韓ドラ「ヘチ 王座への道」完結
NHK-BS3「ヘチ 王座への道」(全24回)が最終回。17世紀の朝鮮王朝第21代王である英祖(ヨンジョ)=イ・グムの生涯を描いた物語。ヘチとは善悪を裁く、朝鮮の伝説上の妖獣。身分の低い母親から生まれたために、軽侮されてきた王子イ・グム(チョン・イル)。朝鮮王朝には、王位継承を巡って、陰謀や暗殺が絶えない。そんな中、先々代の王に優秀さを認められて、世弟(セジェ=世継ぎの弟〜今の日本の秋篠宮殿下と同じ)に就任。就任以後も、世弟への讒言や謀反などが後を絶たない。苦境の世弟を救うのは、機会均等の改革を断行する勇気と、彼に賛同する同志や友人の支えだった。そのことが、徐々に抵抗勢力の人々の心も掴んでゆく。しかし、この英君と呼ばれる王が、後に自らの子供である世子(セジャ)にあらぬ謀反の疑いをかけ、米櫃に閉じ込めて餓死させるとは。
ライバルである親族のイ・タン=ミルプングン(チョン・ムンソン)の怪演が光った。イ・グムを支える監察官のパク・ムンス(クォン・ユル)は、NHKの青井実アナのように愛らしく愉快。イ・グムが愛するチョン・ヨジ(コ・アラ)は、俳優の名がオーストラリアの動物を想像させられて、可笑しかった。市井を牛耳る情報通であり、これまたイ・グムを支えたタルムン(パク・フン)は最もカッコよかった。あそこまで不義理を貫いた妓生ユニョン(ペ・ジョンファ)を愛したのは、幼い恋心の末なのか。最も実力のある老論派の重臣ミン・ジノン(イ・ギョンヨン)の発言や示唆が、とにかく深かった。結局、イ・グムの真の教師はミン・ジノンだったのだなと。
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