一本❗️が見どころだった秋場所
大相撲秋場所が千秋楽を終えた。優勝は本命だった新横綱の照ノ富士。押し相撲力士への苦戦と、終盤の膝の疲れで危なかったが、何とか逃げ切った印象。優勝インタビューでは、横綱土俵入りの出来栄えを気にされていたのがキュートで微笑ましかった。対抗に貴景勝と逸ノ城を挙げたのは大外れ。正解は妙義龍、阿武咲、遠藤、隠岐の海の追走だった。応援している慶天海は残念負け越し。
優勝争いから離れて、秋場所で面白かったシーン。舞の海が「力士は130〜140kgくらいが一番技が出て面白いのかもしれない」と豊昇龍の一番を観た後に解説していたが納得。
①9日目の豊昇龍の若隆景への見事な一本背負い。しかも二丁投げを打ちながらの鮮やかな超美技。観た瞬間に息を飲んだ。
②やっぱり千両役者は宇良。5日目の大栄翔への送り吊り出し。タイミングもあっただろうが、まさに怪力。10日目は照ノ富士の上手投げに、裏返らずにブリッジで残す。三輪アナが「送り引き落とし」(実際の決まり手は「上手投げ」)と決まり手を絶叫した粘り腰。勝利への執念に涙が出た(死に体は手を離さないとケガをするという意見もある)。
③十両の天空海の掛け投げ連発。これはもう完全に柔道の内股。味をしめたのか、かからなくても、機を見て何度も仕掛ける。さすがに見透かされたのか、後半は相手に潰しにかかられる。
④12日目、栃ノ心vs.千代の国の突っ張り合いの激戦。最後はお互いにもう突けないほど消耗。取組終了後にお互いの健闘を称える頷き合いの美しいシーン。北玉時代の(1971年名古屋場所)玉の海vs.北の富士以来の光景と称賛される。
※ちなみに玉の海没後50周年の特集が北の富士をゲストに初日と2日目に放送される。
⑤照ノ富士は8日目と9日目で、2日連続で喉輪にのけぞる。観ていて「あゝ、照ノ富士は押し相撲というか喉輪が弱点なんだ」と思った。解説の舞の海も中村親方も何も言わなかったので『なんで2人とも気がつかないんだろう?』と思った。
⑥9日目の中村親方の解説で、三瓶アナが「かど番の貴景勝はもう4敗ですが大丈夫でしょうか?」と言うと「そういう雑音も多く聞くでしょうが、私はやるべきことをやって頑張っていると思います」とチクリと反論。これに加えてやはり三瓶アナが相撲を格闘技と評すると「格闘技と言われると抵抗感がある」と懐疑を述べることにドキッ。以前の場所でも大坂アナの「貴景勝の綱取りが絶望的」に抗議したこともあり(大坂アナは言っていないと反論したが、放送中の口論もまずいろ思ったのか、やがて沈黙)、中村親方が解説で出演する度に何かあるのではないかとドキドキする。好角家の間では「深い思索」「よく言った」と好評。
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