械神類 ヨミ》を踏み倒して「強いじゃん!」と言っているくらいな動画が数本あるのみです。
とあるチャンネルに至っては裁定を再三ミスっているのに複数回動画を上げている始末。
動画撮影以外で勉強するほどのやる気も無いなら、無理して動画上げなくていいと思います、真面目な話。
その分を違うデッキの動画撮影に充てたほうが有益でしょうし。
(某チャンネルのゾロスター軸には結構感動しました、覇ァに轢かれて死んでたのは仕方ないですが)
少々愚痴っぽくなりましたが、気を取り直して『ビクトリーBEST』で追加されたゴッド達の話をしましょう。
今回追加のゴッド達は「既存のオラクルたちの機械化」をモチーフとしています。
《聖霊左機 コットン》《悪魔右機 フリル》《双魔左機ミルク》の3種はそれぞれ過去のゴッド・ノヴァを模した機械に、おそらくは機械化した信者達を接続したような風貌をしています。
《コットン》《フリル》は3コストというゴッド・ノヴァOMGでは最低コスト※の光単色のゴッドで、《コットン》はデッキトップの確認と回収、《フリル》は軽量エレメントのシールド送り能力とそれぞれがアドバンテージを稼げるような効果を持っています。
※同じく3コストの《神人類イズモ》はOMGがつかない純正ゴッド・ノヴァです。
《ミルク》は少々立ち位置が異なり、Gリンク中にシールドのゴッド全てにS・トリガーを付与します。
《精霊聖邪ライジング・サン》という類似効果のカードがありますが、
こちらは能力の適用にリンクは必要なく、トリガー付与の対象が狭くなっています。
《ミルク》はより広いゴッドデッキ向けのカードですが、左Gリンク持ちなので基本的には使うなら無色ゴッドノヴァまでが限度というところでしょう。
ちなみに双魔左神の対として双天右神というやつが居ますが、今回そちらの機械化クリーチャーは収録されず。
どうして。
左/右Gリンクの新規はこれで終わりです。
とりあえず初動としては上々です、《コットン》《フリル》は最軽量の左右神なのでそれだけでアイデンティティーになります。
さて、ビクベス産のゴッド新規はあと3枚ありますが、
残りは全て中央Gリンクのカードです。
《偽神類 ゾロスター》は4コストと中央Gリンク持ちとしては2番目に軽く、
毎ターン開始時にゴッドメクレクド5をするスレイヤーブロッカーとなかなかの盛り具合です。
《聖邪のインガ スパイス・クイーンズ》から先3で着地し、Gリンクや《神の裏技ゴッド・ウォール》(あんま使わないけど)などを用いた場持ちの良さと、メグレイドの自由度の高さから継続的に後続を生み出せる強みがあります。
最近はパワーマイナスが主流のためちょっと苦しいですが、背景ストーリーのやらかし度合いに反して滅茶苦茶堅実なカードです。
《機械神類 イズモ》は8コストとかなりの高コストですが、召喚時にマナのゴッドのマナ数を1から2に変更する軽減効果を持っています。
マナにゴッドが4枚あればそれを捻るだけで着地してくれます、非常にユーザーフレンドリー。
また、イズモ系列らしく3体リンク限定の効果を持っていて、オラクル版《滅亡の光》ともいうべきほぼ全体除去効果ですが、現環境にはゴッドもオラクルも殆どいないので実質的に相手のみの全体除去効果です!
書いてて悲しい!!
それ以外はパワードブレイカーのみの準バニラなのと、何より全体除去のトリガーが《「黒幕」》のようなリンク時効果では無いため有効に出すタイミング自体はかなり限られています。
多色なのでマナにも逃がしにくく、枚数を増やすのはやや危険。
そしてラストは目玉のビクトリーレアである《機械神類 ヨミ》。
9コストとやけにデカイコストをしていますが、元の神人類ヨミもそんな感じだし、
攻撃時に自身のコスト以下のクリーチャーの破壊とリアニメイトを行う効果の最低保証として機能します。
攻撃時効果ゆえの遅さもリンクすれば召喚酔いが消えるゴッドの前には気にならず、
フィニッシャーに相応しいド派手な効果を有していると言えるでしょう。
そんなに使わない小技として、打点を減らしたい時にゴッドを蘇生し、蘇生時の処理で自身のリンクを解除して攻撃を継続するクリーチャーを変更する、というものがあります。
一応覚えておきましょう。
というわけでコレで新規ゴッドは全てです。
いやはや、どれもこれも強力なカード達ばかり、さぞかし安定感のある強力なデッキが組めると思えることでしょう。
そんなうまい話はありません
サムライやハンター(あとアビス)の切り札たちにあってゴッドに無いものがあります。
自身の着地を早めるサポートがイズモを除き貧弱すぎるのです。
ここからがこの章の本題です。
コイツラはどいつもこいつもバカ正直にコスト通りのマナを寝かせて手札から叩きつけろと訴えてきています。
《ヨミ》は強烈な踏み倒し能力を持ちますが、踏み倒しを行う自分自身のコスト軽減などの早出し手段が自分のテキストに書かれていません。
ヨミなんか9コストなのに。
では、外部のカードに軽減を頼ればいいじゃないか。
そう考えて候補を見にいきます、希望を持って。
そしてここで、他のビクベス収録テーマのコスト軽減カードを見てみましょう。
普通ならば、この時点でカード達をショップに設置してある不要カード入れに叩き落とすところです。
格差と言うには生温いほどの絶対的な差。
並べると本当にヤバい。
しかしそこは楽しい楽しいデュエル・マスターズ。
ちゃんとゴッド達にも強力な踏み倒しカードが用意されています。
それがこちら。
そうです。
あろうことかタッチでしか入ってない水文明の呪文カードにほぼ全ての踏み倒しを頼り切っています。
何なら《ヨミ》の水文明はこいつらの為にねじ込まれた色だし、《神化設計図》もコイツラを意識して水文明になっているものと思われます。
さらに言えば、《ゴッド・ゲート》というカードそのものが《プロジェクト・ゴッド》ありきのカードとして作られています。
しかしその分、これら2枚のゴッド呪文はそれを補って余りある強力な踏み倒し効果を持っています。
が、それがよりこのドロマーゴッドというデッキを立ち行かなくしているのです。
そしてもうひとつ苦しいのが、今デッキに入るようなゴッドが盤面に残っても特に何も仕事をしない点にあります。
《ヘヴィ》は単独で場にいる限りはただのバニラですし、その他cip付きゴッドはcipとGリンク以外のテキストが何もない事が殆どです。
そして盤面で仕事をするゴッドは大体が多色か高コストのどちらかで、そんなのが出る頃にはこっちが死んでます。
結構凄い効果してる奴とかいるんですけどね……。
プールがこんななので、ただドローするだけの《サマソニア》とか、手札を盾に突っ込む《ワイアード》くらいですらマジモンの神様に見えます。《プロジェクト・ゴッド》や《ジャスティス》との噛み合いの問題でなかなか採用に至りませんが。
ドロマーゴッドという嘘デッキ
さて上記で紹介したカード達はだいたい全てが『ビクベス』に収録されているため、アビスやサムライのパーツとVT目的に買った箱の余りを集めて、前年のデュエキングで再録された《聖霊左神 ジャスティス》とイカレパック『闇のキリフダたち』から《「黒幕」》をビクベスカードたちにチャッチャし、見事再録で入手難度を下げた《無法神類 G・イズモ》などの再録カードを添えると大体こんなリストになるかと思います。
さて、一見すると《神化設計図》→3コストゴッドを召喚→《プロジェクト・ゴッド》で大爆発!幸せ!となるかと思われますね。
それで済むならこんな記事を書いていません。
ここがヤバいその1:初動編
まず2コスト初動である《神化設計図》、コイツが相当の問題児です。
このデッキの水マナになり得るカードを考えてみましょう。
初手以外で置くとそのターンの動きが消える《ヨミ》
必ずキープしたいデッキの核《プロジェクト・ゴッド》
置きたいけど見せたくない《ゴッド・ゲート》
初動の同名2枚引いてる時点で結構ヤバいだろ、《神化設計図》
初手に《ヨミ》を置くか、他のカードに至っては原則2枚目を引かない限りは置きたくないカードばかり。
《神化設計図》を2ターン目に撃ってる時は往々にして手札が終わっている、というのが最初のヤバポイントです。
しかもコイツのスペックもよくよく考えればかなり厳しい。
山札を上から3枚見てゴッドか呪文を加えて、残りは好きな順番でボトムへ送ります。
手札はとりあえず減りませんし、3枚から選べるのである程度の自由度もある。
このカード単体で見ればそうでもない……ように思えるかもしれません。
ではこちらのカードを見てみましょう。
なんと他のカードが1コストでやる仕事と大差ないばかりか、同じく2コストには別種族ですが見る枚数+1かつ見たカードをデッキの上下に好きに振り分けられるカードがあります。
最新弾のカードのスペックか?というのが正直な感想です。
Gストライク?最近のデッキGスト大して効かないじゃないですか、実質的に無いテキストと言っていいでしょう。そもそもGストがクリティカルに通るならバラモルドのデッキにカツキングパッケージなんか要らんわ
とりあえず《神化設計図》はマナに渋々埋めて、このデッキは3マナスタートのデッキであると言い聞かせて死ぬ気で《コットン》 or 《フリル》を引きましょう。
《コットン》はデッキトップがゴッドなら手札に、それ以外ならそのままという踏み倒したいゴッドを手札に引き込む確率を上げてくれるお茶目な初動カードです。
手札が減らない(かもしれない)パワー5000のブロッカー……と書けばかなり良さげに見えますし、相手の場が空いてる時に出すには最適のカードです。
デッキトップを捲って手札に入らないカードであっても《プロジェクト・ゴッド》であれば口端が目尻に到達するほどニチャつくことでしょう。
勿論相手が同じだけニチャついたドヤ顔を浮かべてメタカードを叩きつけてきますけど。
一方の《フリル》は先出しのメタクリーチャーや初動の軽減クリーチャーを盾に吹き飛ばします。
このデッキの仇敵である《とこしえの超人》を消したり、《チャラ・ルビア》を先攻3ターン目に盾送りにできれば大和男子相手にどうにかデュエル・マスターズをすることができます。
とはいえ、1〜2コストのカードを3マナ払ってどうにかするのは割と負けてます。
切るタイミングはしっかり見極めたい……ところですが、このデッキ最大の上振れ要素を叩き出す第一歩がこのカードであるため、その誘惑に頑張って勝つことが大切です。
ここがヤバいその2:プロジェクト・ゴッド
さて、苦しい初動をどうにか乗り越え、いよいよビッグアクションのターンです。
第一のビッグアクションとなる《プロジェクト・ゴッド》というカードは、
このデッキの最大の強みであり、このテーマをどうにかデッキと言う形に繋ぎ止めている奇跡のカードです。
このカードは再録時のエラッタ(テキスト変更)により異常なパワーを得たカードです。
エラッタ前と後のカード画像がこちらです。
端的に言えば出せる枚数が1体から最大5体になりました。
2文字消したからってテキスト変わり過ぎだろ!
ただ、それまで特定のゴッド2〜6枚でリンクするデザインだったゴッドが、E3でガチャガチャとリンク先を付け替えるテーマになったからこういう変更が入った、という可能性もあるためにただの書き忘れとは言い切れない面もあるかなと。
実際の処理にあたり、公式のよくある質問でも度々長文の回答文を叩き出すことで有名なこのカード。
このカードの挙動がバグる原因が中央G・リンクというキーワード能力にあります。
例えば《コットン》と《フリル》の左Gリンク+右Gリンクの2体でリンクしているゴッドがいる場合、
ここに《ラウドパーク》を出そうとしても、《コットン》+《ラウドパーク》(以降、リンク状態はこのように記載します)のようなリンク状態を作ることはできません。
左右のGリンクには「リンクを解除する」テキストが無いためです。
しかし先程のように《コットン》+《フリル》がバトルゾーンにある時、
《機械神類 イズモ》を出そうとした場合は《コットン》+《イズモ》+《フリル》の状態を作ることができます。
“自分の好きな数のゴッドからカードを1枚ずつリンクを外してもよい。”のテキストで《コットン》と《フリル》のリンクを解除し、“その後〜”のテキストでそれぞれとリンクする事で、この状態になれるわけです。
このリンクの処理は状況起因処理に分類され、ゴッドを出そうとする時にリンクの処理を決定し、リンクした状態で場に出ることになります。
タイミング的にはディスペクターのEXライフ処理と同じ、と覚えていただければわかりやすいかと思います。
この中央Gリンクの処理により、この能力を持ったゴッドが居るかどうかで《プロジェクト・ゴッド》の複数踏み倒しの挙動が変わります。
例:1
バトルゾーンに《コットン》(左Gリンク)がいる状態で《プロジェクト・ゴッド》を唱え、下記のカードが墓地に置かれました。(全て略称表記)
《ジャスティス》
《フリル》
《フリル》
非ゴッド2枚
この場合、《ジャスティス》は《コットン》と同じ左Gリンクのため、リンクできず出す対象になりません。
そのため《フリル》2体を出すことに決定し、一体目を《コットン》にリンクさせました。
続いて2体目の《フリル》を出そうとしますがリンクして出すことが条件のため、《コットン》+《フリル》に新たにリンクすることはできず墓地に留まります。
しかし、この捲れた中に《機械神類 ヨミ》が混じっていた場合、
《フリル》2体と《ヨミ》を出す対象に指定
→《コットン》に《フリルA》をリンク
→《ヨミ》を出す際《コットン》+《フリルA》のリンクを外し、《コットン》+《ヨミ》+《フリルA》でリンク
→2体目の《フリルB》を出す時、《ヨミ》の中央Gリンクで自身から《フリルA》を切り離し、《コットン》+《ヨミ》+《フリルB》でリンク。《フリルA》は単独でバトルゾーンに残る。
という処理を行って捲ったゴッドを纏めて出せるバグを起こせるようになります。
以下におおまかな踏み倒しのパターンを記載します。
(それぞれのGリンク持ちを左、中央、右と記載します)
・左(右)1体のみ
→中央が落ちれば中央+場に居る方の逆側全て。中央が落ちなければ逆側1体のみ。
・左(右)+中央のリンクしたゴッド1体のみ
→落としたゴッドを全て出せる。切り離した先など唱えた時点でバトルゾーンに居なかったゴッドにもリンク可能。
・左+中央+右が1体のみ
→落としたゴッドを全て出せる。
・中央1体のみ
→落としたゴッドの内、中央以外を全て出せる。
(中央と中央でリンクができないため)
大きく上記のパターンを覚えておけば処理に問題は出ないかと思います。
踏み倒す前、場に出る前の状態でリンクできるかを判定
→出すゴッドを決定
→実際にゴッドを1体ずつ出し、リンクできるところにリンクさせていく。
という処理順になることも覚えておきましょう。
ここまではこのカードの強い挙動を説明しました。
では、ここからはこの世紀の踏み倒しカードの致命的な弱点の話をします。
盤面にゴッドが居ないとただの5肥やし
何を当たり前の事を言ってるんだ、と思うことでしょう。
ここでこちらのカードを見ていただきましょう。
先4付近で撃てる除去カードが山のようにあります。
まず盤面にゴッドが残りません。
特に下側の3枚がかなりの問題児というか、後手を取ってしまったが最後順当ムーブも何も無くただ負けます。サムライはダンテチャフとかラフルルラブで突っ込んでくるし、魔導具は無限ターン取らない限り殴ってこないのでトリガーの話は基本しなくていいです。
これらのカードを用いるデッキと相対した場合、
ゴッド側はただマナカーブ通りにカードを置いただけで普通にパワー負けします。
よく言われる踏み倒しメタは、アンタッチャブルである《オニカマス》以外は基本的にフリルで対処は可能です。
ですが、《とこしえの超人》や《赤い稲妻テスタ・ロッサ》は当然のように苦しいですし、2枚目以降を持たれていたらどうしようもありません。
そもそも《フリル》を引けないことはザラですし、《ヘヴィ》の除去効果は相手が対象を選ぶ上に自分の盤面は増えません。
また、アナカラー基盤のデッキは上で挙げた《オリジナル・フィナーレ》の他、《絶望と反魂と滅殺の決断》が採用されていることが殆ど。
盤面も手札もボコボコにされますが、それらを回復する手段はほぼありません。
相手がアナカラーデッキの場合は相手の世紀の大事故を祈りましょう。
ありとあらゆる踏み倒しメタに引っかかり、盤面に元手が無ければクリーチャーを展開することすら叶わない。
はっきり言って挙動がバグってるだけで、《プロジェクト・ゴッド》は出力も要求値も到底現代の使用に堪えるカードではありません。
そりゃ勿論、何回かに1回くらいはメタも無く順当に《プロジェクト・ゴッド》が決まって勝つ試合くらいあります。しかし、その数回の成功体験をアテにしてそこに動きの全重心を置くのはあまりにも不安定で再現性に欠けます。
【サムライ】は4コストあれば《武者ドラゴン武偉》で盾1枚を回収してメタを焼き、大量展開と次ターンの動きの強化ができますし、軽減込みで早出ししても同じ仕事をこなせます。
【アビス】は4コストあれば《アビスベル=ジャシン帝》を召喚できる他、《邪侵入》で《ジャシン帝》を蘇生+《ジャブラッド》等のアビスラッシュまでできますし、《「力が欲しいか?」》で山札から召喚扱いでクリーチャーを投げつけられます。【魔導具】なら型問わず4マナ溜まる頃には実質的な決着がつくほどのアクションが取れます。
【アナカラージャオウガ】等であれば4コストで《キユリのASMラジオ》を使えます。
これらのデッキの動きを見た後に【ゴッド】の動きを見ると、《プロジェクト・ゴッド》以外のプレイはドローゴーと大差無く思えるほど貧弱です。
にも関わらず、記事内で挙げたビクベス産ゴッドたちはこのカードの最大値ないし上ブレを上限としてデザインされているかのような淡白さです。
加えて、結局のところ強いカードが出るかどうかはほぼ捲りの運です。
《ジャスティス》か《ヨミ》あたりがあれば後続にも繋がり、さらなる展開と攻撃を仕掛けられますが、これも結局運。
上で貼った構築でならまだマシな方ですが、あそこからトリガー等を積み増すと露骨に外れる率が高まります。
4コストの呪文なので早出しを警戒されているのか、ブーストからの3ターン目詠唱とか何の意味も無いですし。
数回ではあるものの、少しずつ構築を変えた【ゴッド】でCSや緩めの非公認店舗大会に出たりしましたが……使えば使う程、このタイプの構築では《プロジェクト・ゴッド》一本に頼らざるを得ないことを再確認するだけでした。
プレミというか処理ミスで勝ち確を逃したのが1試合だけあったとはいえ、CSでの戦績が2-4と2-3というところで全てを察してください。
負け試合のパターンは、
3マナでゴッド置いたら相手がビッグアクション起こして死んだ(主にサムライ、魔導具対面)
《プロジェクト・ゴッド》で下ブレを引いた
そもそも手札事故(どのデッキでも共通)
大体がこれです。
思い返してみて、振り返ってみてあまりにも特定のカード1枚に頼り切った構築とプレイでした。
ビクベス発売当時、《プロジェクト・ゴッド》で青いカードを5枚捲って頭を抱え、その苦しみのままにこんなデッキを組んだあの日の気持ちを思い出し直す必要があるようです。
そして最初に上げた構築の大きな欠陥として、墓地に落ちた《ヨミ》や《イズモ》を拾う方法が《ヨミ》以外にありませんでした。
ギャグだろもはや。
ちなみに、ここまで愚痴ってきた書き連ねた《プロジェクト・ゴッド》の弱点をある程度克服してくれそうなカードがちゃんと発売されています。
墓地参照でシンパシーかかるのに更に強制で山を削るな
どこまでも制作陣はゴッドというテーマをナメ腐っています。
盤面0から撃てるのはありがたいですし、《プロジェクト・ゴッド》のリメイクだから墓地肥やしが付いてるというのもわかります。
しかしコレをそこそこの低コストで撃てる頃合いには自分の山札が消えかけています。
このデッキの場合、現実的に墓地を肥やす手段は《ラウドパーク》かそれこそ《プロジェクト・ゴッド》を空撃ちでもするしかありません。ああ逃れられない!!
ここで有名プレイヤーの有料記事なら、この問題を全て解決した素晴らしいリストが以下有料部分です。等と書かれた先のエリアに置かれていることでしょう。
ここにはそんなものはありません。
というかその構築を考える為の整理として書き始めた物がこうして弾劾記事化しています。
助けてください。
ここがヤバいその3:中盤編
このデッキに中盤なんてものはありません。
単純にゲームスピードに何もかもが追いつきません。
《プロジェクト・ゴッド》が無い場合、次のビッグアクションは《ゴッド・ゲート》が撃てる6マナということになりますが……
その頃にはほぼ負け濃厚で、あと何回負けるかを考え始める頃合いです。
これは仮に《ヨミとイズモの計画》を採用しても変わらない部分だと考えています。
到達点になるのが《G・イズモ》ないし《ヨミ》になるわけですが、結局のところ彼らを送り出すには各種踏み倒し呪文が必要なわけです。
しかし6マナまでこちらが溜められるほどもたついた試合というのは、耐えているのではなくこちらをいつでも殺せるから、より安全に確実に殺せる準備を相手が整えてるだけです。
そうなれば何を引こうが回答にはなり得ません。
強力なリセット効果である《機械神類 イズモ》でもその発動には3体リンクで出る、というマナコストが誤魔化せる皺寄せのような条件を課してきます。
《5000VT》はビクトリーだから、とはいえ苦情の1つも送りたくなる格差ですね。
とにかく、現状想定されるゴッドの構築ではとても中〜後半戦を戦っていくのは限りなく不可能に近いです。
こちらが1のアクションを起こすのと同じリソースで他のデッキは2、あるいは3以上のアクションを平気で取り続けます。
ゴッド達の紹介の項で挙げた「ゴッドが出た後は仕事しなさすぎ」問題がここに収束します。
結局のところ、大量の踏み倒しから《ヨミ》を絡めて盤面を荒らし回るくらいしか直接的に勝てる方法がありません。
ただ、それも最速で決めない限りは大凡相手の妨害に右往左往させられ、結局何もしないまま倒されるという結果になりがちです。
最速4ターン目の盤面依存のアクションに全てをかけたデッキなので、それが通らなかった時の弱さが尋常では無いのは当然のことです。
じゃあ《ゴッド・ゲート》と《ヨミとイズモの計画》を軸に後ろ寄せにすればいいのか?
個人的な見解はNOです。
現状環境的に多いサムライ、アビス(黒単、火闇)を相手取る場合、そもそも序盤から盤面を荒らしに荒らしてくるのでGリンクの成立すらさせられません。
リンク成立or踏み倒し呪文のヒットが前提の能力をしたテーマで、マナコスト通りに単体のカードをペチペチ置いたところで相手にとっては無風もいいところです。
ではコントロール対面ではというと、そもそも魔導具系統の最速ムーブには後手では間に合いませんし、その他のデッキ相手だと単体のカードパワー差で蹂躙されること間違いなしでしょう。
これらの不利な対面にほぼ唯一ワンチャンスを作れるのが最速《プロジェクト・ゴッド》の動きであるのは本当に頭の痛い話です。
そもそも有利対面が存在しないのは、そう。
あと単純に山札が凄い勢いで減るのでセルフLOで死にかけます。
墓地に眠っている回答たちを眺めてたらればの妄想に浸りましょう。
少しの希望の話をするなら、中盤域の補強として、某動画の構築みたく《サイクルペディア》とか入れてもいいんじゃないかと思います。
山が飛ぶ呪文が多く、撃って嬉しい呪文が限られてるため自分は積極的には入れませんが、アイデアとして色んなカードを試さないといけないデッキなので、引き出しは多い方が嬉しいですね。
ここがヤバいその4:およそドロマーと思えない触感
これまで散々愚痴を叩いてきたゴッドのヤバさを説いてきましたが、
これらを総括すると、「光水闇の3色と思えない手触り」というところに尽きると思います。
まず手札のリソースはそう減りもしませんが、一度減ると増やし直すのがほぼ不可能です。
自分が使っている構築には《ゼンブレイン》を入れているので、ギリギリのラインで手札を増やすことができます。
しかしトリガープラスとはいえ4コストで2枚ドローではあまりにも心許ない。
あと4ターン目に2ドローして終わりっていう動きしてる時点でもう負けてます。
また、受けに関しても光文明が入っていると思えないほど貧弱です。
ブロッカー持ちがそこそこいるので、敵の攻撃を多少阻むことくらいはできますが、
同じ文明の組み合わせでは受けデッキの大家【ドロマー天門】や、実は防御手段の多い【ドロマー退化】などのようにシールドから返す事が現実的ではない部分があります。
《神化設計図》と《ゴッド・ゲート》の2種8枚ではアグロデッキ達の猛攻を受けきれませんし、サムライ相手の場合呪文ロック付きで突っ込んで来るのでそもそも撃てません。なんやねんあいつら。
しかし受け全抜きもそれはそれで非現実的です。
ただでさえ終わっている勝率の中【火自然アポロ】【火単我我我】を割り切るのはガチの0-6ルートです。
そもそも《ゴッド・ゲート》自体は無から2体リンクまでは作れる強いカードなので別に抜く意味がありませんし。
《ヘブンズ・ゲート》は確かに代表的な光文明の受けトリガーですが、ゴッドには対象になって強そうなカードがあまり無いので、個人的にはナシ寄りです。白入ってたらとりあえず天門を出すのはやめた方がいいんだと思います。
とある知り合いが《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を入れてたのは頭いい〜!と素直に感銘を受けました。《ムサシ弐天》に割られることには目を瞑りましょう。
手札の伸びは鈍く、色の割に受けは薄い。
しかして小回りの効く除去もない、と3文明の良い所を丸潰しして作ったかのようなテーマのいうのが触っていての所感です。
それでいて自分の組み方も悪い部分はありますが「何処を見ているかがわからない」構築になりがちです。
中途半端に序盤にアクションが挟まるようになり、ゲームスピードの都合4ターン目に命をかける必要にかられた結果として、どこにも山場の無い形になったのかなと感じます。
個人的な総括としては闇単色のコンボデッキみたいな感覚だな、というところです。
それならアビス使う方がよっぽどやりたい事やれるんですよね、悲しい。
このデッキのこれから
このデッキに未来はありません。
新弾発売日当日にもCSに出るつもりですが、
この日は触りたいデッキがあったのと、当日に新弾のカードが手に入らないのでアドバンスのCSに参加表明しています。理由があまりにもアドバンスをナメているだろ
その新弾ですが、揃った情報と知り合いにプロキシを触らせてもらった感想を整理するとゴッドなんか使い物にならないくらい強いです。
メカの絡みで何か新規来るかな〜、とか期待もしましたがアウトレイジには新カードがあるものの、メカは既存のディネロ+シノビ+アーマード複合と大渋滞を起こしゴッドの新規はひとつとしてありませんでした。
E3期にゴッド・ノヴァ、というかオラクルに惹かれてデュエマに入り直し、
ノヴァOMGのスーパーデッキを買うなどした腐れ縁からゴッドのデッキをぼちぼち触っていましたが、正直なところ自分にはもう無理です。
自分が弱いのが悪い、というのは第一でそんな弱い自分に元々カードパワーが周回遅れを起こしているテーマをどうこうする事は到底不可能でした。
ゴッドの弱さを証明すると意気込み0-6するつもりでCSに一度出て欲求を満たし、
2回目は真面目に勝とうと、弱点を洗い出し改善点を見つける工程をレギュラーの調整相手がいないためCSで行いましたが惨敗。
ここまで書いてきたことはそれまでの非公認等で使った時の認識と、上記の滑り込みCS持ち込みを擦り合わせた産物です。
結果として改善点を見つけようとすればするほど、どうにもならなさが浮き彫りになるだけでした。
そして今週末には新弾が発売されます。
新規カードとして、イズモがシークレット版のイラストに描かれた多色のパーフェクトサイクル呪文が収録されますがゴッドで使うにはあまりにも苦しいと感じています。
そもそもコレとか《アーテル・ゴルギーニ》使うなら普通に世間一般で強いとされる使い方をする方がいいです。
わざわざ出力の劣るゴッドデッキに入れて救済しましたみたいな顔をする必要はないと思います。
これを書いているとある日は新弾前最後のCSに参加しますが、
こちらも別で使いたいデッキが出てきた為そちらを使います。
そのためゴッドの開拓はこの記事を以て一旦終わります。
もう心が離れすぎている。
今後発売されるデュエキングにも特段の強化は期待できませんし、このデッキ……というかこのテーマはここで終わりかなと。
およそ数ヶ月の短い命でした。
数日後にはウッキウキで革命チェンジを叩きつける自分がいることでしょう。
その頃にはアーマードの愚痴記事を書いているとおもいますが!なんなら今書きたいけども!!
気づけば15,000字を超える長い記事になりましたが、読んでくださりありがとうございました。
こんなバカなことに時間と労力を割いたバカが居たんだと、少しの笑い話になれば幸いです。
来るとは思いませんが、少額の投げ銭記事にしておきます。正直そうでもしないと労力に見合わない感が強過ぎて……。
それではまた、デュエマに限らず何かしらの記事を書くことがあればそこでお会いしましょう。
ケバブ
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