これからは久住昌之流に個食の時代
緊急事態宣言の延長に伴い、讀賣新聞1/29付で掲載された久住昌之氏のインタビュー記事を紹介。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e24feda3e13c756748eb73e41c29fb1169dda3c?page=1
大人気番組「孤独のグルメ」原作者である。今回のインタビューは、コロナ禍における1人での食事について。久住昌之氏は、個人仕事なので、今でもずっと1人で食べているとのこと。「孤独のグルメ」は、松重豊さん演じる主人公・井之頭五郎が、仕事の後でひとりランチを1人で気ままに楽しむ。お店のチョイスがなかなか秀抜で、自分も何軒か行ってみたが、ほぼ外れはない。難を言えば、放送後のお店は行列になる。この物語のいいところは、井之頭五郎が下戸であること。そのかわり、どのお店でも複数オーダーでガッツリ食べる。番組スタッフは『いかに松重豊さんを飽きさせないか』に力を注いでいるそうだ。実は久住昌之さんとは会食したことがある。今は閉店した名割烹渋谷「玉久」。石川県の「もみじこ」という明太子を、締めの食事の時に、さりげなく女将に出してもらった。ここの「もみじこ」は紅葉🍁を冠した名前なのに、目の覚めるような青さなのである。久住昌之氏は僕を見て「これが食べさせたかったんだね」と、あの笑顔で笑ってくれた。僕がハートをズキューンと撃ち抜かれたことは言うまでもない。
トイレ不倫ですっかり世の中から干されてしまったアンジャッシュの渡部建さんだが、芸能界グルメ王としても有名だった。彼がブログで紹介していたお店にも何軒か行ってみたが、どこも美味しかった。彼の外食行動パターンは、井之頭五郎と同じでひとりで行くこと。その理由が『同行メンバーと日程調整しなくて良いから』というもの。これはある意味その通りで、人数が増えれば増えるほど、お店に行ける日は先になる。加えて最近はSNSによる需要拡散で、予約は2年先とかになるケースも多い。そうなるとメンバーの都合が良い日程で訪問するのではなく、お店の都合の良い日に訪問することになる。
自分も出版社の社長時代は、部下連れでランチしていた。しかし社長を退いてからは、好きな物を好きな時にということで、ひとりランチに転換。目黒オフィスから歩いて行ける範囲の、目黒駅周辺から五反田・不動前・恵比寿・白金台には徒歩で。電車で至近距離の大岡山や戸越銀座にも足を伸ばしている。そして在宅勤務時には、自宅近辺の荒川区・北区・足立区(私はこの三区を総称して北東京市と呼んでいる)を起点に、バスで一本の浅草や池袋へまで足を伸ばしている。今の時期、大勢での会食は不可ということで、しばらくは「孤独のグルメ」的な個食が一般的になる傾向が強いだろう。