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映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」

 映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」。本作は前作「スマホを落としただけなのに」の続編。前作で女性の連続殺人を犯して服役中の浦野善治(成田凌)は、仮想通貨の大規模盗難に端を発する新たな女性殺人事件の勃発から、警察から捜査協力を求められる。浦野は窓口担当に、自分を逮捕した加賀谷学(千葉雄大)を指名する。浦野が示唆する犯人Mだが、捜査の過程で加賀谷の恋人である松田美乃里(白石麻衣)が、Mに狙われる事態に至る。かつて加賀谷と一緒にITベンチャー企業を立ち上げた笹岡一(鈴木拡樹)は、部下である美乃里を保護する。エンディングでは、驚愕の三重構造ストーリーが明らかに。
 タイトルは軽やかなのに、内容はサイバー犯罪をテーマに取り上げた警察小説の映像化ということで、ホラー映画並みの迫力。コンピュータが不可欠というか、全てでもある現代社会が瀕しているリスクと恐怖を可視化している。悪役を務めた成田凌が、「デスノート」で松山ケンイチ扮するLを彷彿させる狂気を演出。主役を凌ぐ存在感を見せる。主人公を務める千葉雄大は、刑事と私人の間の揺らぎを切なく演じる。恋人役で乃木坂46の一員である白石麻衣は、途中で脱衣シーンやレイプ寸前シーンもある、体当たり熱演だった。ところどころで謎めいて出現する井浦新が、物語の鍵を握る。
https://sumaho-otoshita.jp

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