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遅まきながら「ドライブマイカー」鑑賞

5月4 テレビ体操、通算4,113日目。遅まきながら、映画「ドライブマイカー」を2回鑑賞。この映画はアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した作品であるが、今の職場のグループ企業C&Iエンタテイメントが制作した映画でもあるアカデミー賞まで取った作品なので衆知のことだろうから、あらすじは説明しない。自分の感想と疑問は以下の通り。疑問は答えを知っている人がいたら教えて欲しい。ちなみに原作は読んでみた。原作と映画の設定は違うが、趣旨はズレていないと思う。尚、ネタばれあり。

https://dmc.bitters.co.jp

【感想】

1️⃣自分には難解だった(だから2回、正確には1回半観た)。

2️⃣淡々と静かに進む映画(韓国「パラサイト」とは真逆)。

3️⃣運転手の渡利みさきと後部座席に乗っている家福悠介が視線を合わせないで話す設定はユニーク。

4️⃣最も重要な舞台は運転中の車の中で、広島から北海道まで一気通貫でドライブするシーンは、運転するシュミレーションの中に自分自身がいるような錯覚に陥った。そして赤いサーブ(原作では黄色)という車は印象的だった。

5️⃣「ヴァーリャ叔父さん」の脚本を、家福とさゆりの人生のやり直しにオーバーラップさせていた。

6️⃣日本語、英語、中国語、韓国語、韓国語手話が入り乱れる演劇に『こんな演出あり得るのか?』と驚愕。背後に翻訳文を映したスクリーンがあることで『なるほど』とは思ったが。

7️⃣西島秀俊は彫像のように彫りが深く見えて、演技に陰影があった。みさきは最初は田畑智子のように見えたが、寡黙で仏頂面の奥に感情が滲んで見える演技が良かった。

8️⃣車の中で音が語った空巣の話の続きを語った高槻は「デスノート」の藤原竜也みたいに「イッた」感じで怖かった。

9️⃣村上春樹の原作は、いつもイジイジした男とキッパリした女性が主人公。今回は蘇生しているというよりも、お互いに傷を舐め合っているようにも見えた。

🔟映画館はほぼ満席だった(もっとも真っ昼間にこの映画を放映している映画館がここくらいしかもうないので)。

【疑問】

①ラストシーンで、みさきは何故にいきなり広島から韓国に瞬間ワープして、釜山のマーケットにいたのか? 買い物の後に乗った家福の赤い車には、韓国人のパク・ユリムもジン・デヨンも家福も乗っておらず、パク・ユリムとジン・デヨンの飼っていた犬だけが乗っていた(公演後に、家福とみさきがパク・ヨリムとジン・デヨンの家に遊びに行ったのだろうか?)。

②高槻耕史と家福音は男女として寝ていたのか?(そう思わせた)。

③結果的に家福悠介と渡利みさきは恋仲になったのか?(そう見えた)。

④村上春樹の作品には、今目の前にある世界が、井戸やトンネルを通して異世界と繋がっている設定が多いが、音が悠介に隠していた情事が四次元的な異世界を象徴していたのか?

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