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レトロな建築は趣向がお見事
一昔前の建築は面白い。とにかく趣向が凝っている。
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通る度に『パリのアパルトメントみたいだ』と思う。
白くて出窓の付いた外観。
それはまるで佐伯祐三の描いた絵画🖼️だ。
あるいはユトリロ。
いつも眼福させてくれる「ワコー王子マンション」。
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それは「大林フローラル上中里」というマンション。
上中里駅前の京浜東北線が通る断崖絶壁のところに建っている13階建てのマンション。
2階までがスーパーや会社の事務所で、3階以上がマンション。
横幅が広く、威風堂々の佇まい。
場所と規模で、われわれ下界の遠方からもよく見える。
ちなみに「フローラル」とは花の香りという意味である。
このあたりのアパートやマンションの建物は、どことなく品がある。
やっぱり高級住宅街としての土地柄なのだろうか。
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1968年に清水建設による竣工。
I型のパーツであるアルミファサード(アルキャスト)を連続使用した有機的な白いグリッドフレームやレトロフューチャーを思わせるガラスのブリッジ等々、見どころ盛りだくさん。