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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」完結
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送が完結。大いに三谷幸喜マジックを楽しませてもらった。鎌倉幕府において主人公の北条義時(小栗旬)が、当初は無欲だったのに、鎌倉幕府と北条家を護るために阿修羅と化してゆくブラックストーリー。結局のところ、源頼朝(大泉洋)を生かしたことによって平家は滅びたのだから、源頼朝や北条義時の執った非情の策は正しいのだろう。甘いことを言ったりやったりでは、力関係が逆転した時にはやられてしまう。自分にはできない。エンディングは姉が弟に引導を渡す衝撃の結末。
一方で亀🐢(江口のり子)が嫉妬する政子を「伊豆の小さな豪族の家で育った行き遅れがさぁ、急に御台所、御台所って。勘違いしてもしようがないけど。大事なのはこれから。自分が本当に鎌倉殿の妻としてふさわしいのか、よく考えなさい!足りないものがあったら、それを補う!私だって文筆を学んだのよ。あなた、御台所と呼ばれて恥ずかしくない女になんなさい。憧れの的なんだから。坂東中の女の。そんなふうに考えたことあった?」と諭すシーン、トウ(山本千尋)が政子の自殺を「自ら死んではならない」と止めるシーンには感動した。お互いの役者の力量が示された場面だった。また三浦義村(山本耕史)の(北条の)敵か味方か判じかねる表裏一体の動きは「シン・ウルトラマン」のメフィラス星人を意識したかのような起用方法だった。
またあちこちにジョークが散りばめられているのは笑えた。第29話での、小四郎(北条義時)が「おなごというものはな、だいたい(きのこが)大好きなんだ」という下ネタまがいのジョークを何度も繰り返しているシーン😅。第46話で貧しい娘ウメ(石川萌香)が北条政子(小池栄子)に「伊豆の小さな豪族の行き遅れが、こんなに立派になられて…。行き遅れが…。憧れなんです!私の友達もみんな言ってます」と「行き遅れ」を連発するあり得ないシーン(政子は「もう(これ以上)言わないで」と慌てて止めるところが笑える)。またこの「行き遅れ」は前述の亀の台詞を彷彿させるため、ウメが亀の娘であることを暗示しているという説もある。同じく第46話で、サッカー⚽️W杯最中に後鳥羽上皇と北条時房が蹴鞠で勝負をつけるとか時事ネタまで盛り込んでいる。
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/
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