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榎本秋「執権義時に消された13人」

榎本秋「執権義時に消された13人」(ウェッジ)。電子書籍版はこちら↓
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2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」放映に先立って昨年11月に出版された歴史解説本である。大河ドラマの大半は戦国時代と幕末であり、稀に源平合戦が取り上げられる。しかし「鎌倉殿の13人」は、ポスト頼朝である。だから自分も第二代将軍の名前は覚えていない。北条政子が幅を効かせていたこと、第三代将軍の実朝が歌人で暗殺されたことくらいしか知らない。本書に拠れば、頼朝死後は大きく四つの時期に分けられる。平易な文章で読み易かった。御家人たちの興亡を、現代ビジネス社会に例える比較も身につまされる。主な文献は「吾妻鏡」(親北条)と「愚管抄」(反北条)。
1️⃣北条時政の謀略陰謀によるライバル殲滅
・梶原景時の変(頼朝側近)
・阿野全成の変(頼朝の弟)
・比企能員の変(頼家の後見)
・源頼家の暗殺(第二代将軍)
2️⃣北条政子と義時の姉弟が父・時政を追放
・平賀朝雅の殺害(頼朝の猶子)
・牧氏の変(時政の後妻)
3️⃣義時の実権確立
・泉親衡の乱(頼家の遺児を立てて謀叛)
・和田合戦(有力御家人・和田義盛との戦い)
4️⃣後鳥羽上皇と幕府が対立(承久の乱)
・源実朝(親朝廷派)の暗殺
・承久の乱(後鳥羽上皇の挙兵)

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