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阿武咲関が突然の引退発表、貴景勝とのライバル人生が花と散る🌸
阿武咲の突然の引退発表。ケガによる休場続きで、幕下陥落必至だった。古傷の膝の故障に加え、両肩と足首も痛めた。日常生活でも、夫人の肩を借りないと「ちゃんと歩けない」ほどだったそうだ。おそらく12/23の番付発表を前にした決断なのだろう。たぶんライバルだった貴景勝(湊川親方)の引退も、精神的に影響したはず。2人とも28歳と若い。玉鷲、宝富士、佐田の海たちの活躍を見ると、残念でならない。しかも角界に残らないとのこと。巷間の噂によれば、年寄名跡も持っていたはず。いつかは阿武松部屋を継ぐか、やがて部屋を独立するのだろうと思っていたので、それも聞いてショックだった。おそらく今の自分の健康状態では、親方として部屋の土俵に立てないと判断したのだろう。今後は民間薬「馬油(ばーゆ)」を扱う仕事に就くそうだ。
阿武咲はさほど口数が多い方ではなく、あまり社交的なタイプとは思えなかった。しかし子供の頃からの相撲エリートで、全国で覇を競ってきた。特に打越(阿武咲)と佐藤(貴景勝)は永遠のライバルだった。打越は青森県北津軽郡中泊町(宝富士も同じ)出身。佐藤は兵庫県芦屋市の出身。どちらも将来を期待されていたが、貴景勝は大関に昇進したが、阿武咲は小結までだった。2023年初場所で、12日目で単独首位に立った。しかし結局は10勝5敗に終わり、優勝をあと一歩のところで逃したのが残念だった。その時も13日の対戦が貴景勝だったということは、二人の関係によほどの繋がりを感じる。
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自分が阿武松部屋で贔屓力士だった阿夢露を兄のように慕い、阿夢露の引退後は部屋頭として阿武松部屋を引っ張り続けた。幕内在位42場所。真っ直ぐに、一気に押す相撲。その取り口は、まさに質実剛健。最近では阿武剋が幕内に上がって活躍しているので『後継者ができた』と思ったのかもしれない。12年間の土俵生活お疲れ様でした。
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