力士のけが「有識者」阿夢露の見解
朝日新聞BEにニコちゃん登場。力士のけが問題に有識者として登場。「目立つ頭部や首の事故、どう対策」と題して、具体的には4例が紹介。今年初場所2日目の宇良の脳震盪。頭を打った取組後に、礼のために土俵上をフラフラと歩く姿は痛々しかった。去年名古屋場所で貴景勝が立ち合いに首を負傷。そのまま土俵に倒れ込んで動けなかった。そして去年の春場所では三段目力士・響龍が頭から土俵下に落ちて頭や首を負傷した結果、死亡という大惨事となった。2019年の九州場所には友風の右膝の関節が外れて骨折や靱帯断裂の大けが。その後の友風は序二段まで落ちて廃業も考えたと言う。これらは力士の大型化が主たる原因と見られ、幕内力士の平均体重は160kg超にも達している。度重なる力士の大けがに、土俵下での医師常駐の必要が指摘され続けているが、未だに協会は動けていない。
今回の特集では3人の有識者が見解を寄せている。先ずは総合格闘技リングドクター・脳神経外科医の諫山和男氏は「砂かぶりにドクター待機」と「負傷時の段階的な運動再開」を説く。相撲通の漫画家やくみつる氏は「土俵下に衝撃緩和するマット材を敷く」ことを提案。そして元幕内力士・阿夢露のトレーナーであるイワノフ・ニコライ・ユーリィビッチ氏は「けがを予防するトレーニングの重要性」を訴える。阿夢露は自身が2回もの膝の大けがで、それぞれ一年ほど休場を余儀なくされているので「公傷制度」の復活も口にしている。本場所の取組において発生した怪我を公傷と認め、1回の怪我につき、1場所までの全休が認められた。濫用を理由に2003年九州場所に廃止されている。ちなみに力士たちの見解を聞くと、落ちる時間に受け身を取れるので、土俵の高低差はあった方がいいとのこと。ここらは素人には実感できない現場の知恵。とにかくケガ対策は急務である。こんなに危ない職場に、全国の親たちは可愛い息子たちを送り込めないだろう。対策=力士の確保に繋がる。