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【温泉むすめ】北海道:豊富温泉

概要

北海道には北海道でしか見ることができない多くの景色や特産品があり、北海道らしい北海道というと難しいものですが、北海道のさらに北、稚内のひとつ前にあるここ豊富温泉にくれば、間違いなく無限のイマジナリー北海道を浴びることができます。そして豊富温泉には、だれも想像していない北海道もあります。それは温泉が"湯"ではなく"油"であること。豊富温泉に行き、世界的にも珍しいお油に沈んでみるのはいかがでしょうか。



温泉地の構造

町の北部:宮の台展望台からサロベツの風景

豊富町は、北海道の最北、稚内市のひとつ南にある町です。豊富町は巨大な面積がありますが、宗谷本線「豊富駅」周辺が町であり、「豊富町観光案内センター」「町立定住支援センター ふらっと きた」をはじめ、商店や飲食店があります。

豊富駅から、北海道らしいなだらかな丘のなかを6kmほどすすめば豊富温泉に着きます。豊富温泉にはいくつかのお宿と、日帰り入浴施設である「豊富温泉ふれあいセンター」、ビジターセンターである「湯の社ぼっけ」があります。また、豊富温泉とは逆方向に、西へ7kmほど進んだサロベツ原野の中に「サロベツ湿原センター」があります。

ほぼ平地なので、水由様がロードバイク好きなのも納得です。観光案内所でレンタサイクルを借り、風を感じてみるのも良いかもしれません。

湯治のための自炊施設を備えているお宿が多くあるため、2食つきを前提としていません。ニュー温泉閣ホテルさんではお弁当やお惣菜を売っていたり、ふれあいセンターには夜まで営業しているお食事処もあります。


行きかた/巡りかた

一大観光地である北海道・札幌/旭川へのアクセスは容易ですが、豊富は札幌から300km、旭川から200km以上あり、どのような手段を使っても時間がかかります。旭川のほうが100kmも近いのですが、千歳~旭川間は高速があるので意外と時間差はないでしょう。高速がなくなる留萌または士別の先からが本番です。

公共交通機関

  • 新千歳空港 → JR:札幌駅+札幌駅前ターミナル → 沿岸バス:豊富温泉

  • 新千歳空港 → JR:札幌駅 → JR:豊富駅 → バス等:豊富温泉 

  • 新千歳空港 → ANA:稚内空港 → 宗谷バス:稚内駅 → JR:豊富駅 → バス等:豊富温泉

  • 旭川空港 → バス:旭川駅 → JR:豊富駅 → バス:豊富温泉

  • 稚内空港 → 宗谷バス:稚内駅 → JR:豊富駅 → バス:豊富温泉

おおまかには「新千歳+沿岸バス」「旭川+鉄道/レンタカー」「稚内+レンタカー」という選択肢になるのではないでしょうか。

新千歳、旭川ともに多くの航空会社が就航しており、LCCなら片道5000円台も視野に入ります。一方、最寄である稚内空港は、ANA羽田/新千歳のみが就航しています。稚内空港は厳しい地にあり、12-3月の運航率は80~90%となる空港です。冬季に利用する場合は、行けない/帰れないへの対策は十分にしておきましょう。

界隈では、巨大なスク水ラッピングでオロロンラインを爆走する「沿岸バス」が人気のように思われます。真冬のアクセスは実質的にこの選択肢しかないでしょう。

豊富駅と豊富温泉間は、沿岸バス:一般路線、または乗り合いバス:豊富温泉号があります。

自動車等

  • 札幌空港から:約300km~約350km 5~7時間

  • 旭川空港から:約240km~約220km 4~6時間

  • 稚内空港から:約40km 1時間

  • 新日本海フェリー 小樽港から:約330km 5~7時間

  • さんふらわあ 苫小牧港から:約350km 5~7時間

  • 津軽海峡フェリー 函館港から:約590km 8~11時間

  • 層雲峡から:約250km

冬季でなければ、北海道の運転は比較的安全です。渋滞もなく、道も広く、交通量もそこまで多くなく、渋滞もありません。動物の飛び出しと、長時間運転の疲れ、速度感の麻痺、景色にみとれてしまうのに注意しましょう。セコマや道の駅で休憩をし、ひたすら「元気になぁれ!」を流して歌っていれば、速度も出さずゆったりと、眠くもならずに行けるはずです。

札幌からであれば、さくっと高速で留萌に抜けて壮大なオロロンラインをひたすら北上する経路も、旭川方面で美瑛に寄るのもよいでしょう。

フェリーの場合、新潟<>小樽を爆速で結ぶ新日本海フェリーは有力です。新潟を12時に出航し、小樽に朝5時に着くため、お昼ごろには豊富に到着することができます。

二輪の場合、ANAスカイツーリングが選択肢に入るレベルになっています。かつては非常に高価でしたが、いまは羽田<>新千歳で45000円と手が届く価格となっており、貴重な1日を有効に使いたい人にはベストです。むなしいですが、愛車をフラッグキャリアに預けた後、人間はLCCで行ってもよいでしょう。

巡礼を狙う場合、層雲峡までは250kmですむため、稚内で宗谷岬に寄り、エサヌカ線(道北の東側の永遠に続く道)を南下する余裕もあります。

気候

  • 4~11月あたりであれば凍結の心配はないと思われますが、春/秋は気温が1ケタの場合もあるため、防寒に注意しましょう。夏装備で凍死しました

  • 台風が来る可能性が低いので、8-9月ごろでも安心感があります。昼は普通に30℃は超えるため、涼しくはありません。お宿にエアコンがついているかは確認しましょう。

  • 夏~秋は雨量が多いので、ツーリングの人にはバランスのとれた7月ごろが人気のようです。

  • 冬の道北は吹雪によるホワイトアウト等の危険があります。安易なレンタカーは控え、安全な沿岸バスを利用しましょう。


温泉

天然ガスは町内のエネルギにもなっています

お湯としては含よう素-ナトリウム-塩化物泉ですが、世界でも希少な油が混ざるモール泉です。タンカー座礁したときの鳥みたいになるのかなと思っていましたが(濃厚な油膜のなかに突入する勇気がなかったおかげか)意外とすごいことにはなりませんし、クリームを塗ったあとのような絶対的な保湿を感じます。体からほのかにメカっぽい匂いがしますが、そこまで気になるほどではありません。気になる人は、濃いめのお油に入ったのち、うすめのお油にはいるといった方法もよいかもしれません。タオルは犠牲に捧げましょう


温むす様

湯の社ぼっけさん
定住支援センターさん

水由様のお衣装は、ガールスカウトをイメージさせるかっこよいものをベースに、ロードレースに対応するスパッツと、スパイクはえてるとおぼしきゴム長という、やさしい豊富とガチの豊富を感じさせる素敵さがあります。アクセントカラーのカーキ色は、豊富の油をイメージしている可能性があります。お名前は油=氵+由からきているかもしれません。私服verは現地で見るとこの地域の風景と相まって存在感がすごく言葉も出ません。


イベント

豊富は、水由様のお誕生日をはじめ、さまざまなイベントを実施しています

西表島コラボスタンプラリー

最北端むすめの豊富と、最南端むすめの西表島でスタンプをもらうとグッズがもらえるという常軌を逸したイベントが開催されていました。石垣ー羽田―旭川ーレンタカーが最も高速と思われますが、同日の豊富の営業中には到達できないようでした。そして出張が重なり結局行けず・・・。


その他観光

風景・空間そのものが観光名所といえるでしょう

牧草地

人生でこれよりWindowsXPな写真をとれることは二度とない

なだらかな丘。豊かな草。町中がWindowsXPみたいになっています。ほんとうにどこまでも続くようなWindowsXP。

サロベツ原野

酪農と原野とオトンルイ風力発電所
夕日に映える利尻富士

泥炭地の湿地です。そこまで高くない草花が永遠に続く風景は、身近にはあまり見ることができないもので不思議な感じです。

とよとミルク

アイスクリームと牛乳いっしょにたべたくなることある?豊富ならある。

とよとミルクでおなじみ。牛乳がおいしい。牛乳がとてもおいしいです。濃いわけではなく、おいしい。アイスクリームもソフトクリームもおいしい。甘いわけではなく、おいしい。セコマで売られている牛乳は豊富牛乳公社のもの。豊富牛乳はHACCPに対応しているため、全国のコストコでも扱われています。


リンク

温泉むすめ公式サイト ― 豊富水由

豊富町観光協会

豊富温泉

沿岸バス株式会社

乗合交通バス

http://sarobetsu.or.jp/swc/wp-content/uploads/2022/05/20220503133739.pdf

豊富温泉【温泉むすめ】公式@onsentoyotomi


チラシのウラ

オロロンライン
よるごはんはお膳にアップグレードしよう

9月のシルバーウィーク。温泉むすめを知ってから初の北海道ツーリングに出かけました。新潟から船内でごろごろしてお風呂にはいっているうち小樽に上陸し、いつものオロロンラインを快走して当日お昼には豊富に到着。水由様めぐりをしたりアイスクリームを堪能したり・・・ということであまり遠いイメージはありません。景色がやさしい。牛乳がしんじられないほどおいしい。帰ってきてからコストコの会員になりました。

ニュー温泉閣ホテルさん別館は「ワンルームマンションかな?」というくらい充実しており、夕食をお膳にアップグレードすると、道中のはぼろ、えんべつ、てしおで「いいなぁ」と思ってた食材がすべて出てきます。こんなにうれしいことはない。

古くから長期の湯治向けとなっているようですが、この景色や雰囲気のなかに長くいれば心にも効くだろうな・・・としみじみ感じました。あったかおふとんにつつまれながら、「元気になぁれ!」ってものすごく豊富を表現していてすごい、あえての冬の厳しい時期にも来てみたい――なんて考えてしまう不思議な温泉地なのでした。鈍川で今治タオル買ったし、つぎは原作再現もしたい。

#温泉むすめ #温泉地情報 #豊富


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