「14ひきのシリーズ」いわむらかずお先生が逝去
いわむらかずお先生がお亡くなりになった。
絵本作家で「14ひきのシリーズ」(童心社)が代表作だった。大きな森の木に住む14匹のねずみ一家。大家族の日常生活を通して、家族団欒の幸せを描いていた。娘が本当に大好きで、シリーズのほとんどをわが家に揃えていた。従って両親であるわれわれは、何度も読み聞かせをさせられたものだった。読んでいた両親も幸せにしてくれる絵本だった。中でも「14ひきのやまいも」は大好評で、従姉妹たちと子供どうしでバスタオルを引っ張り合う「やまいも綱引き」で盛り上がっていた。
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生前に先生とお会いしたことはなかったが、一度だけ先生の作品の刊行に関わったことがあった。それは五感の絵本シリーズ「はこぶ」( 日本ブリタニカ社)という絵本の復刊だった。<五感のえほん>シリーズは、谷川俊太郎先生と小松左京先生が監修した全10冊の構成。訪問販売商品だったため、その後は出版市場から消えていた作品だった。ずっと以前から、いわむらかずお先生の作品復刻を希望していた私の意を汲んだ編集者が、この案件を提案してくれて、直ちに決裁した。復刊は実現して、図書館ルートを中心に販売の実績も挙がった。先生は益子にお住まいだったので、訪問は編集担当が単独で行い、私はご尊顔に浴することがなかったのは、今にして思えば残念。
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