雑誌「イコール」の創刊
橘川幸夫氏が始めた雑誌「イコール」。ただ厳密に言えば雑誌コードがなく、ISBNが掲載されている書籍。ロッキンオンを渋谷陽一氏たちと立ち上げた橘川幸夫氏。「齢74歳にして立つ」である。表紙イラストは、球体関節人形を想起させる幻想的なイメージ。内容は濃くギッシリ。執筆陣には、自分たちが高校時代からリスペクトしていた岩谷宏氏もいる。まだご存命で「イコール」にも「ザ・ポップ宣言」として「MILE」を投稿されている。相変わらず切れ味鋭い文章だ。ここを読むだけで、僕らの涙腺はチョチョ切れてしまうのだった。旧知の松島凡氏も執筆している。
雑誌を編集するパワーは、書籍とは比較にならない。書籍の編集だって大変だけれども、関与するのは著者・デザイナー・印刷会社・編集者の5人くらいだ。雑誌においては著者と編集者が複数いて、編集はチームでこなす。週刊誌や月刊誌は、複数チームが同時並行で号を違えて走る。そのような世界に、足を踏み込んだ労苦に敬意を表したい。欲を言えば電子書籍版も出して欲しかったな。
◆全体は7つの章で構成されている。
1️⃣THE RADER
・世の中の興味の羅針盤であり道先案内
2️⃣出版・印刷系
・本が迎えた危機と新たな可能性に言及
3️⃣映像・音楽・美術系
・映画に音楽にゲームに生じた尖んがった動き
4️⃣商品・社会装置系
・社会の興味深い動きへのアンテナが張られる
5️⃣時代・人系
・ユニークでパワーある人々図鑑
6️⃣孵化器系
・新しい試みの器に参加募集中
7️⃣イコール広場
・イコールに期待する人々の伝言板
https://www.amazon.co.jp/dp/4910546332/
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