「『イコール』Live 筆者と話そうトークライブ」
「『イコール』Live 筆者と話そうトークライブ」に顔を出した。5月に刊行予定の『イコール』創刊1号に、SNS投稿した文章を載せてもらうことになった。橘川編集長に敬意を表するために出席した。会場は外苑前「SHARE LOUNGE」。コワーキングスペースだが、書棚の選書のハイレベルさに感心。実態としてはauが運営しているそうである。
第一部は講演というか企画説明。橘川編集長が、ロッキンオン創刊時代の思い出を語った。若き「金もない、人脈もない」時代に『やりたい』という気持ちだけで突っ走った。結果的に渋谷陽一氏という経営の天才が出現して、押しも押されぬ雑誌となった。橘川編集長は、その歴史を今に重ねている。「金がない=原稿料は払えない」という昔年のハンデを「KITCOIN」などという橘川流仮想通貨を以て、原稿料としている。そういう機知はユーモラスかつ頼もしい。橘川編集長以外にも論客たちが登壇。本誌『イコール』だけではなく『アクティブ・シニア革命』『田原真人責任編集号』など編集長やテーマについて、手を変え品を変えてラインナップを増強してゆくそうだ。第二部は深呼吸学部の人だらけで、見知った顔もいないので、早めに退散。敬愛する岩谷宏先生が来ていないか期待していたが、いらっしゃらなくて残念。
「イコール」という雑誌は、橘川編集長の知人に原稿を頼んでいるが、それは雑誌の頁を橘川編集長が信頼に足ると考えている友に開放しているということ。これはちょうど今の時代に増殖している棚貸し書店=シェア型書店の考えに近いなと思った。「イコール」はその出版社版、雑誌版ではないか。橘川編集長自身は雑誌の広告モデルを否定していたから、これは言論の共産主義であり、少なくとも商業出版のビジネスモデルではないのだろう。しかしだからと言って、近年の個人出版社や個人書店の劇的増加は、貨幣経済だけでない視点で何かの変革を起こす可能性もある。シェアすることで、人と人が繋がる。敢えて言えば、集まった聴衆の大半が高齢であることが気になる。しかし人口の大半が後期高齢者になる日本や欧米において、それがマジョリティとなる可能性も秘めている。
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