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【温泉むすめ】千葉:南房総温泉
概要
200年前の江戸で生まれし大ヒット覇権コンテンツ:南総里見八犬伝。その作品、序盤の舞台こそこの南房総。人々は熱狂し、推しキャラのエロ同人を描き、聖地巡礼をしたんだとか。200年たってもやってることは変わらないなら、この行動は本能に根差したもの。きっと200年後も変わらないでしょう。
そんなコンテンツツーリズム元祖たる南房総は、東京から1時間ちょっとで無限の太平洋と砂浜、上質な魚介、安定の泉質に出逢うことができる隠れた温泉地です。少し疲れた週末に「海が見たいな」と思ったなら、ふらっと行ってみるのは如何でしょうか。
温泉地の構造
かつての南総(千葉の中央部)と房州(千葉の南端部)のうち、現在南房総市は、千葉の南端:房州のうち館山市を除いた不思議な形をしています。
明確に温泉街があるタイプではなく、太平洋側の千倉にはじまり、主に千葉の最南端部、東京湾側の洲崎まで約30km程度の海岸沿いに温泉宿が点在しています。
飲食店はないことはないですが、距離が遠いうえに夜間の営業も不透明なため、宿泊するのであれば2食つきで予約することが推奨されます。
行きかた/巡りかた
日由美様のコラボは、2022年にはじまり、2025/02時点では観光案内所1か所、飲食(おみやげ)1か所、ほか多数の宿泊施設がメインとなっています。初期は観光協会ほかは多数のお宿に原作パネルのみ設置のみという形態でしたが、2024年から急激に展開を進めてくれており、充実したコラボのあるお宿が複数ありますし、3回宿泊するとグッズがもらえるキャンペーンも開催されています。
「南房総市観光協会千倉観光案内所」は千倉駅にあるので電車で到達することは容易でしょう。こちらにサイン入りパネルがあることと、平日休日問わずほとんど営業してくれているため、日由美様に拝謁するだけであれば比較的容易と思われます。
「みなたんぷりん」は観光案内所から約6kmにある「道の駅ちくら潮風王国」にあります。日東交通バス:館山千倉白浜線が1日7本ほど出ているほか、観光案内所でレンタサイクルを借りるのもいいかもしれません。「みなたんぷりん」は不定休のため、開いているまで通いましょう。
公共交通機関
ひたすらJR内房線で千倉駅
高速バス(房総なのはな号)と路線バス
特急わかしおで安房鴨川駅からJR内房線
鴨川シーワールド向け高速バスで鴨川からJR内房線
自動車等
アクアライン経由→館山自動車道
京葉道経由→館山自動車道
京葉道→東金→九十九里まで出て南下
東京湾フェリーで神奈川・久里浜港→金谷港から約30km
※館山自動車道はバリアがない対面交通です
※アクアライン、京葉道ともに土日の17-20時あたりは通行不可だと思ったほうがよいです。早く帰るか遅くまでいるかの2択にしましょう
気候
基本的に積雪/凍結はせず、年間を通じて訪問することができます
お花が咲く春~海水浴シーズンが繫忙期と思われます
真夏の気温が低くて有名な勝浦と同様に、南房総も涼しいです。しかし往復で通ることになる成田/佐倉などの高速道路は気温45℃などとなっており、真夏のアクアライントンネル部で渋滞に巻き込まれればサウナに1時間放り込まれるのに等しく致死的なので、真夏に二輪車で行くのはやめましょう
地理的に台風の影響を強く受ける場合があり、令和元年房総半島台風では大きな被害が出ています
温泉
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日帰り入浴のみの施設は、千倉よりだいぶ西へ行った館山の「南総城山温泉 里見の湯」しかありません。コラボ宿の日帰り入浴を利用させて頂くのが良いでしょう。
基本はナトリウム塩化泉・炭酸水素塩泉ですがお宿により違う場合あり。ほとんど透明のなかに、わずかに関東らしい褐色の色がみえます。
温むす様
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原作絵では師範学校中等部3年生らしくちょっと幼くみえますが、各種展開だとお姉さんの面影があったり、もはやママになっていたり。文芸部でインドアとみせかけて特技は地引網なうえ海女さんになっていたりとかなりマルチでバブい温むす様です。ASMRボイスドラマの内容は・・・エンバウンド正気か?
お衣装は、首飾りが南総里見八犬伝の珠、『村雨丸を連れて近くにある森で散歩するのが日課』というのは森林セラピー基地に指定されていることからでしょうか。帯の模様はお花をモチーフとしつつ南房総の形状をしているように見えますが、定かではありません。
日由美様にのCVは徳井青空さんが担当していますが、徳井青空さん自身も南房総の観光大使として活動されておられます。選抜ソロ曲出してくれないかなぁ。
イベント
南房総×温泉むすめコラボ デジタル&リアルスタンプラリー
2023年1月より、顕現1周年を記念して、南総里見八犬伝にちなむ各地をめぐるスタンプラリーが開催され、初日に参加しました。が・・・
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記録的な強風で道は倒壊、有名な映えスポットである岡本桟橋も水没間近。スタンプラリーのQRコードが飛ばされてしまい消失、砂塵が痛すぎてヘルメットが外せない、砂塵がキルスイッチにはいりこみエンジンスタートできなくなるなど、かなり八犬伝な体験ができたのでした。
その他観光
道の駅
千葉には道の駅が多く、このエリアにもちくら潮風王国のほか、ローズマリー公園、グリーンファーム館山などがあり、どの道の駅もコンセプトが大きく異なるので、遠回りしても寄る価値があります。館山自動車道にもETC2.0で途中下車できる道の駅がたくさんあります。また、冨浦ICの前に「房総の駅とみうら」があり、帰り際に鮮魚を買うことができます。おすすめはくじらユッケ。
野島埼灯台
せっかくなら千葉の最南端に足を延ばしましょう。公園のほか、浜焼き・定食屋さんなどがあります。いそやさんのなめろう定食がおすすめ。
おはな
千倉から南部にいくと、房総フラワーラインがあります。2-3月は道路両側を菜の花でうめつくされるほか、さまざまなお花も咲いています。
おさかな
外房でとれる青物、内房でとれる青物、日由美様も潜っている貝類など、魚介類がとにかく豊富です。ちくら潮風王国に行ったなら、めちゃくちゃデカいアジフライを食べましょう。あつあつにソースをかけてシャクシャクと。
各種リンク
温泉むすめ公式サイト ― 南房総日由美
南房総観光案内
千倉周辺の路線バス:日東交通
館山駅東口 発・着 館山千倉白浜線が千倉駅付近の路線
南房総レンタサイクル
南房総市温泉組合
チラシのウラ
ドライブが趣味の人は、ダム・道の駅・国道めぐりなどのスタンプラリー感があるものを目標にしたり、キャンプ・釣り・山登りなどと複合したり、ひたすらいつもの道を流したり、乗らずに磨いて過ごしたり――といった形に収束することが多いようです。これはある程度経つと目的地を考えるのが面倒になるからにほかならないでしょう。
かくいう私はといえば、そもそも家から出るのも好きではなく、なぜか大型免許までとって乗り換えたタイヤが2つしかない不思議なのりものは、ただ銚子港へ行って激安のばちまぐろを満載して帰ってくるだけの機械になり果てていました。
千葉というのは東京から非常に近く、利根川沿いを流していけば高速に乗る必要もなく、上質な米も野菜も魚介も乳製品もなんでもあって、一面のお花畑や、地平線まで続く田んぼ道も、無限に続く九十九里の海岸も快走できて、なんだかオロロンラインめいた風力タービンまであるという、30分でいけるうえに雪が降らない北海道なんじゃないかという魅力があります。夕方の湾岸やアクアラインを通ると10km進むのに5万年ほどかかるという課題はささいなものです。
そんなこんなで、未曾有のウイルス災害からなんとか立ち直ろうとしている世界のなか、ひさしぶりに銚子へ行き、減ってしまった海鮮食堂に悲しみ、せっかくなので南端をまわっていこう。いちごやお花の時期ではないけど何かあるかな?ちょうど千倉の観光案内所がそこに――。そうして南房総日由美様に出逢い、温泉むすめという存在を知ったことがすべてのはじまりなのでした。
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